【マツダ CX-3 プロトタイプ 公開】相反する表現、敢えて融合させたインテリア…松田チーフデザイナー

新車 レスポンス

『CX-3』のインパネは基本的に『デミオ』と共通だ。プラットホームがデミオベースだから当然と言えば当然かもしれないが、松田陽一チーフデザイナーは「そこは実は悩んだところ。当初はインパネを新たにデザインすることも検討しました」と告げる。では、なぜ共通にしたのか?

◆より“違い”を表現できるポイントはどこか

「デミオベースのフロアがあり、乗員を座らせ方を決め、人間工学や安全性を考えると、インパネを新たにデザインしても、非常に狭い範囲でしかデミオとの違いを表現できないことがわかったんです。そこで、インパネにコストをかけるのはやめて、違いを表現できるところにコストを配分しようと早い段階で切り替えました」(松田氏)。

違いのひとつはメーターバイザー。デミオは単眼メーターを強調するようにバイザーの中央を隆起させているのに対し、CX-3はもう少しおおらかな形状。それに合わせて表面のシボは革の素材感を表現し、ステッチも入れている。実際に縫っているのではなく、金型にステッチの形状を彫り込んで成形しているのだが…。

「クレイモデルに糸を埋め込んで、どんな断面にすればステッチが映えるかを検討したり、逆に実際に革にステッチを縫い込んだものを3次元測定器で測ってCADでデータ化したり…。そういう造り込みのトライ&エラーを徹底的に行って、本物のステッチの魅力を再現しました」(松田氏)。

違いを表現する第二のポイントは、厚み感のあるドアトリムだ。デミオより70mm広げた全幅のゆとりの大半を、実はここに使っている。

「非常に分厚い立体的なドアトリムで、クラスを超えた表現ができました」(松田氏)。

インパネの窓下からラウンドしたラインがドアの肩口へ延びるのはデミオと同じだが、CX-3ではその外側にもうひとつボリュームがある。

「ドアトリムの厚みを活かして、ボンネットのバルジがドアの肩口まで延びるイメージにしました。運転席に座って、自分の支配下にエンジンがあるように感じる視覚効果を狙っています」(松田氏)。

◆素材とカラーにもこだわり

内装は3グレードの展開。ピュアホワイトの本革シート、ブラックの合成皮革シート、ブラックのファブリック・シートだ。本革シート仕様ではインパネのルーバーの下もピュアホワイトになり、ドアのインナードアハンドル・ベゼルは金属調(他のグレードはシルバー塗装)。金属蒸着フィルムを成形したものだ。

「金属のカタマリを削り出したようなイメージのインナーハンドル・ベゼルで、インパネからドアへラウンドするテーマを完結させています」(松田氏)。

この金属調ベゼルは、CX-3のインテリアにシャープな印象をもたらすポイントでもある。

「インテリアではシャープさと温かみを融合したい。水と油のようなものだから混ぜるのは難しいのですが、巧く混ざったときにはきっと面白さに変わるだろうと考えた。そのブレークスルーになったのが、素材の魅力を引き出すための造り込みです」(松田氏)。

造り込みのこだわりは、前述したメーターバイザーやインナードアハンドル・ベゼルだけではない。

「バックスキン調の素材をドアトリムとシートに使っているのですが、その見栄えを高めるために、断面の取り方からステッチの入れ方まで徹底的に検討しました。それと、シートやシフトブーツに入れたパイピングの見え方や色にもこだわっています」(松田氏)。

パイピングの色は赤。鮮やかさを抑えたダークな赤だ。センターコンソールのニーパッドやドアのアームレストなどにも、同じ赤を内装色の差し色として使っている。

「可愛い赤から大人のボルドーまで、赤は表現の幅が広い色です。逆に言うと、可愛いブラックや大人っぽい黄色はなかなか想像しにくいですよね。そこで我々は赤にこだわって、100を超える試作のなかから選び抜いた。最終的に辿り着いたのが、この少し青味がかったダークレッドです」(松田氏)。

CX-3が持つダイナミックなキャラクターからすると、もっとビビッドな赤も似合いそうな気がするが…。

「大人っぽい赤を狙いつつ、年配向けのボルドーには見えないところでとどめました。本物の良さを知っているお客様が普段使いで乗れる。そういうクルマなので、あまりキャッチーな色にはしていません」(松田氏)。

もともと質感の高いデミオのインパネを活かしながら、プラスαの価値観を随所に表現したCX-3のインテリア。こだわり満載のデザインは、見応え充分だ。

  • 千葉匠
  • マツダ CX-3 プロトタイプ《撮影 太宰吉崇》
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  • デザイン本部 松田陽一チーフデザイナー《撮影 太宰吉崇》
  • マツダ CX-3 プロトタイプ《撮影 太宰吉崇》
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