【GARMIN fenix 2J インプレ後編】高性能化された万能ウォッチ、実際の使い心地は?…山田正昭

テクノロジー レスポンス

初代『fenix J』のボディサイズをそのままに、大幅な機能強化、多数のアクティビティへの対応で、従来のABCウォッチを超える新たな価値を手に入れた新型『fenix 2J』。前編では強化された機能、性能などの魅力に迫ったが、本編では可能な限り様々な用途に使用した印象をレポートする。

◆大きささえ気にならなければ普段使いも

腕時計としてはかなり大きな本機だが、着用してみると装着感は意外なほど良好だ。本機の重量85gは一般的なダイバーズウォッチの半分以下であり、腕を振り回してもほとんど負担にならない。これなら普段使いも可能ではと思ったほどだ。

しかし、実際に普段使いをしてみると、やはりその大きさが気になる。見た目も目立ちすぎるし、分厚いボディはあちこちにぶつかるし、上着を着たり脱いだりするときもいちいち引っかかる。やはり「普通の腕時計として使えます」とは言いがたい。ただ、本機の時計表示は見やすいし、設定でその表示レイアウトを変更することもできる。本体の大きささえ気にしなければ、普段使いができないわけではない。

続いてランニングに使ってみた。GARMINのランニングウォッチは50g程度の重さなので、それよりは重く、大きいが、気になるほどではない。操作や機能の面でも、ランニングウォッチより明確に劣る部分はない。しいて言えば、タッチディスプレイではないので走りながらデータペースをスクロールさせるのが少しやりにくいくらいだ。

◆1台で“融通が利く”ことがfenix 2Jの真髄

次はサイクルコンピューターとして使ってみる。使う前からわかっていたことだが、これはやはりサイクルコンピューターの使い心地よりかなり落ちる。腕につけていては走りながらデータを見られないし、ステムなどに工夫して取り付けても、やはりディスプレイが決定的に小さすぎて快適とはいえない。

もし自転車に使うなら、ディスプレイのことは割りきり「データロガーとして」ということになるだろう。本機は自転車用のスピードセンサーやケイデンスセンサーだけでなく、GARMINのパワーメーター『Vector J』にも対応している。本機より高価なサイクルコンピューターと比較しても遜色ない機能を持っているので、データロガーとしては申し分ない。

ところで、試用期間のあいだ、ちょっとした散歩にも本機を使ってみたが、歩いた距離や時間が分かるのは意外と便利だった。「散歩もウォーキングという運動」と考えれば、GARMIN connectにデータがアップロードされるのもありがたい。これなら、街を散策するとか、旅行などにも使えると感じた。ランニングウォッチでもこういう用途に使えないことはないが、やはりなじまない。最近人気になっている活動量計に近い使い方になるが、活動量計はGPS非搭載のモデルが圧倒的だ。

その点、本機ではアクティビティの種類を「ハイキング」にすれば無理なくこういった用途に対応できる。これは一例だが、どんな人がどんな使い方をするにしても、本機は融通がきくので対応しやすいといえる。

◆スマートフォンやクラウドと連携による将来性

本機はスマートフォンと連携してデータをアップロードしたり、クラウドサービスからデータをダウンロードすることができる。ここでGARMIN connectを思い出す人も多いだろう。GARMIN connectは、GARMINが提供しているクラウドサービスで、アクティビティ全般を管理することができる。スマートフォンでは専用アプリのGARMIN connectモバイルを使ってアクセスすることができ、本機もこのアプリを通じてアクティビティデータの管理ができる。しかし、GARMIN connectは登山やトレッキングには対応していないので注意が必要だ。

実は、GARMINにはもうひとつ、デバイスとスマホやパソコン、クラウドサービスを連携させるためのラインがある。それが「Basecamp」だ。PCソフトとしてベースキャンプBasecampが無料配布されており、そのスマートフォンアプリ版として「Basecampモバイル」がある。また、Basecampと連動するクラウドサービスとして「ガーミンアドベンチャー」があり、さまざまなデータの保存や共有ができるようになっている。

このように本機はスマートフォンと組み合わせることでその可能性が大きく広がる。ただ、GARMIN connectとBasecamp、およびガーミンアドベンチャーズについては、機能が重複している部分もあり、サービスの提供方法として、やや整理が付いていないように見える。また、BasecampモバイルはiOS版のみのリリースでAndroid版がないのも不満を感じるところだ。

日本の登山愛好者は高齢者も多い。本機のような便利で安全確保にも役立つ製品を使ってもらうためには、もっと分かりやすい形でサービスを提供する必要があるだろう。今後の改善に期待したい。

  • 山田正昭
  • GARMIN fenix2J《撮影 山田正昭》
  • コンパスを表示したところ。3軸タイプなのでディスプレイを水平にしなくても正しい方向を表示できる《撮影 山田正昭》
  • 裏面のフタはビスで固定されている。右の4本のピンはクレードルと接触する電極《撮影 山田正昭》
  • 腕時計としての質感はそれほど高くない。耐久性、信頼性は非常に高いのだが、それを表現するデザインにはなっておらず、むしろできるだけ目立たない意匠となっている《撮影 山田正昭》
  • 見た目の印象は大きめのダイバーズウォッチだ。ベルトの幅が広くてバランスが取れているので写真の印象では大きさがわかりにくいが、実物を見るとかなり大きい《撮影 山田正昭》
  • 写真ではわかりにくいが、ガラスの表面が僅かに凸レンズ状に湾曲している。これが独特の高級感を生み出している《撮影 山田正昭》
  • 筆者の腕は細いので、装着すると本体がはみ出してしまう。しかし軽いので装着感は意外と良好《撮影 山田正昭》
  • ランニングウォッチとして使った時の画面。全く過不足ない機能を発揮してくれる《撮影 山田正昭》
  • ガーミンの山岳用GPSのユーザーにはお馴染みの「狩猟と釣」機能も搭載している。GPSの位置情報と月齢などから狩猟や釣に最適なタイミングを知らせてくれる機能だ《撮影 山田正昭》
  • PCソフト版のBasecamp。アドベンチャーに駆り立てる演出がなされた起動画面だ《撮影 山田正昭》
  • 本機とPCを接続するには、ガーミンエクスプレスというソフトをインストールする。このソフトを経由することでファームウエアのアップデートも可能だ《撮影 山田正昭》
  • クラウドサービスのGARMIN connectには本機で記録したアクティビティのデータが保存され、グラフィカルな画面で閲覧することができる《撮影 山田正昭》
  • GARMIN connectに保存したデータはスマートフォンのGARMIN connectモバイルでも閲覧することができる。また、このアプリを通じてデータのバックアップが自動的に行われる《撮影 山田正昭》
  • GARMIN connectには目標の達成に応じてバッジが獲得できるシステムになっており、モチベーション維持に役立つ《撮影 山田正昭》
  • Basecampモバイルの画面。クラウドに保存されているルートや場所のデータをダウンロードできる《撮影 山田正昭》
  • このようなルートのデータを本機にダウンロードし、ガイドさせることが可能だ《撮影 山田正昭》
  • Basecampはルートや場所のデータのほか、地図ソフトの管理という機能もある。ただし、本機では複数の地図を使い分けることはできない《撮影 山田正昭》
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