【ホンダ ステップワゴン 新型】乗用車用ターボエンジン、復活第一弾はファミリーユーザーのために

新車 レスポンス

ホンダの新型『ステップワゴン』に搭載されたパワーユニットは新開発1.5リットル VTECターボエンジンである。

ホンダの国内向け乗用車用ターボエンジンとしては88年10月、初代『レジェンド』のマイナーチェンジ時に搭載された2リットルV6のウイングターボ以来となる(北米向けでは06年発売のアキュラ『RDX』に2.3リットルターボが搭載されている)。

しかもクラス初のダウンサイジングターボであり、13年11月にアースドリームテクノロジーのひとつとして発表した“クラストップレベルの出力と環境性能を両立する”と謳われる1リットル(3気筒)/1.5リットル/2リットル直噴ダウンサイジング ガソリンVTECターボエンジンシリーズのひとつで、今回、ステップワゴンに搭載された1.5リットルユニットは世界初出し、初採用となる。

スペックは150ps/5500rpm、20.7kg-m/1600〜5000rpm。JC08モード燃費は現時点でクラス最上の最高17.0km/リットルを誇る。先代の2リットルNAユニットは150ps/6200rpm、19.7kg-m/4200rpm。JC08モード燃費最高15.0km/リットルであり、1.5リットルの排気量にしてパワーはまったく同じ。トルクは1.0kg-m増しとしつつ(より低い回転数で発揮)、燃費性能を向上させているわけだ。

ではなぜ、Mクラスボックス型ミニバンにダウンサイジングターボなのか? その理由はターボエンジンは燃焼効率のいいポイントが広く、クルマの特性に合わせやすいメリットがあるからだ。最大トルクは実際には1450回転付近から発揮され、重量級のボックス型ミニバンでも出足からのトルキーな走り、扱いやすさが期待できるからだ。

もっとも、ステップワゴンとの組み合わせでは、速さを求めてはいない。ドライバーにストレスを与えない動力性能を持った、やさしいクルマに仕上げるためのダウンサイジングターボなのである。

開発陣に聞けば「苦労したのは出足のターボラグで、2トン近い車重のステップワゴンに1.5リットルの排気量ゆえ、出足の過給遅れ解消に苦労したものの、タービンのサイズ、羽根の枚数、CVTのトルコン容量などを検証し、解決できた」とのこと。

また「平たん路のフル加速では実感しにくいものの、特に登坂、山道のフル乗車時に新エンジンの威力を体感しやすく、車内データでは先代はもちろん、ライバルより速い。しかも、ポテンシャルはもっとあり、もっとパワーを出すこともできたが、今回はあえてステップワゴンというファミリーミニバンのキャラクターに合わせ、意図しない動き、発進時の飛び出し感を抑えた性能としている」とも語ってくれた。

1.5リットルターボエンジンは巡行時のエンジン回転数の低さも自慢だ。100km/h巡行時では先代2リットルが約1950回転のところ、約1800回転でこなしてくれるため、静粛性にも貢献する。

実際に走られてみると、その絶対的加速力は先代2リットルモデルに遜色(そんしょく)ないどころか、パーシャル域のトルクの厚みはそれ以上に感じられた。走りやすさ、2リットルの排気量より自動車税が安くなることを含め、ファミリーミニバンに適切かつ経済的なパワーユニットと言える。

もっとも、先代2リットルNAユニットのスムーズな回り方と比べると、今回の試乗車では直噴らしいややゴロゴロしたエンジンフィールが気になったのだが、その原因が主にトルク変動と燃焼であることはすでに分かっているので、改善(低減)されるのは時間の問題だろう。

気になる実燃費性能だが、一般道と高速道路を合わせた走行条件で、先代が11〜12km/リットルで走れたとすると、14〜15km/リットル程度はいくというから文句なしである。

いま、世界的にブレークしているダウンサイジングターボ。ホンダはこの1.5リットルのほかにも1リットル、2リットルユニットのバリエーションを用意している。今後の直噴ダウンサイジング ガソリンVTECターボエンジンシリーズの展開にも大いに期待したいところである。

  • 青山尚暉
  • ホンダ 新型ステップワゴン スパーダ《撮影 太宰吉崇》
  • 1.5リットルターボエンジン《撮影 青山尚暉》
  • ホンダ 新型ステップワゴン スパーダ《撮影 太宰吉崇》
  • ホンダ 新型ステップワゴン《撮影 太宰吉崇》
  • ホンダ 新型ステップワゴン スパーダ《撮影 太宰吉崇》
  • ホンダダウンサイジングターボ
goo 自動車&バイク:
トップ
中古車販売店
車買取
車検・整備
自動車保険
自動車カタログ
バイク
バイク買取
ニュース
試乗レポート
特集
まとめ