【GARMIN GPSMAP 64SJ インプレ前編】伝統のハイエンドGPS、最新地図を採用して機能も洗練

テクノロジー レスポンス

登山やトレッキングの愛好家から絶大な支持を得るGARMINのハンディGPS。その最高峰ともいえるモデルが「GPSMAP」シリーズだ。最高のGPS受信感度を実現する巨大なアンテナや、確実な操作を可能にするボタンがトレードマーク。そのGPSMAPシリーズの最新モデル『GPSMAP 64SJ』が登場した。

◆あらゆる過酷な環境に耐えうる堅牢さ

ハンディGPSには色々なモデルがあり、GARMINだけでもGPSMAPシリーズのほかに「Oregon」シリーズや「eTrex」シリーズがある。その中でGPSMAPシリーズはもっともヘビーユース向けであり、より本格的な登山をする人、あるいは仕事で山に入る人にも愛用者が多い。見た目は無骨で、スマホのような外観のOregonシリーズとは全く違う。GPSMAPとOregonはハンディGPS全体から見ても双璧をなす最高峰モデルだが、そのキャラクターはまったく対照的だ。

本機の外観はまるで一昔前のトランシーバーのよう。ずんぐりと丸みを持った縦長の本体の上部から、長さ3センチほどのアンテナが突き出ている。2.6インチのディスプレイは本体前面の2/3ほどの面積で、その下には操作ボタンが並んでいる。本体の大きさは高さが160mm・横幅が61mm・厚みが3mmミリ。重さは215gだ。

ズボンやシャツのポケットにはちょっと入らないと思ったほうがいいこの本体サイズは、もちろん、山岳地帯でのハードな使用を想定した結果だ。バッテリーはかさばるものの世界中どこでも容易に入手でき、交換しやすい単3を2本使用。ディスプレイ以外の本体は衝撃を吸収するラバー素材で包まれており、同時にIPX7相当の防水性能を持たせている。動作温度もマイナス20度〜70度と幅広い。

大きく出っ張ったアンテナは本体の向きに感度が左右されないクアッドへリックスアンテナで、劣悪な条件でもGPSの衛星を捉え続ける。装備の信頼性が生命にも直結する登山での使用を考慮した設計といえるだろう。それだけに信頼性は抜群といえる。

ボタン操作を採用しているのも、信頼性と極限的な状況での使用を考慮したものだ。同じGARMINのOregonシリーズはタッチパネルを採用しており、しかも、グローブをしたまま操作できる特殊な仕様。その使い心地は感動モノの素晴らしさだが、あまり分厚いグローブだとやはり操作できなくなる。つまりそういったグローブが必要となる状況は想定外となっているわけで、そういう状況で使いたい人のためにGPSMAPシリーズがあるといえるだろう。

このようにヘビーデューティを信条とする本機だが、安心感やアナログ的な操作性が好評で、ライトなトレッキングを楽しむ人や、さまざまなアウトドアスポーツを楽しむ人にも愛用者が多い。

◆必要な機能を見極めたブラッシュアップ

本機は先代モデルの「GPSMAP 62SCJ」の改良版として今年春に発売された。外観はほとんど同じで仕様変更程度の改良にとどまるが、実に的を射たブラッシュアップがなされている。まずハードウエア面では、「62SCJ」の大きな特徴であったカメラ機能を廃止した。これによって若干ながら低価格化も果たしている。カメラのレンズがあった場所には新たに外部GPSアンテナ用のMCX端子が装備され、本来の役割を追求した仕様となった。

実際、GPS関連はかなり強化されている。アメリカの測位システムであるGPSと日本の準天頂衛星みちびきに対応していたが、さらにロシア版のGPSであるGLONASSにもあらたに対応したのだ。GLONASSに対応すると補足できる衛星の数が一気に倍増するので、悪条件でも精度の高い測位ができるようになる。

新たにBluetoothを搭載したのも大きな改良点だ。これによってスマートフォンと接続できるようになり、それは本機がネット接続できるようになったことを意味する。これによって、自分がいる場所をリアルタイムにウェブ上で公開できる「Live Tracking」機能が使えるようになった。また、スマートフォンにメールや電話などの着信があったときに本機の画面でそれを知らせる通知機能も使えるようになった。

なお、「62SCJ」の動作温度はマイナス15度〜70度だったが、本機は前述のとおりマイナス20度〜70度となっており、この面でも改良されている。

◆今なら最新の日本登山地形図とセット販売

GARMINの日本の正規代理店となっているいいよねっとでは、日本登山地形図の最新版となる「MicroSD版 日本登山地形図(TOPO10MPlusV3)」を発売した。単体で1万7000円(税抜)となる製品だが、現在は本機「GPSMAP64SJ」とセット販売となっている。同様に「GPSMAP62SCJ」と「eTrex30J」にもこの地図がセットで販売されるが、いずれも実質的に無料で最新の地図が添付される価格設定だ。このセット販売は本数限定のキャンペーンであり、所定の販売数になり次第、終了する。

この最新の地図は昭文社が整備した「山と高原地図」をベースに、国土地理院の2万5千分の1地形図を追加収録したもの。「山と高原地図」は約1500の山を収録した59冊すべての山域を収録している。また、これまでに記載のなかった送電線、三角点、堰、植生記号などが新たに収録された。送電線や堰は登山の際に目印となることが多いので、地図への収録は意義が大きい。

さらに、新たな機能として登山口にいる時に目的の山頂を指定すると、自動的に登山道を選んでルートを表示することが可能になった。九十九折やジグザグの登山道も考慮した全体距離が確認でき、その間の高低差もグラフで表示することができる。登山道は安全性を考慮して、昭文社実踏調査分のみ対応となっている。登山口まで行ってから登山道を探すということもあまりないだろうが、全体距離の確認は便利な機能だ。

なお、この最新バージョンからDVD版の販売はなくなり、MicroSD版のみとなった。面倒だったロック解除操作も不要になったほか、無料の地図管理ソフトであるベースキャンプを使って、この地図をパソコンにインストールすることも可能となっている。

  • 山田正昭
  • グレーとエンジ色のボディはいかにもアウトドアの装備といった雰囲気。適度な無骨さがあって頼れそうな感じだ。《撮影 山田正昭》
  • 裏面は付属のカラビナクリップを固定できる形状になっている。左端の金属のリングは裏ぶたを開けるための金具。《撮影 山田正昭》
  • かなり厚みがあるが、これは単三電池を2本内蔵しているためだ。中央よりやや上にある四角は電源ボタン。《撮影 山田正昭》
  • 分かりにくいが、ボディ下部は貫通した穴になっており、ストラップなどを取り付けることができる。《撮影 山田正昭》
  • 裏蓋を開けると乾電池がある。アルカリ電池の他ニッケル水素電池やリチウム電池、別売のニッケル水素バッテリーパックを使用できる。《撮影 山田正昭》
  • 電池を外すとMicroSDカードスロットがある。カードを所定の位置において置いてフタを閉めるタイプのスロットなので、屋外ではカード交換はできないと思っておいたほうがいい。《撮影 山田正昭》
  • バッテリーの接点は金属板の裏にスプリングがあるこった形状。脱着しやすく、しかも接触不良を起こしにくい。《撮影 山田正昭》
  • ボディ上部のフタを開けるとUSB端子と外付けGPSアンテナの端子がある。《撮影 山田正昭》
  • 本機の特徴でもあるボタンは配置や形状がよく考えられているだけでなく、確実なクリック感も兼ね備えている。《撮影 山田正昭》
  • 本体をこのように持ってしまうと、片手での操作が難しい。もっと本体の下を持つのが正しい。《撮影 山田正昭》
  • このようにボディの下の方だけを握ると、親指で全てのボタンをおすことができる。《撮影 山田正昭》
  • 地図は山岳地がメインとはいえ、ロードマップとしても十分に使える。もっと詳しいロードマップを別途購入してインストールすることも可能だ。《撮影 山田正昭》
  • 山岳地では10メートル単位の等高線が表示される。セット販売される日本登山地形図(TOPO10MPlusV3)では、このように送電線も表示されるようになった。《撮影 山田正昭》
  • どの画面からでも「ページ」ボタンを押すとこのようなショートカットメニューが表示される。《撮影 山田正昭》
  • 3軸電子コンパスにより、本体の向きに関係なく、正しい方角を表示できる。《撮影 山田正昭》
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