【GARMIN GPSMAP 64SJ インプレ後編】練られたUI、さらにスペックアップした各種測位性能

テクノロジー レスポンス

登山やトレッキングの愛好家から絶大な支持を得るGARMINのハンディGPS。その最高峰ともいえるモデルが「GPSMAP」シリーズだ。最高のGPS受信感度を実現する巨大なアンテナや、確実な操作を可能にするボタンがトレードマーク。そのGPSMAPシリーズの最新モデル『GPSMAP 64SJ』が登場した。実際に本機を使ってみたので、その使用感をレポートしたい。

◆現在位置だけでなく方角や高度も即座に測定

電源を入れると、すぐに現在位置が地図上で表示される。初めて電源をいれるときや遠方に移動した時は測位に時間がかかるのがGPS機器の常だが、本機はそのような状況でもかなり速い。

ハンディGPSなので現在位置が分かるのは当たり前だが、本機はそれだけでなく方角、高度も瞬時に測定される。方角は本体に搭載された3軸電子コンパスによる測定で、これは本体の向きが水平でも垂直でも正しい方角を示せるのが特徴だ。垂直にした場合は目の高さに本体を持ってディスプレイを見た時に、自分の向いている方向を示す。つまり、画面上の矢印が北を指していれば、自分の顔は北を向いているということだ。

高度も同じく本体に搭載されている気圧高度計で測定される。気圧はGPSのデータとともにその推移が記録され、グラフにして表示することも可能だ。また、本機は別売の温度センサーを追加することで気温も測定できる。この温度センサーはワイヤレス接続となっており、リュックなどに固定しておけば、本体を上着のポケットに入れておいても、体温の影響を受けずに正確な外気温を測定することができる。

ワイヤレス接続できるオプションとしては他にハートレートセンサーやスピード/ケイデンスセンサーがあり、心拍数や自転車のケイデンスを測定し、記録することができる。また、GARMINの他のハンディGPSとワイヤレスで通信してデータを交換したり、アクションカメラ『VIRB-J』を接続して本機をリモコンのように使うといったことも可能となっている。変わったところでジオキャッシュビーコンにも対応しており、ジオキャッシングを楽しむことができる。ジオキャッシュとは電波を発するビーコンを利用した宝探しゲームのことだ。

◆慣れればほとんどの操作は片手でできる

実際にいろいろな操作をしてみたが、その使いやすさは従来のGPSMAPシリーズと全く同じだった。本機を初めて持った人は、ボタンを押すのに両手が必要で使いにくいと思うかもしれない。しかし、実は本機はほぼすべての操作を片手でできるようになっている。本体を持つときに何も考えるに握るとボタンに指が届かないが、ボディの下の方だけを握るようにすると、親指1本で電源ボタン以外の全てのボタンを押せるのだ。

インターフェースも非常によく考えられている。「ページ」ボタンを押すと画面中央に帯状のショートカットメニューが表示され、そのまま「ページ」ボタンを連打するとメニューが切り替わるのだ。使いたい機能が表示されたら何もせずに1秒ほど待てば、その機能が実行される。つまり、「ページ」ボタンを何度か押すだけでほとんどの機能を起動することができるのだ。

また、地図のズームアップ/ダウン、ポイントの登録、ポイントの検索など、よく使う操作は専用のボタンが設けられている。こういった専用ボタンによる操作はタッチパネルでは真似のできない操作感であり、非常に分かりやすい。「ページ」ボタンによる操作も含め、道具としての作りこみがなされており、本機に根強いファンがいるのもうなずける。

操作性に大きく影響するディスプレイは、160×240ピクセルと解像度だけでいえばスマートフォン等より格段に低い。しかし、ハンディGPSのディスプレイに必要なのは解像度ではなく視認性だ。本機のディスプレイは半透過型液晶を採用しているので直射日光を受ける屋外でも見やすく、節電のためにバックライトを消してもよく見える。

最近の高精細ディスプレイに慣れていると、この限られた解像度でまともな表示ができるのかと思ってしまうが、当然ながら全く問題ない。かなり小さな文字もちゃんと表示できるので、逆に最近のスマートフォンやゲーム機のディスプレイがオーバースペックなのだと思ってしまうほどだ。もちろん、地図の表示では高精細であるほど見やすいのは事実だが、本機は電源に乾電池を使うことや、その持続時間、スクロールの速度などのバランスまで考えてこのような仕様となっているはずだ。

◆ウェイポイントは2000ヶ所、軌跡はMicroSDカードの容量分まで記録可能

登山やトレッキング、あるいは海上での移動をサポートする機能は数多く搭載されている。例えばGPSによる測位を利用してアラームを鳴らすことができるのだが、登山コースから外れた時にアラームで知らせることができる他、船舶でアンカードラッグ、つまりイカリが引きずられて船の位置が移動した時にアラームで知らせるといった機能もある。

また、ウェイポイントは2000ヶ所も登録できる。ウェイポイントとは、カーナビでの目的地登録のようなものだ。ただし、道路上では目的地と経由地くらいしかポイント登録する必要が無いのに対して、道なき道をゆく登山やトレッキングでは、きめ細かく登録したウェイポイントを繋ぐようにしてルートを形作っていく。

本機は2000箇所ものウェイポイントを登録できることで、長く複雑なルートにも余裕で対応する。登録できるルートは200本となっており、そのルートを逆転してガイドさせることもできる。つまり、下山の時も同じルートなら、1本のルートで登山、下山の両方に対応できるということだ。

登山の記録を残すための移動軌跡も保存も当然ながら可能。内蔵のメモリには10000ポイントが自動的に記録され、別途200本の軌跡を保存できる。また、MicroSDカードにはその容量があるかぎり、軌跡を保存することができる。軌跡データは画像や動画のようにサイズは軽いため、32GBのMicroSDカードを利用すれば実質的にはほぼ無限に保存できるといっても過言ではない。

  • 山田正昭
  • メインメニューはこのようになっている。よく使う機能をショートカットメニューに追加することも可能だ。
  • 衛星の補足状況を示す画面。特別にコンディションが良くなくても、屋外であれば誤差数メートルでの測位が可能だ。
  • 平均位置測定機能を使うことで、さらに精度の高い測位も可能となっている。ただし、少し時間がかかる。
  • 近接アラート機能を搭載。指定したポイントからの半径を指定しておけば、そのエリア内に入るとアラームで知らせてくれる。
  • 200本のルートを本体に保存でき、それぞれのルートを反転させてガイドさせることもできる。
  • ワイヤレス通信機能を使って、GARMINの他のハンディGPSとデータのやり取りをすることができる。
  • 検索機能で目的地を検索できる。カーナビのように市街地の施設を検索することも可能だ。
  • アクティビティの設定を「自動車」にすれば簡易的ながらもカーナビとして使うことができる。
  • スマートフォンとブルートゥースで接続することにより、電話やメールの着信時に本機のブザーを鳴らしたり、メールの内容を読むことができる。
  • iPhoneにアプリ「ベースキャンプモバイル」をインストールすることで、本機のポイントやルートをiPhoneの地図上に表示できる。このアプリは残念ながらAndroidには対応していない。
  • クラウドサービスのGARMINアドベンチャーズからルートをダウンロードして本機に転送することも可能だ。
  • パソコンに無料ソフトのGARMINエクスプレスをインストールすると、本機のソフトウエアバージョンアップを含めた様々な管理ができる。
  • グレーとエンジ色のボディはいかにもアウトドアの装備といった雰囲気。適度な無骨さがあって頼れそうな感じだ。《撮影 山田正昭》
  • 本体をこのように持ってしまうと、片手での操作が難しい。もっと本体の下を持つのが正しい。《撮影 山田正昭》
  • どの画面からでも「ページ」ボタンを押すとこのようなショートカットメニューが表示される。《撮影 山田正昭》
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