ヤマト運輸、宅急便の輸送に路線バスを活用…一般路線バスを改造

業界 レスポンス

ヤマト運輸は、岩手県北自動車と提携し、路線バスで宅急便を輸送する「貨客混載」を開始した。

「貨客混載」を開始する路線バスは、岩手県盛岡市と宮古市を結ぶ「都市間路線バス」と、宮古市内から同市重茂半島を結ぶ一般路線バス。両路線では、後部座席を荷台スペースにした新開発車両で運行する。

新開発車両は、「都市間路線バス」と「重茂路線バス」に一定量の宅急便を積載できるように、車両後方の座席を減らして、荷台スペースを確保した。荷台スペースには、専用ボックスを搭載し、その中に宅急便を入れて輸送する。「都市間路線バス」には「ヒトものバス」と銘打ったラッピングを施した。

これまで、ヤマト運輸は岩手県北上市の物流ターミナルから宮古営業所へ、大型トラックを使って幹線輸送し、さらに宮古営業所から約18キロある重茂半島まで集配車両で輸送していた。

今回の取り組みでは、物流ターミナルから宮古営業所までの運行途中にある盛岡西営業所まで大型トラックで幹線輸送し、同営業所で主に重茂半島行きの宅急便を「都市間路線バス」に積み替え、宮古営業所まで輸送する。

また、宮古営業所から重茂半島まで「重茂路線バス」で輸送し、岩手県北バスの重茂車庫でヤマト運輸のセールスドライバーに宅急便を受け渡す。

路線バスの空きスペースで荷物を輸送することで、バス路線の生産性向上が図れ、過疎地域でのバス路線網の維持につながる。

これまで、トラックで輸送していた宅急便の一部を路線バスで輸送することで、物流の効率化にも結びつく。特に、重茂半島の担当セールスドライバーは、午後の便で入る重茂半島行き荷物を、宮古営業所まで取りに戻っていたが、今後は荷物を取りに戻る必要がなくなるため、集配効率が上がる。他の地域と混載で輸送されていた重茂半島行きの荷物を仕分ける作業がなくなり、作業効率も向上する。

このほか、トラックで運行していた区間の一部を路線バスに切り換えることで、CO2排出量の低減にもつながる。

ヤマト運輸では今後、岩手県内で展開している「まごころ宅急便」と「貨客混載」を組み合わせたサービスの開発を検討する。高齢化や過疎化が進む中山間地域での課題解決と地域活性化に取り組む。

  • 編集部
  • 路線バスの後部座席を荷台スペースにした改造
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