日本の次世代自動車普及はどうなる? 経産省の取り組み報告…APEV講演会

エコカー レスポンス

6月12日、東京大学・福武ホールにて電気自動車普及協議会(APEV)の主催で講演会が行われた。講師は経済産業省 製造産業局 自動車課の田中宗介氏で、「次世代自動車普及に向けた経産省の取り組み」というテーマで講演が行われた。

◆「2030年、新車販売の5〜7割が電動車両」という目標

経産省は2030年までに新車販売車両のうち、電動車両の割合を5〜7割にすることを目標として定めている。言い換えれば2030年には新車として販売される車両のうち、2台に1台が次世代電動車両になるということだ。

現在我が国においてもっとも普及しているエコカーはハイブリッド車(HV)であり、EV/PHVの最大のライバルであると言える。1997年に「21世紀に間に合いました」というキャッチコピーで登場したプリウスに代表されるハイブリッド車両の、発売からの販売台数と、EV/PHVのその販売台数の推移(販売開始後6年間)を比較してみると、大差ないどころか、EV/PHVの方が勢いよく販売台数を伸ばしていっていることが分かる。

確かに高速道路の充電器整備や、住宅・マンションの充電器設置への補助金制度など、国がすすめる充電インフラ整備対策によってEV/PHVを保有するハードルは年々下がってきている。しかし、「2030年、新車販売の5〜7割が電動車両」ということを実現するためには、まだまだ社会全体を巻き込んで電動車両普及・インフラ整備を行っていく必要がある。

◆世界で異なる電動車両普及施策

また近年EVの普及増加が著しい欧州の例を見ても、ノルウェーでは有料道路が無料になったり、オランダでは公共駐車場の料金が免除になったりと、各国ともに充電インフラ整備以外のEV普及施策を行っており、EVに乗ることで大きなメリットを享受できるようなシステムが構築されている。

それに対し北米は対照的でなEV普及施策が行われており、アメリカ・カリフォルニア州ではZEV規制により、州内で一定数以上の台数を販売する自動車メーカーに、その販売台数の一定比率をZEVにしなければ罰金が課される法律を定めている。なお、ZEV(Zero Emission Vehicle)とは、排出ガスを一切出さないEV/PHV/FCVなどのことである。

各国で異なる次世代自動車普及に向けた取り組みについて、田中氏は「こういった各国の次世代自動車普及に向けた取り組みが、どれだけ持続可能な制度か、我々も注目しております」と、日本におけるベストな取り組みを行う重要性について言及した。

◆今後の次世代自動車普及に向けた取り組み

その他にも近年では、EV/PHVの電力を家庭用電力として利用する「V2H(Vehicle to Home)」が電力ピークシフトに有効であることや、災害時にEV/PHVの電力を活かす防災対応など、電動車両によるエネルギーマネジメントの有用性が認識させるようになった。

刻々と変わる次世代自動車を取り巻く環境だが、車両購入時の補助金制度・充電インフラの整備・V2Hの普及に加え、「産産・産学・産産学連携体制の構築」を行っていく。

今後のグローバル市場においては、コスト低減と車種の多様化・関連技術分野の拡大が求められ、より戦略的な選択と集中による経営資源の配分や開発・生産体制の整備が重要になってくる。日本の自動車産業の強みである「すり合わせ」を生かしつつ、それを補完する産産・産学協調を活用していくための環境整備を行っていくという取り組みだ。「より良い商品が登場するような環境を整備し、応援していきたい」と田中氏も語り、今後の次世代自動車普及に向けた積極的な取り組みをアピールした。

  • 石原正義
  • APEV主催 講演会《撮影 石原正義》
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