【池原照雄の単眼複眼】欧米中心に新車販売好調…上期の世界主要市場

業界 レスポンス

◆中国は3か月連続マイナスとブレーキだが

2015年上期(1-6月)のグローバルな新車需要は新興諸国が低迷傾向にあるものの、米国や欧州など主要市場ではおおむね堅調な拡大となった。最大市場の中国がここ3か月続けてマイナスとなる一方、米国は過去最高レベルでの折り返しとなった。日本メーカーは国内需要の落ち込みに直面しているものの、海外の主要市場では全般的に好調であり、今年後半も順調な伸びが期待できる展開となっている。

中国、米国、欧州(西欧18か国)さらに日本を加えた上期の世界主要国・地域の新車需要は、世界3番目の市場である日本のみがマイナスとなったほかは拡大した。リーマン・ショック後の2009年から世界最大の市場として成長を続ける中国は、前年同期比1.4%増の1185万台だった。伸び率は昨年上期の8.4%から大幅に縮小しており、とくに4月以降は3か月連続のマイナスと、経済全般の減速が新車販売にも影を落とす状況となっている。

●2015年1-6月の主要国・地域の新車販売

国・地域 販売台数 前年同期比(%)

中国:1,185万台 1.4

米国:852万台 4.4

欧州:692万台 8.2

日本:268万台 ▲11.0

合計:2,997万台 2.5

※欧州は西欧18か国の乗用車

◆米国は14年ぶり最高レベルの年間1700万台も

こうした中国や日本の低迷を補う勢いとなっているのが欧米だ。09年に大きく落ち込んだ後、10年から14年まで5年連続で回復を続けている米国は4.4%増の852万台となり、上期としては05年(857万台)以来10年ぶりの高い水準となった。上期実績を単純に2倍すると1700万台を突破する勢い。米国市場が1700万台に達したのは過去00年と01年だけであり、14年ぶりに最高レベルが期待できる展開となっている。

10年の南欧債務危機以来、低迷が続いていた欧州も上期は8.2%増の692万台と好調だった。直近の上期最高であった10年(711万台)には及ばないものの、この上期ではドイツが5%、フランスが6%、英国が7%といずれも主要国が回復軌道に乗った形となっている。不振だった南欧もスペインが22%、イタリアが15%と高い伸びを示した。

日本は14年4月の消費税、今年4月の軽自動車税と相次いだ増税の影響が顕著で、11%減と先進諸国のなかで唯一、大きく落ち込んだ。このうち登録車が8%減だったのに対し、軽自動車は15%減と増税前の駆け込み需要の反動が続いている。上期の総需要に占める軽自動車比率は39.1%と、4割を超えていた前年同期から2.0ポイント低下し、軽シフトにも一服感が出てきた。以上の4か国・地域の上期実績を合計すると、2.5%増の2997万台。低成長だが、世界市場のほぼ7割をカバーするこれら4か国・地域トータルでは堅調な需要動向となっている。

◆日本メーカーは中国、米国で健闘光る

日本の自動車メーカー各社は、母国マーケット不振の影響から免れないものの、海外市場では競争条件である為替の円安が主要国・地域で続いていることもあって、上期は健闘が目立った。中国では各社とも新モデル効果が顕著で、トヨタ自動車が10%、ホンダが30%、マツダが17%の伸びを確保した。日系ではトップの日産自動車も6%増と、いずれも市場の伸びを上回っている。

こうした躍進を映すように6月には外国系メーカーでの日系のシェアが14年12月以来、ドイツ系を抜いてトップとなった。日系のシェアは、反日感情が高まった12年から首位を譲っており、ようやく反転攻勢の兆しが見えてきた。

米国でも日本勢は総じて好調だ。エアバッグ問題が影を落とすホンダは2%増にとどまったが、トヨタは6%、日産は5%の伸びでやはり市場全体を上回る成長を確保している。米市場はガソリン安の追い風もあってピックアップトラックやSUVなど収益性の高い「ライトトラック」が上期に10%増と市場をけん引した。サイズが大きく米メーカーの得意分野ではあるが日本勢も攻勢をかけている。過去最高レベルが見込まれる米国での高パフォーマンスと中国での巻き返しは、日本各社の後半戦での期待を膨らませる材料となっている。

  • 池原照雄
  • 米国市場は年1700万台ペース(マツダ アクセラ 北米仕様車)
  • スバル・インプレッサ (北米仕様)
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