人間に嫌われ者の蚊が次世代ロボット開発に役立つ!?

業界 レスポンス

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が今年度から開始した革新的ロボット要素技術の開発。その中の一つに人検知ロボットのための臭覚受容体を用いた匂いセンサーの開発がある。そこで利用されようとしているのが何と「蚊」だそうだ。

災害が起こった時、いかに早く発見できるかが不明者の生存率に大きく影響する。現在、その不明者の発見に携わっているのが捜索救助犬だ。しかし、集中力は15〜60分、1日数時間が限界で、指示を出す伴走者も必要だ。そのうえ、育成費の問題もある。

そこで、人検知ロボットの開発が期待されているわけだが、その開発には災害現場での優れた運動性能はもちろんのこと、革新的な匂いセンサーの開発が不可欠だという。特に人の汗の匂いを高感度に検知できるものが必要とのことだ。そして、注目したのが昆虫の嗅覚受容体だ。

「まず昆虫はシンプルで使いやすいということがある。そして、昆虫は1つの匂いに特化した触角を持っている。その触角からひとつひとつ遺伝子を取ってくると極めて高いセンサーができるのではないかということで、昆虫をターゲットにした」と東京大学生産技術研究所の竹内昌治教授は説明する。

なかでも蚊は最適だという。なにしろ人の汗の匂いに敏感ですぐ寄ってくるからだ。その臭覚受容体を用いた匂いセンサーを開発しロボットに搭載できれば、がれきに埋もれた不明者を早く発見できるというわけだ。人間に嫌われ者の蚊も将来、人間の役に立つ日が来るかもしれない。

  • 山田清志
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