【スーパーフォーミュラ 第5戦】スタート先制の中嶋一貴が今季初勝利…ポールの石浦は2位、可夢偉3位

モータースポーツ レスポンス

全日本選手権スーパーフォーミュラ(SF)第5戦は13日、大分県のオートポリスで決勝日を迎え、3番グリッドからスタートで首位を奪取した中嶋一貴が今季初勝利を飾った。ポール発進の石浦宏明は2位、小林可夢偉が3位。

決勝日もオートポリスはドライコンディションに恵まれた。午後3時の決勝スタートを前にして、気温は22度、路温が31度。ただし、陽が出たり出なかったりの面があり、計測の場所やタイミングによっては温度が3〜4度は違うような状況でもあった。出走全19台が54周の決勝レースに臨む。

昨年のオートポリス戦は215km無給油レースという特殊なフォーマットでの実施だったが、今年は通常と同じ250km戦で、燃料給油のピットインが各車1回は予想される戦い。あとは、その際のタイヤ交換本数をどうするかが各陣営の戦略攻防という図式になる。

スタート巧者が前方グリッドに揃い、いつも以上に緊張感が増したスタートでは、1コーナーまでの争いを3番グリッド発進の中嶋一貴(#1 PETRONAS TEAM TOM’S/トヨタ)が制した。これに予選2位の小林可夢偉(#8 KYGNUS SUNOCO Team LeMans/トヨタ)が続き、ポールの石浦宏明(#38 P.MU/CERUMO・INGING/トヨタ)は一貴と可夢偉に挟撃されるような格好になり、「ちょっと退くことになりました」と、3番手に下がる。4番手のアンドレ・ロッテラー(#2 PETRONAS TEAM TOM’S/トヨタ)がフライングスタートで序盤早々にドライブスルーペナルティを受けたため、優勝争いは一貴、可夢偉、石浦の3人によって展開されていく。

バトル状態とはいわないまでも、トップ3は5秒圏内で走り続ける。そして最初にピットに入ったのは可夢偉だった。燃料軽めでスタートしていた可夢偉は29周目にピットインし、他車より長めのピット静止(給油)時間を経て、タイヤも4輪交換してコースに戻る。だが、ここでロッテラーの後ろに出るかたちになり、優勝争いからは後退することに(最終的に3位でゴール)。

一貴と石浦は終盤45周目に同時ピットイン、一貴は給油のみ、石浦は給油&前輪2本交換と選択が分かれる。ピットアウトした時点での順位は一貴、石浦で変わらず、差は3〜4秒。その後、最終盤に石浦が詰め寄ってはいったが、一貴が0.992秒差で振り切って今季初優勝を飾った。

給油時のタイヤ交換に関する選択が分かれたことについて、一貴は「マシンバランスを考えると、自分の場合は無交換か4本交換でした」との見解で、残り周回も少ないところまで引っ張ったこともあり、無交換に。一方、石浦は前輪のみ2本交換という比較的珍しい手段に出たが、「オーバーステアになってしまい、慣れるのにちょっと時間がかかりましたね」との旨を語っている。ただ、それでは石浦が無交換だったらどうなっていたかというのは実に微妙なところ。いずれにしてもコース上で相手を抜くのは難しい展開だっただけに、一貴が無交換を選択し、チームクルーがソツなく作業をこなした段階で勝敗はほぼ決していたと考えるべきだろう。

一貴は「非常に苦しいレースでした」と語り、同時に「(スタートで前に出て勝つという)狙い通りのレースができました」とも。そして「今年はずっと2位が続いていたので、優勝できてホッとしています」と続けた。今季SFでの一貴は、WECでの負傷により欠場した第2戦以外はここまで全部、決勝2位だった。それだけに「優勝できてホッとしています」には、実感が込もっていた。

「スタートの反応自体は良かったんですが、ホイールスピンしてしまいました。ずっといい流れの週末でしたけど、スタートだけが唯一、でしたね」という石浦が決勝2位。敗れはしたが、これで4戦連続表彰台、ポイント首位の座を堅持し、2番手に上がってきた一貴に「(勝ったのに)思ったほどポイント差が縮まらなかったな、というのが正直な感想です」と苦笑させた。石浦はポイント2番手以降との差という意味では、前戦終了時点と同じ7点差をキープしている。

決勝3位の可夢偉に続いて、4位にはその僚友である平川亮(#7 KYGNUS SUNOCO Team LeMans/トヨタ)が続いた。5〜8位は以下の通り。トヨタ勢が6位までを独占した。

5位 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(#19 LENOVO TEAM IMPUL/トヨタ)

6位 ジェームス・ロシター(#3 KONDO RACING/トヨタ)

7位 山本尚貴(#16 TEAM 無限/ホンダ)

8位 国本雄資(#39 P.MU/CERUMO・INGING/トヨタ)

ドライバーズチャンピオン争いのポイント獲得状況は次のように形勢が変化。

石浦宏明/41点

中嶋一貴/34点

オリベイラ/29点

ロッテラー/20点

小林可夢偉/14点

数字的可能性があるのは上記5人だが、残り2大会、ロッテラーと可夢偉はかなり厳しくなったと言わざるを得ない。石浦、一貴、オリベイラの3者による争いと見ていいだろう。ペナルティが響いて今回11位に終わったロッテラーは、フライングには自覚もあった模様。タイトル争いについては「今年は難しくなったね」と、レース後に語っていた(状況によっては今後、僚友・一貴のサポートに回る意向も示唆)。

SFは次戦、宮城県のスポーツランドSUGOへと転戦する。10月17日が予選、翌18日に決勝という日程での開催となる。

  • 遠藤俊幸
  • 優勝を喜ぶ中嶋一貴と舘信秀TOM'S監督。撮影:遠藤俊幸
  • トロフィーを掲げる中嶋一貴。撮影:遠藤俊幸
  • #1 一貴は3番グリッドからスタートで首位に躍り出る。撮影:遠藤俊幸
  • ポール発進の#38 石浦は決勝2位に。写真:TOYOTA(予選日)
  • ポイントリーダーの石浦には風格も漂ってきつつある。撮影:遠藤俊幸
  • レース終了後、健闘を讃え合う一貴(背)と石浦。撮影:遠藤俊幸
  • #8 可夢偉は決勝3位。写真:TOYOTA(予選日)
  • 2番グリッドスタートだった#8 可夢偉。撮影:遠藤俊幸
  • この日は可夢偉の29歳のバースデーだった。撮影:遠藤俊幸
  • 左から2位の石浦、優勝の一貴、3位の可夢偉。撮影:遠藤俊幸
  • #7 平川は6番グリッド発進から決勝4位となる。撮影:遠藤俊幸
  • レースを戦い終えたマシンたち。手前は4位となった#7 平川のマシン。撮影:遠藤俊幸
  • #16 山本尚貴はホンダ勢唯一の入賞となる決勝7位に。撮影:遠藤俊幸
  • #19 オリベイラは決勝5位(朝のフリー走行でのピット練習)。撮影:遠藤俊幸
  • #2 ロッテラーはフライングスタートによるペナルティが響き、決勝11位。撮影:遠藤俊幸
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