【SUPER GT 最終戦】今季ラストバトルは両クラスともポール・トゥ・ウインで決着

モータースポーツ レスポンス

15日にツインリンクもてぎで決勝が開催されたSUPER GT最終戦は、両クラスともポール・トゥ・ウインでの決着となった。GT500クラスはレクサスRC FのA.カルダレッリ&平川亮が、GT300クラスはプリウスを駆る嵯峨宏紀&中山雄一が、ともに開幕戦以来の今季2勝目を飾っている。

王座争いの決着に注目が集まったGT500は、ポール・トゥ・ウインと呼ぶには波乱万丈なところも多々あった展開。路面は次第に乾いていく難しい状況で、中盤にはアクシデントによるセーフティカー(SC)導入も。そのSCで上位の間隔が詰まった影響もあり、終盤まで迫真の接戦攻防が長く続くという興奮度満点のレースにもなったが、結果的にはポール・トゥ・ウインで#37 KeePer TOM’S RC F(カルダレッリ&平川/ブリヂストン=BS)が勝利した。

アンドレア・カルダレッリのコメント

「もちろんグッドフィーリングだ。コンディション的なことも含めて大変なレースだったが、ポール・トゥ・ウインできて嬉しい。ピットインのタイミングも素晴らしかったし、この週末を通じて我々はいい仕事ができたと思う」

平川亮のコメント

「SCによって、前半にアンドレアが築いてくれたギャップがなくなってしまいました。SCが出なければ、もっとラクに勝てたのかもしれませんが、結果的に勝てたので良かったです。後半のバトルは楽しめました」

開幕戦も雨絡みのポール・トゥ・ウインだった#37 RC F。原則全車ノーウエイトハンデの勝負は開幕戦と最終戦だけであり、そこで雨絡みとはいえ2回ともポール・トゥ・ウインできたのだから、「僕たちのマシンがベストということだね」とカルダレッリは笑顔。開幕戦の勝利がハンデ面でその後の辛い展開につながった影響もあったことは当然で、ふたりも示唆するところだが、このシリーズの宿命的な要素でもある。「ハンデが厳しい時期に多少のミステイクが重なったりもした」(カルダレッリ)「そのへんのミスは悔しいですね。ノーハンデでは僕たちは速かったということがあるだけに」(平川)。

イタリアと日本の気鋭若手コンビは課題を口にしつつ、既に来季を見据えてもいる。メーカー全体で選手人事が動くGT500では、優勝するなど好成績だった場合でも翌年がまた同一コンビとは限らないが、「来年もこのコンビで戦えるなら、ノーミスでシーズンを戦っていけさえすればチャンピオンが獲れると思います。リベンジしたいですね」(平川)。年間2勝した若手タッグの2シーズン目を見てみたいところだ。

GT500クラスの最終戦2〜6位は以下の通り。2位に入った#1 GT-Rがドライバーズ&チームタイトル連覇を決めている。

2位 #1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生&R.クインタレッリ/ミシュラン=MI)

3位 #100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴&伊沢拓也/BS)

4位 #12 カルソニック IMPUL GT-R(安田裕信&J-P.デ.オリベイラ/BS)

5位 #38 ZENT CERUMO RC F(立川祐路&石浦宏明/BS)

6位 #39 DENSO KOBELCO SARD RC F(平手晃平&H.コバライネン/BS)

GT300クラスはポール発進の#31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀&中山雄一/BS)が序盤から独走。15周する頃には後続を30秒ほども引き離していた。

しかし各車のピットストップ時期となるレース中盤にあったSC導入が、#31 プリウスにはタイミング的に不運。「まさに『この周、入るよ』とピットから無線で言われたところでした」(嵯峨)。SC中は最初、ピットレーンがクローズになる。隊列が整った頃合いでオープンになってからピットに入るしかなかった#31 プリウス陣営は、ここで大幅なポジションダウンを覚悟した。

だが、前半の大量リードが効いて、ポジションダウンは4番手までで済む。しかも「トップが8秒前にいる、と聞かされて、ここは落ち着いていこうと思いました」と、ステアリングを引き継いだ中山は振り返る。彼は次々とライバルをパスしていき、最終的な2位との差こそ1秒未満ではあったが、内容的には圧勝といってもいいポール・トゥ・ウイン。#31 プリウスは開幕戦以来の今季2勝目を挙げた(開幕戦はポール発進ではなかった。今回のポールは第2戦以来)。

奇しくもGT500と同じ顔ぶれで2015年の開幕戦と最終戦の優勝会見を飾ることになったわけだが、#31 プリウスもシーズン途中で勝ち星を加算できなかったことについて、嵯峨は「これまでのシーズンでウエイトハンデをこれだけ(今季ほど)積むことはなかったので、やはり決勝でタイヤに厳しくなってしまう面などに試行錯誤していました。シーズン終盤には、重くてもそこそこ戦える状況がつくれていたと思います」と語る。「夏場が特に厳しかったですが、前戦のオートポリスでは課題がクリアできたと思えるペースの良さがありました」(中山)。

もちろん、原則ノーハンデ戦で2勝したことについては「マシンのポテンシャルとドライバーの力という意味で、一定の証明はできたと思います」(嵯峨)と満足感も漂わせるところ。ずっと開発に携わってきた嵯峨によれば、このプリウスでの参戦は今季が最後とのことだが、「(今後のマシン開発の機会では)ウエイトを積んだ時の状況を踏まえた開発もしていきたいと思います」と語り、GT500コンビ同様、今後への意欲を見せていた。

GT300クラスの最終戦2〜6位は以下の通りで、メルセデスSLS勢が2-3-5位を占めた。ドライバーズチャンピオン(アンドレ・クート)とチームタイトルの獲得が最終戦前に決まっていた#10 GT-Rは6位。

2位 #0 グッドスマイル 初音ミク SLS(谷口信輝&片岡龍也/ヨコハマ=YH)

3位 #11 GAINER TANAX SLS(平中克幸&B.ビルドハイム/ダンロップ=DL)

4位 #55 ARTA CR-Z GT(高木真一&小林崇志/BS)

5位 #65 LEON SLS(黒澤治樹&蒲生尚弥/YH)

6位 #10 GAINER TANAX GT-R(クート&千代勝正/DL)

なお、#55 が4位に入った「CR-Z GT」に関しては、ホンダが今季限りでのGT300参戦を終了する旨を正式発表済みである。

SUPER GTの2016年シリーズは4月9〜10日に岡山国際サーキットで開幕予定、来季も全8戦(国内7戦+タイ大会)のスケジュールとなっている。GT300クラスは車種入れ替え等が多くなりそうな気配もあり、その意味での興味も増してくるところだ。

  • 遠藤俊幸
  • GT500優勝のカルダレッリと平川。写真:益田和久
  • GT300優勝の中山(左)と嵯峨。写真:益田和久
  • GT300で優勝を飾った#31 プリウス。写真:益田和久
  • GT500のスタート。写真:益田和久
  • GT500決勝2位の#1 GT-R。写真:益田和久
  • GT500決勝3位の#100 NSX。写真:益田和久
  • GT500決勝4位の#12 GT-R。写真:益田和久
  • スタート直前までタイヤ選択が難しい状況だった。写真:遠藤俊幸
  • GT500の#37 RC Fは開幕戦以来のポール・トゥ・ウイン。写真:益田和久
  • GT300のスタート。写真:益田和久
  • GT300決勝2位の#0 メルセデスSLS。写真:益田和久
  • GT300決勝3位の#11 メルセデスSLS。写真:益田和久
  • GT300決勝4位の#55 CR-Z。写真:益田和久
  • GT300決勝5位の#65 メルセデスSLS。写真:益田和久
  • GT300決勝6位の#10 GT-R。写真:益田和久
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