スマホのライフログアプリ、普及の背景と今後のビジネス化への展望は

テクノロジー レスポンス

近年、スマートフォンに内蔵されるセンサーの進化により盛り上がりを見せるライフログアプリ。自分の行動履歴を自動で記録し、グラフィカルなユーザーインターフェース(UI)でそれを振り返ることができるのが魅力だ。

◆多岐に渡る「ライフログ」アプリ

一言でライフログと言ってもその種類は様々で、主としてランニングやサイクルの記録を取るフィットネス系(「Runtastic」「Nike+」「Runkeeper」「Garmin Connect」等)、睡眠記録や生理予測をするヘルスケア系(「Sleep Meister」「ルナルナ」等)、クルマなど乗り物系での移動ログをとるマッピング系(「Moves」「僕の来た道」等)、音楽や映像などの再生記録を取得するライフスタイル系(「Last.fm」「Soundwave」等)などに大別される。さらには「Facebook」 や「Instagram」、あるいは「FourSquare」等のように位置情報や日常の行動記録を共有するソーシャル系も広義のライフログに含まれるだろう。

日記をつけた経験があれば分かると思うが、毎日継続して記録をとり続けることはすることは思いのほか難しい。しかしスマホを持ち歩くだけで自動で記録を取ってくれるライフログアプリであれば、そういった煩わしさなしに日記を振り返る楽しさを体験することができる。

ただ、国内のアプリベンダーでライフログアプリを自社開発する企業は多くはない。とくに移動ログ系はヤフー・ジャパンが提供する「僕の来た道」がある程度。かつてソニーの子会社であるソネットエンタテインメントが「してるん」を出していたが、現在では提供を止めている。この分野では、MovesがAPIを公開して連携アプリを増やすなど最もポピュラーな存在といえるだろう。

◆移動ログアプリ普及の背景は省電力化

そんな移動ログ系のひとつ「SilentLog」を開発したレイ・フロンティアに昨今のトレンドと技術動向について話を聞いた。SilentLogは、アプリをインストールしてスマホを持ち歩くだけで一日の行動履歴を自動で記録してくれるというものだ。それだけでなく、撮影した写真も時系列にまとめる機能も搭載する。行動履歴情報と撮影した写真がひも付いて表示されるため、一日の活動(滞在地点、移動情報、移動手段など)とその日に撮影した写真を同時に振り返ることができる。現在、アプリはiOSのみの対応だが、Apple Watchと3D Touchにいち早く対応している。

こうした行動記録ログは加速度センサーだけでなくGPSや基地局情報の取得など、各種のセンサーやアンテナなどを利用していたため、非常にバッテリー消費が大きかった。だが、最近は「iPhone 6S」に搭載されている「M9」のようなモーションコプロセッサの採用や、アプリ内のアルゴリズム改善、センサー自体の省電力化などによりバッテリー負担を抑えつつ情報を取得できる技術が確立されつつある。

レイ・フロンティアは2008年の設立から仮想と現実とつなぐ世界一のサービスをつくる」という理念のもと、これまでに位置情報やセンサー認識技術を活用した様々なAR(拡張現実)アプリを展開してきた。社内で議論して「もっと位置情報を活用した面白いアプリ・サービスをつくることはできないか」というところから、同社が培ってきた技術を再結集し開発したのがこのSilentLogだという。

今後は取得したこれらのビッグデータを活用して、コンシューマー向けに今よりも多くの「行動ログサマリー」を表示できるように開発をすすめていくとのこと。またビジネス向けには、マーケティングなどに活用できる行動ログデータの活用と、ログ取得APIをアプリに組み込むためのSDK開発を行っているという。ビジネス化ということを考えれば、ログ取得APIを利用する連携アプリを増やし、行動ログアプリを結節点としたエコシステムをいかに構築していくかがひとつの鍵になるだろう。IoT(Internet of Things)のビジネスインパクトは声高に叫ばれているが、スマートフォンは日常から持ち歩くものだけに、あらゆる分野で非常に大きな可能性を秘めている。

  • 石原正義
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