【デトロイトモーターショー16】トヨタの衛星通信技術、友山専務「面白いでしょ?」

新車 レスポンス

トヨタは1月12日(北米時間)、デトロイトモーターショー16において、米カイメタ社の平面アンテナ技術を使い、自動車から衛星通信を行う技術の発表を行った。会場にはトヨタ自動車の友山茂樹専務役員が登場。トヨタの“繋がる技術”を担当する同氏に話を聞いた。

「まだ研究段階。いつ出るのか、いくらになるのか、ということはまったくわからない」と、まだ実用化までは先が長いと言う友山氏。「カイメタ社とは2013年から一緒にやっている。衛星通信に利便性を感じ、協力できるベンチャー企業を探していた。行き着いたのがカイメタ社だった」。

自動車が衛星と繋がることで、世界のどこにいても通信が可能になるという。「衛星通信では大量のデータを扱うこともできる。例えば自動運転に必要な高精度マップデータが必要なとき、世界のどこにいてもすぐに受け取ることができるようになる」と、自動運転技術にも応用が利くという考えを明かした。

とは言っても、今回の衛星通信技術は自動運転と直接関係はないと言う。「この衛星通信の技術はまだまだ原始的な段階。現実的な製品として開発している自動運転とは違う」と、あくまで将来的に自動運転を補佐できるものとして考えているという。

「アンテナは液晶になっており、指向性をソフトウェアで操作している。常に衛星の方を向くことができるこの技術が肝だ」と、カイメタ社の技術を説明する。「軽量化、低コスト化、耐久性の向上など、課題はたくさんあるが、すでに『4ランナー』にこの技術を搭載し、10万kmほどテストを行っている」。

友山氏はこの衛星通信技術が現行の通信技術に置き換わるものではないと考える。「おそらくハイブリッド形式になるだろう。地方に合わせた通信と、世界に配信する通信で使い分けることになると思う。とはいえ、衛星通信はまだ未開拓なエリア。途中にいろんなものを介さないので、トヨタの地上アンテナから一気に世界中にデータを送ることができるようになるなど、非常に魅力的な技術」と、その有用性を強調した。

衛星通信はインタラクティブ(双方で送受信が可能)になるということで、さらなるビッグデータの構築が可能になる。「まだどのようなデータが集まるのかもわからないような状況だが、トヨタはビッグデータセンターも構築する。ビッグデータを収集して、社会貢献や、よりハイレベルな自動運転技術に利用していきたい。その際、ソフトウェアを世界中に配信しなくてはいけないが、その際にも世界中に一度に送ることができる衛星通信は魅力的だ」。

衛星通信については、他にも利点が考えられるという。「例えば、自然災害が起こり、アンテナが倒れてしまうと地上のアンテナでは通信ができなくなってしまう。しかし衛星には影響がないので、クルマのコミュニケーションの一つの選択肢として良いと思っている」と、非常時のインフラとしての役割も担うことが可能になるという。

商品化まではまだまだ遠く、詳しい用途についてもこれから考えていくという衛星通信技術。それでも「面白いでしょ?」と笑顔を見せる友山氏。実際にどのようなことができるようになるのか、まだ誰にもわからない段階だが、それゆえその可能性は無限大だ。

  • 関 航介
  • トヨタ 友山茂樹専務役員(デトロイトモーターショー16)《撮影 関 航介》
  • トヨタ 友山茂樹専務役員(デトロイトモーターショー16)《撮影 関 航介》
  • トヨタとカイメタの衛星通信技術(デトロイトモーターショー16)《撮影 関 航介》
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