2017年6月29日 更新

ハイブリッド車は維持費が高い?バッテリー寿命と交換時期はどれくらい?

ハイブリット車は維持費がかからないというイメージがありますが、それって本当でしょうか。ハイブリッドカーの燃費や税金面での優遇、ガソリン車より得かどうかについて解説します。

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環境意識の高まりを受け、人気なのがハイブリッドカー。最近では、充電できるプラグインハイブリッドや電気のみで走る電気自動車なども出てきましたが、まだまだハイブリッドカーが主力です。その理由はやはり、コスパの良さ。燃費がいいので燃料代もかからないですし、税金だって優遇されています。【ハイブリッドカー=維持費がかからない】というイメージが根付いたのはこれが理由です。でも、実際のところはどうでしょうか。今回は実際の燃費やバッテリーの寿命などを見つつ、本当にガソリン車よりお得なのかを見ていきましょう。

ハイブリッド車は本当にガソリン車より得!?

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ハイブリッドカーは確かに、自動車取得税や重量税が安くなります。細かいくくりがあるので一概には言えませんが、最も優遇を受けられる平成32年度燃費基準+10%の燃費を達成している車の場合、自動車取得税は80%、自動車重量税と自動車税が75%それぞれ減額されます。自動車取得税は車の購入時、自動車重量税は車検ごと、自動車税は毎年かかってくるので、ランニングコストとしては当然エコカー減税対象外の車に比べると安くなります。しかしエコカー減税の対象は変更されますので、この減税率がいつまで続くか、ということは分からないのが実際のところです。

ハイブリッド車の燃費って本当にいいの?

ハイブリッドカーの特色として燃費の良さがあります。燃費が良ければ良い程燃料代はかからなくなるので、こちらも維持費の面では有利ですね。
例えばガソリン車とハイブリッド車両方のラインナップがあるフィットを見てみましょう。ガソリン車のベーシックモデル「1.3 13G」とハイブリッド車のベーシックモデル「1.5ハイブリッド」を比べた時、JCO8モード燃費でガソリン車は26km/l、ハイブリッド車は36.4km/lと、10.4km/lの差があります。これはリッター当たり10.4km長く走れる、ということです。また1km走るのにいくら必要かを考えてみると、ガソリン代120円/lとして、ガソリン車で4.6円、ハイブリッド車で3.2円となります。年間走行距離の平均である1万キロで考えてみると、それぞれ46,000円と32,000円でその差は12,000円になります。
しかし、コストパフォーマンスを考える上で、忘れてはいけないのが本体価格。ハイブリッド仕様にすると、だいたい50万円は高くなってしまいます。これはバッテリーや回生システムなど、最先端の技術が装備されているので仕方がない部分と言えるでしょう。しかし、仕方ないとはいえコストはコスト。しかもこのコストは、減税額や燃料費を軽く上回っています。こういったことも計算に入れると、価格面でいえば3年乗ってやっと元がとれ、それからお得になっていく、という計算になります。
上で述べた内容は全てカタログ値での話。カタログと実際の運転とでは何が一番変わってくるかというと、やはり【燃費】です。でもそれぞれの車種の実燃費を検証していくのは正直あまり意味がありません。なぜなら実燃費は運転する人間によって変わってくるから。なので今回は燃費良く走るためにしたい事をお教えします。
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まずは急発進・急加速など「急」のつく運転をしないこと。これはハイブリッドカーじゃなくても当たり前の話ですよね。エンジンを回すのにガソリンを使うので、急な発進や加速はガソリンの消費が激しくなります。ハイブリッドカーはモーターで走るんだから関係ない、という方もいるかもしれませんがそれは大間違い。モーターだけで賄えない出力をしなければならないときには当然エンジンを使います。安全のためにも「急」のつく運転は控えましょう。
また、意外と油断できないのがエアコンです。ハイブリッドカーでもエアコンをエンジンで動かすタイプと電気で動かすタイプがあるのですが、どちらであっても燃費に影響します。
まずエンジンで動かすタイプは当然ながらガソリンを消費するので燃費は悪くなります。モーターで動かすタイプであっても同様で、モーター内の電力はエンジンを回すことによる充電が主なので、電力が足りなくなればガソリンを消費して充電をしなければならないため燃費が悪くなります。ハイブリッド特有の問題として、暖房の使用時には顕著に燃費が悪くなる傾向があります。というのもガソリン車の場合、エンジンが常に稼働しているのでそこから出る熱を利用して暖気を作っているのですが、ハイブリッドカーの場合はエンジンが動いていないときがあるのでその時は暖気を一から作り出さなければなりません。ガソリン車よりも無駄にガソリンを使ってしまうのです。

ハイブリッド車はバッテリーの交換って必要?

まず結論から言うと走行用バッテリーは、一般的な使用範囲内ならほとんど交換する必要はありません。確かに初代プリウスが登場したころのハイブリッドカーというのは現在よりも走行用バッテリーの耐用年数も低く、「10万kmを目安に、早ければ5万km走った時点でバッテリー交換が必要」になるケースもありました。1年で1万km走ると仮定すると早くて5年で寿命が来てしまうのです。しかもその交換費用も50万円前後とかなり高額だったため、現在ガソリン車オーナーが懸念するような、悪いイメージがついてしまったのです。しかし技術の進歩は日進月歩、特にハイブリッドカーはまだ誕生して間もないということもありその技術革新の速度は目覚ましく、現在では走行用バッテリーの耐用年数は20万km前後といわれています。この数字さえも一年後、いや一か月後には古いものになっているかもしれません。それに応じてメーカー保証の年数も引き上げられています。トヨタだと新車から5年または10万kmと他のガソリン車の保証と変わらないくらいです。
初代プリウス

via autos.goo.ne.jp
初代プリウス

車の寿命=バッテリーの寿命まで進化した最近のハイブリットカー

つまり、普通に走っていれば走行用バッテリーが寿命を迎えることはありません。もし頑張って長いこと乗り続けた結果バッテリーが寿命を迎えたとしても、そこに至るまでには少なくとも15年以上はかかります。その段階で寿命を迎えたとしたら、それはもはや車の寿命だといってもいいでしょう。そこまで長いこと乗っていれば、バッテリーでなくとも足回りやエンジンなどいろいろな部品が限界を迎えているでしょうから。

バッテリーが壊れやすい乗り方とは

走行用バッテリーも他の部品と同じように、乗り方によってその寿命が延びることもあれば、逆に縮まることもあります。今回はバッテリーの寿命を縮ませる、やってはいけない運転について解説します。

急発進はバッテリー寿命が短くなる原因に

これはガソリン車にも言えることですが、急発進、急ブレーキ、急ハンドルなど、自動車は急のつく行動を嫌います。特にバッテリーのことを考えたときには急発進は禁物。一気にバッテリーに負荷がかかるので、寿命が短くなる原因になります。

極端なモーター走行は負荷をかける

燃費を伸ばすことにこだわるあまり、アクセルワークを駆使して極力エンジンを稼働させないで走ろうとする人がいますが、これもバッテリーの寿命を縮める要因になります。特にバッテリー内の電気を限界まで使い切ってからちょっとエンジンを稼働させて充電、また電気を使い切るまでモーター走行、という極端な運転は、バッテリーを慢性的な過放電状態においてるのと同じであり、バッテリーにはかなりの負荷がかかることに。それから過放電という点で同様に注意してもらいたい点がもう一つあります。数週間に一度しか乗らないようなライトユーザーの方向けなのですが、運転を終える時にはバッテリーに十分な量の電気がたまっていることを確認してから車を降りるようにして下さい。バッテリーというのは使っていない時でも微量ながら放電しています。その微量な放電でも重なるとバッテリー内の充電量が低下し過放電状態で長期間放置することになるので、やはりバッテリーに負荷がかかってしまいます。当然一番やってはいけないのがこの二つの合わせ技。たまにしか乗らない人が極端なモーター走行を繰り返すと、ただでさえ過放電状態にさらされているバッテリーの状態がさらに悪化するので、その車に長く乗っていたいのならやめておいたほうが吉です。

ハイブリッド車はバッテリー上がりの心配はない?

たまに「ガソリン車だとルームランプやヘッドライトなどをつけっぱなしにしておくとバッテリーが上がってしまうが、ハイブリッドカーだとそれがないから安心」と言う人がいます。しかしこれは間違い。
エンジンを稼働させるときは電気を使って火花を起こして点火するのですが、この時に使う電気が蓄えられているのが補助バッテリーと呼ばれるバッテリーです。そしてこの補助バッテリーはライト類の電力も担っています。通常このバッテリーはエンジンが動いている時のエネルギーを利用して充電しているので、エンジンがかかっている間は平気なのですが、エンジンを切った状態でライトなどをつけっぱなしにすると電気がなくなってしまい、火花を起こすことができなくなった結果エンジンがかからなくなってしまうのです。
ハイブリッドカーであっても基本は同じ。というよりガソリン車に走行用のバッテリーとモーターをつけたのがハイブリッドカーなので、ハイブリッドカーにも補助バッテリーは積んでありますし、それらがエンジンの点火とライト類の電力を兼任しているのも同じです。仮に補助バッテリーの充電がなくなっても走行用バッテリーから電力を持ってくることはできませんので、補助バッテリーが上がってしまえばエンジンをかけることはできません。

気になるバッテリーの交換費用は

耐用年数が長くなったとはいえ、やはりバッテリー交換の目安は知っておきたいですよね。先ほど初代プリウスでは50万円ほどと書きましたが、今では量産体制の強化に加え、小型化などの技術革新によって低コスト化が進んでいるので20万円前後での交換が可能です。もちろん工賃は場所によって変わりますし、また更なる技術の進歩によって値段は下がり続けているので、これはあくまでも目安だと考えておいて下さい。

まとめ

どんな車もそうですが、使い方によって燃料代や部品の交換などでかかる金額は変わります。これはハイブリッドカーだからと言って変わりません。過度な期待はしすぎない方が吉です。
(まゆきち)

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