2016年5月25日 更新

ホンダ「NSX」1号車が1.4億円で落札 そのスゴさをまとめてみた

スーパーカーの定義は難しく、単純に速いからといった理由では名乗れません。日本車には優れたスポーツカーがあるものの、スーパーカーを名乗れる車は一部です。しかし、デビューの近付いてきたホンダの新しいNSXは、おそらく名乗ることが許されるでしょう。1号車が1.4億円で落札されたNSXの凄さに迫ります。

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バブルが生んだNSXの歴史

初代NSX

via ja.wikipedia.org
初代NSX
1990年に販売を開始された初代NSX。当時はバブル景気真っ只中で、世の中には余裕というものが溢れていました。

当時の価格は800万円で、乗用車の中では最高金額であったNSX。殆どの工程がハンドメイドであり、ボディは鋼板ではなく軽量性に優れたアルミニウムを採用し、日本車の中では珍しくエンジンをシートバックに搭載して後輪を駆動するMR方式を採用。当然、2人乗りのツーシーターです。

これらの理由により日本のスーパーカーと言われることもありますが、細かく見て行くとエンジンは同社のレジェンドの流用で、搭載方法も運動性能的に優れていると言われる縦置きではなく、ゴルフバッグをトランクに収納できる横置きレイアウトと、少々残念に感じられる面もありました。

時代は流れモデル消滅。そしてニューNSXの誕生

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2度のマイナーチェンジが行われ、3型となったモデルが2005年に販売されたのを最後にNSXは15年の歴史に幕を下ろします。世の中の景気は後退し、各社とも販売車種の大幅な整理を行っている時でした。

そして時は流れ2016年。この年の春に、2代目となったNSXが帰ってきます。

アメリカで生産される2代目NSX。現地ではホンダの上級ブランドであるアキュラが販売を行い、価格はベースグレードで15万6000ドル(約1750万円)フルスペックモデルで20万5700ドル(約2300万円)と、初代モデルのおおよそ2倍です。

跳ね上がったのは値段だけではない!与えられた高性能とは

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日本の中では長らく280psの自主規制値が存在しており、初代NSXもその範囲で製作されていました(ターボ車辺りは実測すると超えていることもしばしばありました)そしてその規制の歴史が終わり、自主規制値突破の第1号となったのが、ホンダが2004年10月に販売を開始した4代目のレジェンドです。

2代目のNSXが登場することとなった現代では、280psを超える日本車が普通に出回る様になりました。特に日産のR35GT-Rは熟成を重ね、最新モデルでは550ps(NISMOは600ps)を発生させています。

スポーツ性能を重視するNSXでも当然「何馬力なのか?」と注目が集まっていた訳ですが、正式発表の数値は580psと、予想を遥かに上回るものでした。

懸念が払拭されたミッドシップレイアウトと新時代のAWD

初代NSXではミッドシップレイアウトながらも横置きとしてしまった為に不評の種が落とされていましたが、2代目はキッチリと縦置きレイアウトを採用してきました。

そして特筆すべきは前輪の左右に独立してモーターが搭載され、後輪側はエンジンとモーターを組み合わせたハイブリットシステムが搭載されていることです。これらの意味することは、エンジン単体での駆動では難しかった4本のタイヤの緻密な制御が可能になることと、モーターの大トルクが、車重約1750kgの決して軽くはないNSXを力強くアシストすることです。

更にはデュアルクラッチ方式の9速ミッションが採用され、AWDの駆動方式と合わせ、エンジンとモーターの能力を余すことなくタイヤに伝えます。

安さは努力の賜物。15万6000ドルが意味すること

ホンダ・NSX - Wikipedia (20542)

現在のドル円レートで換算すると、ベースグレードが約1750万円だとは先ほどお伝えしました。この1750万円という金額は、正直なところ安いと言えません。日産R35GT-Rの約2倍にもなりますし、地方であれば土地付きの家を買えてしまう金額だからです。

ですが、世界の車に目を向けるとその価値は大きく変わります。世界一価格の安いスーパーカーだと言われていたアウディR8と比較しますと、こちらは1857万円~2276万円です。NSXのベースグレードと比較するとR8の下位グレードではR8が100万円ほど高く、フルスペックと上位グレードでは同額程度です。しかし、性能の折り合いで見るとNSXのベースグレードがR8の上位グレードと比べられる部分もあり、そうなると金額の開きは大きくなります。

つまり、NSXは安くて速いスーパーカーだと言える部分があり、そう考えると1750万円という価格は決して高くないのではないかと感じるのです。

米国で新型「NSX」量産第一号車を納車

第一号車のオーナーとなったのは、2016年1月に行われたBarrett-Jacksonのチャリティーオークションにおいて、120万USドルでその権利を落札したリック・ヘンドリック氏です。落札金額は、米国の2つのチャリティー団体に寄付されました。
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新型NSXの量産は、専用工場として設立されたオハイオ州メアリズビルの「パフォーマンス・マニュファクチュアリング・センター(以下、PMC)」で行われ、北米仕様車を皮切りに、各地域向けの生産も順次始まります。
第一号車のオーナー リック・ヘンドリック氏のコメント
「この素晴らしい新型NSXの第一号車を手にすることと、これを通じてチャリティーに貢献できることは、非常に特別な瞬間であると感じています」
PMC NSX生産プロジェクトリーダー クレメント・ズソーザのコメント
「今日は、我々PMCにとって大きな夢が実現した日であり、このオハイオで30年以上にわたり培ってきた生産技術や知見の集大成となる日です。NSXのデザインや生産においては、熟練したスキルを持つエキスパートたちが集まり、高いクラフトマンシップによる大きなイノベーションを実現しています」
アメリカン・ホンダモーター副社長 アキュラ担当役員 ジョン・イケダのコメント
「新型NSXはAcuraのDNAをまさに体現するモデルです。この夢の商品を他のお客様にも早くお届けしたいと思っており、これを契機として今後もさらにAcuraを発展させていきます」

新型NSXのまとめ

スーパーカーに求められるもの。それは速さ・見た目・高価格・ヒストリーです。そういった面では安く頑丈で高性能な車を作る日本人の気質やマーケットおいて、スーパーカーはとても作り難いものでした。ですが、もし新しいNSXが多くの人にスーパーカーとして認められるのなら、新しい時代が開くかもしれません。

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