2017年2月7日 更新

メーター改ざん・走行距離巻き戻しの手口と見分け方

メーター改ざん、昔に比べれば少なくなりましたが、ネットオークションなど、中古車の購入方法が多岐に渡り、一部では未だに行われていることがニュースになっています。そのメーター改ざんの見分け方は難しいのが実情です。

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メーター改ざんとは?

メーター改ざんとは、メーター上の走行距離を戻し、走行距離が少なく見えるようにする不正を言います。車の走行距離は、一般的に年間1万キロくらいが目安とされています。車買い取り店などは1年7000キロくらいで計算をし、それ以上走っている車は過走行車として評価を落とします。
一昔前の車は10万キロを境にタイミングベルトの交換など手間がかかりはじめ、車の価値が急激に落ちるといわれていました。そのため、中古車としての売値を下げないために、走行距離を少なく見せる業者が存在していたようです。
しかし近年では、車は塗装面も弱く、10万キロ分の年月を経るとその分の劣化が目に見えて分かってしまう古い年代のよりも、スチールなど剛体でできている部分は10万キロくらいでは劣化が見えにくい、比較的新しい車のメーター戻しが問題になっています。もちろん、後者の方が、メーターを戻されるとより見分けるのが困難になっていると言えます。
gettyimages (60409)

メーター改ざんの方法

普通車の場合2年に一度、車検を受けた際に車検証上にその時点での走行距離が記載されます。ここでの走行距離とはいわゆる「オドメーター」の総合走行距離です。この2年間でまったく車を走らせなければ、2年後の車検時も同じ走行距離でもおかしくはありません。逆に言えば、「2年間、車を置きっぱなしだった」と主張すれば、その距離までは戻してしまってもわからないということになります。
また、定期点検記録簿に交換前の走行距離を書いておけば、交換後の走行距離を加算すれば走行距離は判明しますが、意図的にその記録を廃棄してしまって、走行距離を偽ることもできます。現在のコンピュータが管理している車の場合、外部から接続して、任意の走行距離を表示させる方法もあるようです。
手軽なメーターの戻し方としては、同一車種の走行距離の少ないメーターに付け替えてしまう方法です。1990年くらいまでの車は、一説によると車体を持ち上げ、バックで空転させ続けるとメーターが戻るといわれていました。これは車輪の回転からワイヤーなどで、アナログ的に距離を算出していたためです。
オドメーター - Wikipedia (61132)

メーター改ざんの見分け方は?

メーターを改ざんしても使用履歴を隠せない場所がある?

あまりに古い車で、年式と走行距離が不釣り合いだと気付く場合を除き、メーター改ざん車の見分け方は、かなり難しいものがあります。しかし、メーターだけでなく車の全体を細かく確認すれば、怪しいと気づくことができる場合もあります。
走行距離が増えるということは、触れる回数が増えるということになります。例えば、一般家庭が週末に車を使用すると、月1000キロ、1年で1万2000キロほどの走行距離になります。週に1回ですと年間50~100回位車に触れることになるので、頻繁に触る箇所の経年劣化を観察してみましょう。先ほど書いたように、スチールなどでできた剛体部分は、ほとんど劣化は見られないでしょう。しかし、革やウレタンなどでできた柔らかい部分に、劣化が見られるかもしれません。

ハンドルやドア、シートをチェック!

まずは一番触れる部分、ハンドルやドアの内張を見ます。走行距離の多い車は、ハンドルの一部がすり減っていたり、革がはがれていたり、柔らかくなっていたりします。ドア内張も同様です。モケットなどの素材の場合、よく手の触れる部分は黒ずんでいたりします。シートもバネの上にウレタンなどが張られているのですが、助手席と座り比べて、お尻など荷重のかかる部分にへたりがないか、比較してみます。
そして、頻繁に使用するブレーキペダルをチェックします。ブレーキペダルには滑り止めのため、溝が切られいていることが多いですが、すり減って溝が薄くなっている場合は、注意が必要です。
ただし、こうした内装や足回りは総取り換えも可能ですので、「経年劣化していないからメーター改ざんはあり得ない」と決定することは、必ずしもできないことを頭においておく必要があります。
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年間の走行距離が多い、一回の走行距離が長い車の場合

年間の走行距離が多い、一回の走行距離が長い車は要注意!

メーター改ざんにおいて、年間の走行距離が多い車などは、数千キロ戻しても分からない可能性は大きいです。一般的に、ボディがガッシリとしたモデルは、多少走行距離を走っても劣化が感じにくい傾向があります。
また、一回の走行距離が長い場合、ハンドルなど内装への劣化も少ないことが多く、見分けがつきにくいです。例えば、運転手付きで高速道路で移動しているクラウンなどは、ボディの劣化が感じられず、仮に走行距離を戻されても見た目には気づかないかもしれません。

関節部分のゴムブッシュ、ショックアブソーバーに注目

こうした車でも走行により必ず劣化する部分として、エンジンマウントやサスペンションアームをボディに接続するいわば関節部分のゴムブッシュ、ショックアブソーバーなどが挙げられます。
見た目で分かる劣化としては、ゴムブッシュのヒビ、エンジンマウントが劣化しつぶれることで、少しエンジンの搭載位置が下がったりすることなどです。また、フロントのショックアブソーバーをボディにマウントするアッパーマウントも、距離を走るとボンネット(上)方向に突き出てきたりします。この場合も車高が下がって見えます。

乗り心地でも車の劣化をチェックしてみよう

しかし、これらは自分ではなかなか確認することができない部分ですので、乗り心地にも気をつけてみましょう。走行により部品が劣化した車は、乗り心地にも影響がでます。
・エンジンの振動が大きい
・高速道路のジョイント部で鋭い突き上げがボディに伝わる
・ブレーキをかけると車体がふらつく
・カーブで大きく車体が傾く
以上のような項目に当てはまるにも関わらず走行距離が少ないのであれば、メーター改ざんを疑った方がよいかもしれません。
特にサスペンション関連は、ドイツ車などは7万キロくらいで替えるべき部品としています。国産車は交換推奨とはなっていないため、劣化が分かりにくい部分です。しかし、急ブレーキをかけると、タイヤが進行方向に対し、前方が開く「トーアウト」という変化が出やすくなります。これはスピンなど挙動を乱す要因となりますので、注意が必要です
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中古車を輸入する際には走行距離が正しいか注意!

例えば、アメリカは国土も広く、すぐに走行距離の伸びてしまう環境です。日本でも人気のピックアップトラックやピックアップベースのSUVなどはフレームが屈強な分、走行距離による劣化が分かりにくいです。そのため、アメリカで新車で販売されたものを日本に輸入する「並行輸入車」や、ディーラーの車の場合は問題ありませんが、アメリカから中古車を輸入する場合は注意が必要です。アメリカの場合は、カーファックスやオートチェックという民間サービスがあり、走行距離を調べることができます。中古並行車を買う場合は、これらの書類を出してくれるお店が安心できるでしょう。
アメリカなどでは、メーター改ざんは重罪となります。しかし残念ながら、海外へ輸出するために犯罪前提でメーターを戻す者もいるようです。
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現在の日本で中古車として流通しているものは、オークションなどでも走行距離の管理がされています。オークションに出入りする一般的な中古車店で購入する分には、メーター改ざんの心配はほぼ心配はないでしょう。走行距離に伴う劣化などは、一台を見ただけでは分からないことが多いです。メーター改ざんかどうかを自身の目で確かめる場合は、複数台を見比べて車ごとの劣化特性などを見極める必要があります。

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