2017年7月1日 更新

修理代の少ない事故なら自動車保険を使わないほうが得?

交通事故を起こした時、多額の保険金を出してもらえる自動車保険は強い味方ですよね。しかし、自腹でも修理代を支払えるような小さな事故の場合は、自動車保険を使うべきなのでしょうか。実は保険を使うと等級が下がり、翌年以降の保険料がぐっと上がってしまいます。修理代がいくら以上なら車両保険を使うべきなのか、また修理代を抑えるには板金工場にお願いしたほうがお得など、ご紹介していきます。

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交通事故による損害は、時にとても高額なものになります。それをカバーしてくれるのが自動車保険。ただし事故を起こしたからといって直ちに保険を申請するのは考え物。というのも保険を使うと翌年からの保険料が一気に増額されてしまうので、場合によっては損をしてしまうこともあるからです。もちろんあまりにも高額な修理費がかかる場合は別ですが、そんな場合でも「保険を使う」と即答せず、保険を使う方が良いか、使わない方が良いか、きちんと比較検討するのがベスト。そこで今回は保険の仕組みや修理費用をなるべく抑える方法にも触れつつ、保険を申請するか自腹を切るかの判断基準を解説します。
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事故で車両保険を使うと3年間保険料が上がる

自動車保険の等級とは何か

自動車保険をすでに利用している人であれば知っているかもしれませんが、保険料を決める基準に「等級」というものが存在します。これは運転者の運転歴や事故歴によって算出されるものです。といっても基本は単純で、新規加入時には全員が6等級、そこから無事故で1年を過ごすごとに1等級ずつ自動的に上がっていきます。等級は1~20まであるので、20等級になるには最低でも16年間無事故でいる必要があります。そしてこの等級によって保険料が決められているわけです。その理由は簡単に想像できるかと思いますが、保険会社としても、頻繁に事故を起こす人には多く保険料を支払ってもらわないと経営が成り立たないからです。逆にずっと無事故でいる人は保険料が割り引かれます。

事故を起こしたときに等級はどのように下がるか

現在の保険制度では、等級が下がる事故を「1等級ダウン事故」「3等級ダウン事故」に分類しています。両者の違いは大まかに言えば「相手がいるかどうか」。相手の居ない自損事故の場合は1等級、相手の存在する事故なら3等級。このように保険の等級が下がります。また事故を起こすとそこから下がった等級と同じ年数(3等級ダウンなら3年、1等級ダウンなら1年)分の保険料が「事故有等級」という扱いで算出される状態になります。つまり一度事故を起こして保険金を申請すると、等級が下がった分+事故有扱いで保険料が大幅に増加するのです。

修理金額が少ない場合は保険を使わないほうがいい?

もちろん等級にもよるので一概には言えないのですが、大体一回の保険利用につき保険料は現状より5~6.3割増になり、その金額はその後3年間は続くと考えてください。これは等級が下がった分や事故有等級での増額分に加え、本来等級が上がることによって割り引かれるはずだったはずの金額などを含めた金額です。こう考えると、あくまで目安ではありますが、現在の保険料から概算の金額を計算することができます。もし万が一事故を起こしてしまった際は、修理金額がこの増額分を上回るようなら保険を利用し、修理金額が増額分より安いのなら今回は保険利用を申請しない方がいいでしょう。
ここで覚えておいて欲しいことがあります。それは、「事故を起こしただけでは等級は下がらないし、事故有等級にもならない」、ということ。意外に思われるかもしれませんが、保険会社にとって重要なのは“そこに保険金が支払われたかどうか”のみ。だから例え事故を起こしたとしても、それに対して保険を申請しなければ保険会社は事故とはみなしません(あくまで“保険会社”は、です。自損物損人身問わず、警察には必ず届け出るようにしましょう)。なので事故の存在が保険会社にばれても、申請さえしなければ問題ありません。先ほどの目安で計算してみてどちらがお得か微妙なラインの時には、保険会社に電話して実際に保険を申請した際の保険料の見積もりを出してもらいましょう。そこから実際に保険を利用するかどうかを決断しても、決して遅くはありません。

ディーラーからの修理費の見積もりにちょっと待った!

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これまでは保険と自腹どちらがお得かを保険料の視点から見てきました。しかし自腹で修理費を払うにしても、修理費自体が安ければ保険を使わなくても良くなる可能性も出てくるわけで、安いにこしたことはありません。ということで、ここからは“なるべく金額を抑えて修理するにはどうすればいいか”を紹介していきます。
皆さん自動車の修理や整備と聞くと、その車を購入したディーラーが一番に思い浮かぶのではないでしょうか。もちろんディーラーでもかまわないのですが、こういうところは壊れた部品やパーツをすぐに新品との交換で済ませようとしがちで、結果として費用が予想外に高額になってしまうことがよくあります。そこで今回お勧めしたいのが板金屋さん。ディーラーでは「交換じゃないと直せない」と言われたような傷やへこみでも、その道のプロである板金職人なら直すことができるかもしれません。もし板金塗装で済むのなら交換に比べて価格はかなり抑えられます。
とはいえなかなか素人目には腕の良し悪しがわかりにくい世界なので、「安く済んでも修理の質が落ちてしまうのではないか」と不安になってしまうかもしれません。そこでひとつの判断基準としてお勧めなのが、ディーラーが修理の依頼を受けた時に修理を依頼する下請けにもなっている板金工場を選ぶことです。特にレクサスやベンツを始めとした高級車の修理は、そんな板金工場の中でもトップの板金工場にしか依頼されません。とはいえ、そういう板金工場はどう探したらいいのかという方がほとんどだと思いますし、あたりハズレも多いので、探し方をご紹介します。まずは、外車の修理実績も豊富なこと。その上で口コミなどの評判がいいこと。もし、その板金工場のHPがあるのであれば、そのHPで修理費の実例などが載っていれば更に安心です。参考までに、外車をはじめとする高級ディーラーや車マニアの間でトップと評判の板金工場さんを2社ご紹介します。戸田のわたびき自動車工業株式会社と、青葉の井組自動車さんです。高級デーラーお墨付きの職人さんによる修理でも、ディーラーでの修理に比べたらずっと価格を抑えられるので、一度相談してみてはいかがでしょうか。

新品交換のデメリット

そもそも車の場合、交換でなく板金で直せるなら直すのがベター。なぜなら、価格が全然違うからです。そして最大のポイントが、その車が「修復歴あり」になってしまう可能性があるということ。交換ともなれば大掛かりな作業が必要になり、結果幅広く手を加えなければならないこともあります。その過程で修復歴がついてしまうと、その車の価値が大幅に下がってしまいます。もし下取りや売却を考えているなら忘れてはいけないところです。
それでも交換が必要な場合は、新品への交換ではなく中古部品への交換を検討してみてください。こちらの理由も、第一に価格です。自動車というのは精密機器の集合体なので、その修理費用も当然高額になってきます。目利きの良い職人さんのいる整備工場は質の良い中古部品を低価格で仕入れることが可能なので、新品にこだわらないのならこちらの方がいいでしょう。また、長い間乗っている車だと当然塗装が劣化していきます。例えば、そこに新品のドアを取り付けると、同じ色の部品にもかかわらず不自然に浮いてしまいます。しかし中古部品ならそんな心配はありません。同じ年式の中古部品だと、劣化具合も似たような状態なので、自然な仕上がりになります。

まとめ

いざというときのための保険とはいえ、翌年からの保険料を考えるとなるべくなら使わずに済ませたいですよね。そこで有効なのは修理費用を抑えること。不要な部品交換はしない、交換するとしても中古品でまかなう。低価格での修理を実現するために、ディーラーや整備工場などいろいろなところから見積もりを取って比較検討してみましょう。その上で、自費で修理をした場合と、車両保険を使った場合、どちらが得か検討してみてください。
(まゆきち)

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