2019年1月26日 更新

ホンダの人気軽スポーツカー「s660」|燃費 スペック 価格相場は?

ホンダの歴代のスポーツモデル「S」の後継とされる「s660」の中古価格の相場や各世代ごとの特徴や燃費をまとめてみました。これからs660の購入を検討している方は是非参考にしていただきたいです。

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ホンダ 人気の軽スポーツカー「S660」

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1962(昭和37)年に「S360」という軽自動車が発表されました。「S」とは「Sports」の略と言われています。

この車は、それまで二輪車メーカーとして知られてきた本田技研工業が初めて発売する自動車になるはずでした。しかし、車のサイズをより売れやすい形に規格変更するため、S360は発売されませんでした。

その後、1966年から1970年まで販売されていたS800を最後にSシリーズは発表されなくなります。

S800が生産終了してから45年後の2015年、S660が発売され、Sシリーズに名を連ねました。凍結も同然だったSシリーズの新型が作られたのは、本田技術研究所の50周年記念企画が持ち上がったためです。同企画に寄せられた800件ほどのプランの中で1位に輝いた案がS660の発売だったのです。

S660もSシリーズの伝統を守り、2シートのオープンカーとして販売されています。そして、かつてのSシリーズがそうであったように、「スポーティーな走りを多くの人が楽しめる軽車両で実現したい」というコンセプトのもとに作られ人気を呼んでいます。

S660の最大の特徴は乗っていて楽しくなる工夫がふんだんに盛り込まれている点です。S660にはドライブの楽しみを純粋に追求できるよ、細部まで気を遣って設計されています。例えば、S660には徹底して走行時のバランスがちょうどよいものになるよう調整されています。

S660はMR(ミッドシップエンジン・リアドライブ)車で、これは車体の中央寄り(後輪の少し前側)にエンジンを配置して後輪駆動を行う方式で、車の重心が安定しやすいという利点があります。
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入念なテスト調整が活きる場面はコーナリングです。S660はコーナリング性能に定評があり、吸い付くようにカーブを曲がれると高い評判を得ています。もちろん、カーブのタイミングを全てドライバーに任せるわけではありません。

ブレーキの機械的な操作でコーナリングを支援する「アジャイルハンドリングアシスト」という機能を実装して、誰でもコーナリングの気持ち良さを体験できるようになっています。

S660の走り味を体験するなら、コーナリングだけではもったいないでしょう。S660には660ccのS07A型エンジンが搭載されており、直線では力強い加速力が楽しめます。大排気量の車ほど力強い加速ができるわけではありませんが、軽量であり小柄のS660を走らせるためには十分すぎる出力です。さらに、CVT車限定の「SPORTスイッチ」をONにすれば、より伸びやかで力強い走りが実感できます。
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一般の軽自動車よりもはるかに低い座席位置に座ってエンジンを唸らせれば、車と一体になったように爽快感あふれる走行ができます。スーパーカーという言葉がこれほど似合う車もありません。

走り味を追求したい人にとってありがたい点は、必要最低限の車載機能だけで済まされている点です。昨今では予防安全システムを搭載した車が次々に販売されており、ホンダも「Honda SENSING」という名称でN-BOXなどに搭載しています。

しかし、S660に組み込まれているシステムはごく限られています。具体的には、低速時の前方車両又は障害物との衝突を防ぐシティーブレーキアクティブシステム(CTV車のみ)、カーブ時などで車線を逸脱した時にトルクをコントロールして事故を防ぐVSA(車両挙動安定化制御システム) 、坂道発進時に車を1秒間だけ止めるヒルスタートアシスト機能、前方の車両に追従できるクルーズコントロール機能のみです。

予防安全システムを最小限に留めたのは、運転中に頻繁に警告が出てドライブの時間を邪魔することを恐れたためなのでしょう。車の中という誰にも邪魔されない空間を作り上げようとするところに、ホンダの気遣いが感じられます。

S660には全部で3種類のグレードが用意されています。

まず、もっともオーソドックスな「β」、その上級モデルである「α」、そして2018年5月に発売された「ModuloX(モデューロエックス)」で、どの車種も6段MTとCVTのトランスミッション方式が選べます。

βとαの最も大きな違いは、クルーズコントロール機能がαだけに実装されているという点です。それ以外は、 エクステリアおよびインテリアの違いになります。

新しく登場したモデューロXはコンプリートモデルとうたわれる通り、S660にさらに綿密なセッティングを施した車です。どのような特徴があるかは、以下に詳しく説明します。

2018年5月に一部改良&モデューロX登場

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2018年5月に既存のS660の一部改良の実施と新グレード「モデューロX」の販売が行われました。

改良点は2つあり、まず1つ目はボディカラーの追加です。

新しくαグレードに黒・黄・緑の3色が追加されました。そして2つ目は、専用ナビが装着可能になるナビパッケージの追加でした。

モデューロXとは、ホンダが自社のモデルに設定するコンプリートモデルの名称です。モデューロXというグレードでは技術者の入念なセッティングの下で足回りの変更やエアロパーツの追加が行われ、快適な走り味にさらに磨きがかけられたことを示します。

S660以外ではフリードやステップワゴンにモデューロXが設定されています。
S660のモデューロXはエアロパーツの追加とサスペンションの交換によって、さらに安定して走れるようになりました。

エアロパーツでは、バンパーの形状をより空力に配慮した形に変更し、リアウイング部分にもガーニーフラップ(下に押さえつける効果を狙って垂直に立てたフラップ)を装着しています。

これらのエアロパーツによって車体が下に押さえつけられ、より安定して走行できるようになりました。さらに、フロント部分を通る気流の抜け道をリアロアバンパーを通じて作り、旋回時の感触を向上させています。
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足回りも5段階に調節できる専用のサスペンションを使い、より優れた接地能力と走行性能を実現させます。さらに、ブレーキも調整してあるため、走るも止まるも自由自在です。

これらの丹念なセッティングにより、実際にS660モデューロXに乗るとノーマルに比べて明らかな乗り味の違いを感じられます。ノーマルのS660もステアリング性能やグリップ力が特に秀でた車ですが、モデューロXの走行性能はさらにその上を行きます。

ノーマルよりもコーナーに吸い付くように曲がるため、ほとんど手足のように操作できるでしょう。また、エンジンは変更されておらずパワーは増えていないものの、エンジン周りのチューニングが施されてさらに滑らかな加速ができるようになっています。抜群の走り心地を味わえば、いつも通り慣れている道も非常に刺激的に感じられるでしょう。

モデューロXは乗れば確実に楽しめる車です。しかし、それだけにはとどまらず、見て楽しめる車でもあります。詳しくは後述しますが、モデューロXにはシルバーやブルーなどクールな印象を受けるボディカラーが用意されており、先進的なフォルムに実にマッチしています。

専用に設定されたエンブレムやフォグライトなどの装備もゴージャスながら気品に溢れており、所有観をこの上なく満たしてくれます。

ノーマルモデルではデザインが大人しすぎると思う方は、ぜひモデューロXを乗りこなしてみてください。

ホンダ S660のボディサイズ・スペック・燃費

ここでは、S660のボディサイズグレードごとに分けて記載します。性能を見比べて、今後の参考にしてみてください。
 
ホンダ S660 基本情報・スペック表
駆動方式MR
ボディサイズ(全長×全幅×全高)3395×1475×1180
室内寸法(長さ×幅×高さ)895×1215×1020
車両重量850kg(MT車のみ830kg)
最大乗車定員2名
燃費CVT:JC08モード 24.2km/L
MT:JC08モード 21.2km/L
最小回転半径5.2m
総排気量658cc
最高出力47[64]/6,000kW[PS]/rpm
最大トルク104[10.6]/2,600N・m[kℊf・m]/rpm

ホンダ S660のデザイン

S660のデザインは、流線型で未来感を漂わせるデザインです。空力の存在を感じさせながらもどっしりとしたイメージを感じさせるフロントマスクが印象に残ります。

β、α、モデューロXの3グレードのエクステリアとインテリアの違いは以下の通りです。

エクステリア

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まず、βとαのエクステリアの違いはほとんどありません。

ほぼ唯一と言って良い違いが、タイヤのホイールです。βでは、アルミホイールの色がシルバーである一方、αはブラック&シルバーとより高級感あふれる色とデザインになっています。

また、車のカラーバリエーションもαの方が多く用意されており、赤・黄・青などビビッドな色も用意されている一方で、βは白・グレー・黒の3色だけです。
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モデューロXのエクステリアは他の2モデルと異なる部分が多々あります。まず、前述のフロントバンパー及びリアバンパーなどに配置されたエアロパーツの存在が挙げられます。エアロパーツによってグリル周りの表情がだいぶ違っているため、モデューロXはよりソリッドな印象が伝わるでしょう。モデューロXのボディカラーは白・青・グレーの3色で、どの色も足回りやルーフに使われる差し色の赤によく映えます。

インテリア

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αとβのインテリアを比べると、αの方により高級感のあるパーツが使われています。

例えば、シルバーに塗装されたメーターバイザーリング、同じくシルバー塗装のステアリングガーニッシュ(ステアリング中央の部分)、 本革巻のステアリングホイール、本革巻のシフトノブ(CVT車はセレクトレバー)、ステンレス製スポーツペダルはαグレードだけに装備されています。

全体的にαにはシルバーが目立つため、メタリックなかっこよさを追求したい人におすすめのグレードです。
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モデューロXはαと同じくシルバーを多用したインテリアデザインですが、両グレードと大きく異なる点は、内装が赤の革ばりとなっている点です。内装の大半が赤色で占められているので、陽気な気分でドライブができます。

ホンダ S660の新車・中古車価格

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S660の新車価格はβが183.4万円、αが202.4万円、モデューロXが 263.9万円です。中古車価格はβが129.6万円~348万円、αが134.5万円~436.8万円、モデューロXが279.9万円~285万円です。

βとαは特別仕様車を含んでいるため、中古車の最高価格が極端に高くなっています。ノーマルグレードの車が欲しければ、βもαもねらい目です。

特に、αはβよりも上のグレードであるにも関わらず、中古車価格の底値は5万円ほどしか違いません。 エクステリア並びにインテリアを気にしなければ、クルーズコントロール機能の有無で選びましょう。

逆に、 モデューロXは発売されてから日が経っていないため、新車価格と中古車価格の差はそれほどありません。底値では16万円しか違わないため、思い切って新品を買っても良さそうです。

今後、S660の価格はもうしばらくはあまり動かないでしょう。S660には現在のところモデルチェンジも予定されていませんし、今後の同行もまだ明らかになっていません。

ただ、2019年12月にSシリーズの新型モデルである「S1000」の発売が計画されています。S1000は1Lクラスのエンジンを持つS660より大型の2シーターオープンカーです。

S1000がどのような形で登場し、それによってS660の人気がどう変わるかはわかりません。もしも大排気量のオープンカーの方が好きならば待ってみましょう。ただ、S660の軽オープンカーという立ち位置は非常に魅力的で、他の車には無い美点です。待たずに今買っても、損はしません。

まとめ

かつてS360が四輪車業界初参入という実験的試みのもとに行われたように、Sシリーズはホンダのチャレンジ精神を体現するシリーズです。

S660にも技術者の熱い思いが込められており、ドライブを楽しむというSシリーズのコンセプトを表した素晴らしいマシーンになっています。S660に乗る機会があれば、技術者たちが車に込めた熱気を存分に感じ取ってください。

その時にはS660がお気に入りの1台になるはずです。

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