2018年8月10日 更新

ビートルが好きな人におすすめのレトロカー特集 「スバル360」ほか中古車

世界的に多くのファンを持つビートル。正式名称はドイツフォルクスワーゲン(Volkswagen)社の「フォルクスワーゲン(Volkswagen) Ⅰ型」と言い、その独特の丸みを帯びた「カブトムシ」のような見た目から「ビートル」と呼ばれるようになりました。今回は「ビートル」や「ビートルのような丸いレトロカー」が好きな方におすすめしたい、国内外のレトロカーをご紹介します。

2,011 views

VWビートルとは

冒頭でご紹介した通り、「VW(フォルクスワーゲン)ビートル」は、ドイツの「フォルクスワーゲン」が生産していた「フォルクスワーゲンⅠ型」というクルマの愛称です。厳密に言えばその時代ごとに様々な呼び名があったようですが、フォルクスワーゲン社の生産番号が「Ⅰ」だったことから「Ⅰ型」や「タイプ1」と呼ぶのが一般的なようです。
 (70181)

初代ビートル
「VWビートル」は、1938年に生産が開始されて以来、2003年まで、65年もの間生産され続け、全世界的な人気車となりました。どの国へ行っても「VWビートル」が走っているのを見ることができます。

「VWビートル」の性能を見ると、現代では考えられない「対向独立シリンダー」の「4気筒OHV空冷エンジン」で、「ドロドロ」という独特のエンジン音が特徴です。しかも、その空冷エンジンはリアに搭載されており、RR車になっています。
ポルシェも「空冷水平対向エンジン」のRR車を作っていましたので、ドイツには当時、空冷水平対向エンジンのRR車に関するノウハウが蓄積されていたのでしょう。

空冷エンジンのため水冷エンジンと比較すると、「暖機運転が不要」で、「冷却水漏れやポンプの故障の懸念が無い」といったメリットもあります。しかし現代では「時代遅れ」と言わざるを得ません(逆にそこが魅力でもあります)。
 (70183)

ニュー・ビートル(2009年モデル)
そんな「VWビートル」は、1998年に同VW社が「フォルクスワーゲン・ニュービートル」をリリースするまで”一度もフルモデルチェンジが行われない”という、常識では考えられないクルマです。
VW社もフルモデルチェンジを全くしようとしなかった訳ではありません。正確に言えば、VW社はビートルをフルモデルチェンジまたは後継車へと移行させたかったのですが、”その全てで失敗していた”のです。

実際、ビートル以降のVW社のヒット車は「VWゴルフ」まで現れませんでした。

しかし、幸か不幸か、ずっと昔ながらのスタイルを保ち続けたビートルは、世界で最も量産された四輪自動車となり、世界で最も愛されるクルマになっていったのです。

VWビートルの最大の魅力は、何と言っても丸みを帯びたデザインです。年式によって実に様々な変更や改良が施されており、内部は数多くのバリエーションがありますが、エクステリアデザインだけは一貫して変更されませんでした。

VWビートルは、ヘッドライトやバンパー、ボンネットからルーフ、更にリアバンパーにリアライトに至るまで、外観はどこを見ても「曲線のみ」で形成されています。唯一直線になっているのはサイドステップです。
どこか有機的で可愛らしいデザインは、この曲線だらけのデザインによるものです。
 (70186)

オリジナルモデルの内装は極めて簡素です。独特な「ツインサークルのステアリング」に「速度計」、「通気口」、「グローブボックス」だけです。後の改良で、「ラジオ」などの「オーディオ」が搭載されるようにもなりました。

パワーやコーナリング性能は「常にその時代のスタンダードを下回るの」ですが、「大衆車」であり「安価なクルマ」であり、何よりも「ビートルだから!」という理由で受け入れられ続けていたのも面白いエピソードです。

そんな「VWビートル」も時代が変わり、空冷エンジンのデメリットや安全性の問題から生産が終了することになります。その後「ビートル」の名前を、今度は”正式に”採用した「VWニュービートル」が誕生します。
「VWニュービートル」は「VWゴルフ」等と共通のシャーシを使用し、全長は”ほぼそのまま”で、全幅と全高が拡大されました。
パッと見ると「VWタイプ1」のデザインを出来る限り踏襲し、そのままワイドに”ずんぐりむっくり”した印象ですが、これは快適性の向上はもちろん、求められる衝突安全性やトラクションやコーナリング性能が向上したためという理由もあります。
 (70187)

2018年5月発売のザ・ビートル・エクスクルーシブ
この「VWニュービートル」もその後生産が終了し、後継モデルである「VWザ・ビートル」へと「ビートル」の名が継承されていく訳ですが、「VWニュービートル」も「VWザ・ビートル」も、上手く「VWタイプ1」を継承しており、従来のビートルファンにも受け入れられ、また更に多くのファンを獲得することになりました。

見るからに可愛らしい、愛されるべくして誕生してきた「VWビートル」のように、丸いデザインが特徴的なクルマは他にも多数存在します。

スバル 360

「スバル360」は、当時の富士重工業(現:スバル)の軽自動車です。「VWビートル」が「カブトムシ」なら、こちらは「テントウムシ」と呼ばれ、その可愛らしい見た目と、その見た目とは裏腹の走行性能で人気を博しました。
 (70191)

スバル 360
「スバル360」は、まだ一般家庭に乗用車が浸透するより前に、「小型で高性能なクルマ」を目指して生産されました。また、「4人乗りを実用的に実現させる」というテーマもありました。

愛称の「テントウムシ」がぴったりの丸いフォルムに全長3m以下のコンパクトさ、RR駆動という、「日本版ビートル」のような存在です。

当時はまだ軽自動車は360cc時代で、「スバル360」を見ても出力は僅か16PSと、現在の小型自動二輪車程度のパワーしかありませんでした。
しかしそのコンパクトさのお陰で、車重は驚異の385kgです。

世界的にこの時代のエンジンは「2ストローク」だったり「空冷」だったりと、現在の原付バイクのようなエンジンですが、この「スバル360」も全くその通りで、「2スト空冷直列2気筒エンジン」を搭載していました。空冷ですのでエンジン音も大きく、2ストらしい吹け上がりで、大人4人が乗車した状態で、83km/hの最高速を記録しています。

ミッションも現代のクルマとは少し違い、「4速MT」ではあるのですが、「3速+1速(オーバートップ)」と、「クロス気味の1~3速に巡航ギアであるハイギアードな4速を組み合わせた」ミッションでした。なお1速は「シンクロレス」仕様です。

足廻りには前後共に「VWタイプ1」と同様に「4輪独立懸架型のトレーリングアーム式サスペンション」を採用し、コンパクトなスペースで最大のサスペンションストロークが確保出来るように設計されました。
 (70193)

現在でこそ物足りなく感じますが、日本の軽自動車の新しい時代を築いた名車であり、根強いファンが依然として多いのが、この「スバル360」です。

「スバル360」はレトロカーですので、そのまま乗り出せるような程度の良い車両には非常に高い値段が付いています。
ボディは「フルモノコック構造」で剛性は確保されていますので、部品の流通が乏しく修理に困る可能性のある箇所、エンジンやミッションといった部分が健康かどうかを見極めて選ぶようにしたいです。

中古車平均価格 123万円(7台)
中古車価格 58万円~198万円
※2018年8月7日現在

シトロエン2CV

「シトロエン2CV」は、フランスの「シトロエン社」が1949年から販売していた大衆車です。

開発時は、「軽いこと」、「悪路を走破出来ること」、「60km/hの速度が出せること」と、「33km/L程度の燃費を確保すること」、「樽を載せることが出来るスペースがあること」に加え、「安いこと」というコンセプトがあり、そのコンセプトを実現させるために非常にシンプルな構造を持ったクルマとしてリリースされることになりました。
 (70198)

シトロエン 2CV
「シトロエン2CV」がリリースされた1950年代、「キャデラック・エルドラド」や「BMW501~502」、日本では「トヨタ・クラウン」など、高性能なクルマたちが続々と誕生していました。
それらと比較して「明らかに性能が劣っている」と、「シトロエン2CV」を馬鹿にする声もありましたが、その燃費の良さや積荷スペースの広さ、扱いやすさ、そして何より安かったことなどが評価され、「シトロエン2CV」は徐々にフランス国内に浸透していきます。

「シトロエン2CV」の外観を見ると、こちらも「VWタイプ1」や「スバル360」のように丸を基調とした愛嬌のある姿をしています。
エンジンは当時の常識である「空冷水平対向OHV」が搭載され、駆動方式は扱いやすさを考慮した「前輪駆動(FF)」でした。
その後、この「シトロエン2CV」も大きな外観のモデルチェンジは成されず、ほぼデビュー当時のまま生産終了となる1990年まで販売が続きます。
 (70200)

375cc~602ccという少ない排気量でもそれなりの運動性能を発揮したのは、495kg~590kgという超軽量な車体のお陰であり、大人4人が普通に座ることが可能な室内スペースもまた「極めて簡素な」車体の構造によるものでした。
しかし、「シトロエン2CV」が生産終了になった最大の理由は、その「簡潔過ぎる構造」により、他のレトロカーと同様に安全設計や排ガス規制に対応することが困難になってしまったからという何とも皮肉な理由でした。

「シトロエン2CV」の不足しがちなエンジンパワーを補う(誤魔化す)ために、ミッションには「クロスレシオの4速MT」が採用されました。この4速ミッションの最上段、通常であれば「直結ギアよりも高いはずの巡航ギア」が、「直結よりも遅く設定される」程の「超クロスレシオ」になっています。
限られたエンジンパワーを「どのように効率良く利用して」、「如何にストレスの無い普段使い」が出来るようにするか、当時の開発者たちの苦労が伺われます。

「シトロエン2CV」をお探しの方で、クラシックカーや「シトロエン2CV」をまだ一度も操作したことがないという方は、”くれぐれも”お店の人から操作方法を良く聞いてから決めるようにしてください。
「シトロエン2CV」のミッション操作は非常に独特で”クセ”がありますので、慣れるのには少々時間が必要かと思いますし、転がり抵抗を極限まで減らすための細いタイヤは絶対的なグリップ力が足りません。
サスペンションのダンピングや加減速時のピッチングも独特です。

また、程度の良い車両に出会うのは余程運が無いと難しいと言える流通量ですので、「シトロエン2CV」を購入したいとお考えの方は、常日頃からインターネットや中古車情報誌をチェックしてここ一番のチャンスを見逃さないようにしましょう。

中古車両購入時の注意点はピンポイントな箇所ではなく、全体的に「クラシックカーとしてのチェック」が必要な車齢になると思います。
信用のおける販売店で購入することをオススメします。

中古車平均価格 126万円(8台)
中古車価格 72万円~180万円
※2018年8月7日時点

マツダキャロル(初代)

初代「マツダキャロル」は、「マツダ社」が生産・販売を行っていた、1960年代の「国産レトロカー」です。
「マツダキャロル」には当時の軽自動車規格である360ccの「KPDA型」と、当時は小型自動車扱いだった600ccの「NRA型」が存在していました。
 (70205)

初代キャロル
同時期に発売されていた「スバル360」や「スズキ・フロンテクーペ」、「ホンダZ」、「三菱500」のような「ハッチバック車」ではなく、外から見るとエンジンと居住空間が完全に分離した「ノッチバック車」のボディが特徴です。
エンジンをリアに積むRRレイアウトですので、トランクルームは完全に独立してフロントに用意されています。

エンジンは当時の日本車としては珍しい「水冷4ストロークOHV」を搭載し、「KPDA型キャロル」は18PSの馬力に525kg(600ccモデルの「NRA型キャロル」は28PSで585kg)の軽量な車重でキビキビとした動きが特徴でした。
リアエンジンで水冷なのですが、当時は「前置きラジエーター」や「走行風の取り込みダクト」等の設置が技術的に難しかったため、エンジンルーム横に開けられた空気口から「ファンによって強制的に空気を吸入」し、ラジエーターに当てることによって冷却を可能にしていました。
 (70207)

発売当初は2ドアでしたが、その後発売された4ドアモデルは大ヒットを記録しました。丸目のヘッドライトを採用した外観デザインは、可愛らしく今でもファンが多く存在しています。

1960年代後半になると、普通自動車を中心に快適性や高性能化が始まり、やがてその流れは軽自動車にも及ぶことになりますが、「4ストロークエンジン」を採用した「マツダキャロル」はエンジンの振動が「2ストロークエンジン」と比較して遥かに少なく、防振防音面では大きなアドバンテージになりました。

パワーを含めた乗り心地は当時の同系統の軽自動車と同じように、今となっては「非力さを隠しきれない」、また「心許ない足廻り」に感じます。「KPDA型」360ccのキャロルは、他の軽自動車と比較すると重量があり、幾分重く感じることもあります。
しかし、やはり「4ストロークエンジン」の静粛性や「NRA型キャロル600」のパワー感には一日の長がありますし、「ノッチバックスタイル」のボディは今でもなお魅力的なフォルムです。

現在では360cc の「KPDA型キャロル」も、600ccの「NRA型キャロル」も流通量は極少数となっており、程度の良い車両に巡り会えるかどうかは”運次第”なところもあります。
故障箇所や劣化の確認も然ることながら、「汎用部品で修理が不可能な部分が無いかどうか」、「近くに修理対応可能な整備工場があるか」という面のチェックも大切です。

「キャロル」は「モノコック構造」のボディですので、当時のクルマとしては比較的ボディ剛性に恵まれたクルマですが、50年以上経過している超高齢車ですので適度にメンテナンスやレストアをしながら大事に乗ることを前提に購入することをオススメします。

中古車平均価格 49万円(3台)
中古車価格 105万円~ASK
※2018年8月7日時点

最後に

1960~1970年代のレトロカーをご紹介しましたが、この時代は今でも目を惹くような可愛らしいデザインのクルマがたくさん存在している時代でもあります。
完全にクラシックカーの領域には入らなくても、プレミアム価格になってしまったり、オリジナルコンディションの車体に出会えることも少なくなってきています。

どれだけ程度の良い車両を見つけても必ず整備が必要になるのがレトロカーのデメリットですが、レトロカー好きはそれすらメリットと感じてしまいます。
皆さんも、愛着を持って一生をかけてゆっくり付き合える一台に巡り会えることを願っています。

関連する記事 こんな記事も人気です♪

ローバーミニが好きな人におすすめのレトロカー特集「ルノー4」ほか中古車

ローバーミニが好きな人におすすめのレトロカー特集「ルノー4」ほか中古車

ローバーミニを始めとしたレトロな車。せっかく愛車・相棒として選ぶのであればそんなレトロカーをチョイスしたいという方は少なからずいらっしゃるはず。そんなレトロカーが欲しい!と思ってる方々にルノー4を始めとしたおすすめの中古車情報をお届けしていきます。
goo自動車&バイク | 2,960 views
フィアット・パンダが好きな人におすすめのレトロカー特集 「A112アバルト」他

フィアット・パンダが好きな人におすすめのレトロカー特集 「A112アバルト」他

「初代フィアット パンダ」などレトロカー独特のデザインやスタイルが好きで堪らないという、レトロカー好きにオススメしたい様々なレトロカーの中古車情報、選ぶ際の注意点等をまとめて紹介しています。
goo自動車&バイク | 2,277 views
あなたはどれが好き?フォルクスワーゲンの最新車種

あなたはどれが好き?フォルクスワーゲンの最新車種

世界的な自動車メーカー、フォルクスワーゲンは日本でもおなじみですね。モデル・ゴルフ、ビートルを筆頭に、日本でも有名なモデルがたくさんあります。そこで、今回は同メーカーのおすすめ最新車種を3つご紹介します。
goo自動車&バイク | 541 views
女性にオススメ!かわいい車6選

女性にオススメ!かわいい車6選

男性のイメージが強い車ですが、女性におすすめなかわいい車も色々あります。自分の車がかわいい車だと愛着が増し、気分も上がりますよね!今回は、女性におすすめなかわいい車をご紹介します。
goo自動車&バイク | 2,745 views
気分は白黒映画の世界!ビンテージカーのすすめ

気分は白黒映画の世界!ビンテージカーのすすめ

ビンテージカーはクラシックカーやレトロカー、日本では旧車とも呼ばれる数十年前に販売された自動車のことを指します。一般的には車は古くなれば価格が落ちるものですが、中にはプレミアが付き価値が上がるものもあります。今回はそんなビンテージカーをご紹介します。
goo自動車&バイク | 1,569 views

この記事が気に入ったら
「いいね!」しよう

Car-iの最新情報をお届けします

Twitterでgoo自動車&バイクをフォローしよう!

この記事のキーワード

この記事のキュレーター

goo自動車&バイク goo自動車&バイク