2016年10月21日 更新

シンガポールで自動運転タクシーの試験サービスが開始

米国のヌートノミー(Nutonomy)は、シンガポール政府の認可を得て、世界で初めての一般向け自動運転タクシーの試験サービスをシンガポールで開始しました。ここではその概要をご紹介します。

496 views

2018年の完全実用化が目標

8月25日、米国・ヌートノミー(NuTonomy)は、シンガポールで一般利用者に向けた自動運転車タクシーの試験サービスを開始しました。これは、米国配車サービス大手ウーバーテクノロジーズによる米国ピッツバーグでのサービス開始に先んじて、世界初のサービス開始となったものです。ヌートノミーはシンガポール陸上交通庁と提携し、4月からシンガポールの新興ビジネス街ワンノース地区において一般客を乗せずに走行実験を繰り返してきましたが、今回同じ地域で一般客利用に移行しました。今後この自動運転タクシーの試験サービスを継続し、2018年の完全実用化を目指します。
nuTonomy (56106)

自動運転タクシーの利用には招待が必要

自動運転タクシーサービスが運用されるのはワンノース地区の2.5平方マイルの範囲で、試験サービス期間中は無料で提供されます。利用するには、まずヌートノミーに招待状申請を行い招待状をもらわなければなりません。招待された利用者はスマートフォンアプリを使って、自動運転タクシーを呼び出して目的地まで利用できます。タクシーは自律走行が可能ですが、運転席にヌートノミーのエンジニアが同乗してシステムを監視し、制御の責任を負います。場合によっては手動で運転操作も行います。
自動運転車両のベースとなるのは三菱自動車の「アイミーブ」とルノーの「ゾエ」の2車種で、ヌートノミーの自動運転制御システムを搭載しています。利用者はいずれかの車種の配車をリクエストすることができます。この試験サービスによってアプリケーションの性能や実車体験などのデータを収集し、自動運転タクシーの商用サービスに向けたソフトウェアの改善に生かしていく予定です。
File:Fusionopolis-onenorth-BuonaVista-Singapore-20090219.jpg - Wikimedia Commons (56110)

利用可能車種1.三菱自動車 アイミーブ

三菱自動車 アイミーブは2010年4月から一般販売が開始された、大容量のリチウムイオン2次電池を搭載した量産電気自動車の先駆的なモデルです。ベースとなるのは軽自動車の「アイ」であり、ベース車と同等の居住スペースを確保しているとはいえ車内が狭いという印象はぬぐえません。2014年10月まで改良を重ねてきましたが、燃費偽装問題もあって現在は製造および販売が停止されています。
三菱・i-MiEV - Wikipedia (56113)

利用可能車種2.ルノー ゾエ

ルノー ゾエは2012年に発売が開始された、スーパーミニクラスの5ドア電気自動車です。22kWhの電池を搭載して航続距離240kmを誇ります。全長4084mm、全幅1945mmという、ルノー ルーテシアなみのボディサイズでありながら、補助金適用なしで22100ユーロという低価格設定により発売以来3年半で5万台の販売を達成していて、ヨーロッパにおいて低迷する電気自動車普及の起爆剤になるものと期待されています。
File:Renault Zoe on MIAS 2012.JPG - Wikimedia Commons (56117)

実用化に向けて着々と歩みを進めるヌートノミー

ヌートノミーは、米国マサチューセッツ工科大学(MIT)のロボット工学研究者、カール アイアグネマCEOとエミリオ フラゾーリCTOがMITからスピンオフしてマサチューセッツ州ケンブリッジで設立した自動運転システムや移動ロボット開発のベンチャー企業です。5月には、シンガポール経済開発庁の企業投資部門EDBIやサムスンベンチャーなども参加するファンドから1600万ドルの資金調達を行い、自動運転サービスの実用化に向けて着々と準備を進めています。
シンガポールの試験サービスでは、シンガポールの陸上交通庁(LTA)から研究開発パートナーの指定を受けています。現在の試験サービスに使用されている車両数は明らかになっていませんが、2018年の実用化に向けて車両の数を順次増やすとしています。さらにヌートノミーは、米国ミシガン州や英国において自動福祉車両の実験も行っています。
History of autonomous cars - Wikipedia, the free encyclopedia (56121)

いよいよ実用化に向かって試験サービスが始まった自動運転。ヌートノミーやウーバーテクノロジーズに続こうと、世界中で研究や試験が進められています。日本でも2020年までに自動運転タクシーの実用化を目指して開発を進めています。これからの自動運転技術の動向に目が離せません。

関連する記事 こんな記事も人気です♪

グーグル、フォード、Uberら5社が自動運転の連合結成!

グーグル、フォード、Uberら5社が自動運転の連合結成!

近年、自動運転に注目が集まっています。運転せずに仕事場まで行くことができたら、あなたは車の中で何をしますか?朝食を取る?化粧をする?ヒゲを剃る?はたまた、どこかの映画で見たようにワイパーの水を使って歯磨きなんて…。色々想像が沸きますね。そんな話題の自動運転ですが、グーグル、フォード、ウーバーなど5社が自動運転の連合を結成したことはご存じでしょうか?その連合について詳しく見てみましょう。
goo自動車&バイク | 671 views
ロボットタクシーってなに?新技術に注目が集まる!

ロボットタクシーってなに?新技術に注目が集まる!

2016年、ついに試験運転が開始される予定の「ロボットタクシー」。自動運転のクルマに世界中の注目が集まる今日この頃ですが、「タクシー」という公共性があるものから始めようとするのが日本らしいですよね。未来の日本社会の助けになるのか、そもそも実現可能なのか?さっそく見ていきましょう。
goo自動車&バイク | 974 views
日産の自動運転技術は本当に安全? 事故の可能性は?

日産の自動運転技術は本当に安全? 事故の可能性は?

日産の最先端の自動運転技術をご紹介します。高性能センサーを搭載した自動運転システムのすごさが発揮される日産の最新技術とは?セレナだけでなく、エクストレイルや来年には新型リーフにも搭載予定の「プロパイロット」についてご紹介します。
goo自動車&バイク | 6,351 views
自動運転機能のついたクルマを「利用したい」人は7割

自動運転機能のついたクルマを「利用したい」人は7割

パーク24は、毎月9日に、クルマ生活に関するアンケートの調査結果を発表しています。今月の「自動運転車」についてのアンケート結果詳細は以下の通りです。
goo自動車&バイク編集部 | 3,522 views
自動運転の世界をにぎわす「ZMP」ってどんな会社?

自動運転の世界をにぎわす「ZMP」ってどんな会社?

自動車のさらなる段階へ。近年自動車業界において開発が急がれているのが、自動運転です。日本では東京オリンピックに向けてその開発が推し進められています。そんな中知っておきたいのが「ZMP」。ZMPはそもそもどんな会社なのか、どのような技術が注目を集めるのかご紹介します。
goo自動車&バイク | 767 views

この記事が気に入ったら
「いいね!」しよう

Car-iの最新情報をお届けします

Twitterでgoo自動車&バイクをフォローしよう!

この記事のキーワード

この記事のキュレーター

goo自動車&バイク goo自動車&バイク