2019年3月13日 更新

スズキの「アルトワークス」|年式毎の特徴、燃費、価格は?

"スズキの人気車であり、先進セーフティ機能搭載をしている「アルトワークス」の中古価格の相場や年式ごとの特徴や燃費をまとめてみました。これからアルトワークスの購入を検討している方は是非参考にしていただきたいです。"

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スズキのアルトワークス

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スズキから現在も発売されているアルトワークスは、アルトという車種のバリエーションの1つです。アルトは1979年に販売された車種で、「軽ボンネットバン」(ハッチバックタイプの軽自動車)ブームの火付け役となったベストセラー車です。また、発売当時不調だったスズキの経営状況を好転させた車で、スズキにとって特別な意味を持つ車でもあります。

発売後、好調なアルトは1984年9月にフルモデルチェンジをむかえ二代目となりました。そして、1987年2月には「ワークス」が発売され、「アルトワークス」シリーズの歴史が始まります。

ワークスは軽量の車体にスポーティ仕様の馬力を持つ、当時としては画期的な車でした。その原型となったアルトは車両重量が600kg余りしかなく、現代の車から見てもかなりの軽量車です。

この軽さがアルトが人気を呼んだ一因でもあり、ワークスはその軽い車体を64馬力と言う並外れたパワーで動かしていました。同じく二代目アルトの派生車種であるアルトターボは発表時は44馬力だったことからもどれだけ凄まじい出力だったかが分かります。

ワークスが社会に与えた影響は大きく、ワークスの発表を契機に軽自動車は64馬力までという規制がかけられるようになりました。一説によれば、当初は64馬力よりもさらに高い馬力数を持たせて販売する計画があったようです。

その後もアルトと並んでアルトワークスは好評を得ており、アルトのフルモデルチェンジの度にバリエーションの一つとして販売され続けていきました。

しかし、アルトが四代目にモデルチェンジされた後の2000年12月にアルトワークスは突如廃止されます。ユーザーの間で惜しむ声も多く、復活を望む意見も多く見られました。

ユーザーの願いが届いたのか、アルトが八代目にフルモデルチェンジされた後の2015年12月にアルトワークスもモデルチェンジされた形で発売されました。その後現在に至るまでアルトワークスは販売され続けており、アルトのスポーティーモデルという昔と変わらない立ち位置で多くの人々に愛されています。

初代アルトワークス CA72V / CC72V

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1984年9月に二代目アルトが販売開始され、1987年2月にその派生車種として初代アルトワークスが発売されました。

グレードは「RS-S」、「RS-X」、「RS-R」の3種類が用意され、どのグレードも5速マニュアルというトランスミッション方式でスポーティーな走り味を追求した作りでした。RS-Sは最もエコノミーなグレードで、RS-Rはフルタイム4WDという区別がなされています。

初代アルトワークスはその発売を契機として法規制がなされるほどのパワーと加速性能を持っていました。軽自動車とは思えないほどの速度を叩き出すアルトワークスは様々なドライバーの常識とそれまでの軽自動車観をくつがえします。中には、初代アルトワークスの加速性能に魅了されて、峠やサーキットコースでその限界に挑戦するカーユーザーもいました。

燃費性能は、RS-SとRS-Xは30.5km/L、RS-Rは27.3km/L(60km/h定地走行燃費)。
60km/h定地走行燃費の数値の6割ほどが10・15モードの燃費数値になるため、換算するとRS-SとRS-Xは約18km/L、RS-Rは16km/Lほどです。軽自動車としては良い数値でしょう。

初代アルトワークスの中古車価格は69万円です。30年前の車なので中古車として販売されている数もかなり少なくなっています。しかし、ユーザーによって愛された車であるためか、少数ながら扱っているショップも存在します。軽自動車の常識を破った初代アルトワークスをクラシックカーとして所有してみてはいかがでしょうか。

二代目アルトワークス CL / CM系(550cc)・CN / CP /CR /CS系(660cc)

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好評を得たアルトワークスは、アルトが三代目にフルモデルチェンジされる時に新型モデルに生まれ変わりました。

二代目アルトワークスは初代と比べて、外観に変更が加えられている点が大きな違いとなります。

三代目アルトは当時の軽自動車らしい角ばったデザインでしたが、二代目アルトワークスには丸形ヘッドランプが使用され、かつ空力が考慮されるなど全体的に丸いデザインです。

性能面については、初代と同じく強い加速力と切れ味の良い乗り心地を残しており、同じフィーリングで運転ができます。

ただ、速度が出るため振動も出がちなのか、運転時の突き上げが多少気になるかもしれません。昔の車であるため、仕方のない部分もあるでしょう。

二代目アルトワークスのグレードは「S/X」、「RS/X」、「S/R」、「RS/R」の4種類が用意され、旧来の「S」グレードは廃止されました。

このうち前者の2グレードはFF駆動2WD車で、後者の2グレードはフルタイム4WD車です。
「S/X」と「RS/X」の違いはDOHC方式のエンジンが使用されているかで異なっており、「S/R」と「RS/R」も同じ違いです。

「RS-X」および「RS-R」の方にDOHCエンジンが搭載されており、これまでのアルトワークスと同じ乗り味を味わえます。

逆に言えば、SOHCエンジン搭載車はよりマイルドなドライブができます。 なお、S/XとRS/Xには従来の5速マニュアルに加えて3速オートマチックのトランスミッション方式も用意されました。

燃費はRS/Xの5速マニュアルモデルが17.0km/L、3速オートマチックモデルが14.0km/L、
RS/Rは17.0km/Lです。その他の車種については記録が残っておらず不明ですが、おおむね似た数値になると思われます。
バリエーションには、1989年5月に発売された特別仕様車「ワークスi.e」、1990年7月に発売されたSOHCターボエンジン搭載車「ワークスi.eターボ」 などがありますが、中でも1992年6月に発売されたレーシング仕様車「ワークスR」が有名です。

このワークスRは、翌年に行われた全日本ラリー選手権と全日本ダートトライアル選手権で2連覇を果たしており、アルトワークスの性能を見せつけた車でした。

二代目アルトワークスの中古車価格は15.8万円から69.8万円です。現代の軽自動車に比べれば、パワーステアリングが無いなどいささか装備が不十分な車かもしれません。

しかし、そうした荒削りな件を補って、パワフルな走りが非常に魅力的な車です。中古車市場でもまだまだ販売台数が多い車なので、機会を見つけてぜひ乗ってみてください。

時には時代を超えて色褪せない走り味が体感できます。

三代目アルトワークス HA / HB21S(RS系、R)・HA /HB11S(ie系)

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1994年11月にアルトはフルモデルチェンジを行い、アルトワークスも三代目になりました。

アルトはワゴンRの影響を感じさせるデザインになりましたが、アルトワークスは三代目の外観をそのまま残しています。

性能も従来のアルトワークスと同じく軽快な走り味を残しており、このモデルもユーザーからの高い評価を得ていました。

グレードはニ代目から一新され、「ターボie/s」と「RS/Z」の2種類のみが設定されていました。両グレードの大きな違いは搭載されているエンジンで、前者はSOHCエンジンを、後者はDOHCエンジンを積んでいます。

それに伴って前者は最大トルクが10.00 Kgf・m / 4000 rpmなのに対し、後者の最大トルクは10.50 Kgf・m/ 3500 rpmです。

よりパワフルに走りたいならば、RS/Zグレードの方がおすすめです。なお、両グレードともに2WD車の他にフルタイム4WD仕様が存在しており、「ターボie/s」には三代目と同じように3速オートマチック車が用意されています。

その他、1995年5月にはレーシング仕様にカスタマイズされた「ワークスR」が発売されました。他のバリエーションとしては、スピーカーや専用シートなど車内装備を充実させた「ワークス ターボ ie/sリミテッド」が1995年6月に、専用アルミホイールを装備した「ワークス スズキスポーツリミテッド」が1998年1月に発売されるなどしています。

マイナーチェンジは1995年11月にフロント周りのエクステリアデザインの変更が、1997年4月にはホイールや内装の変更がそれぞれ行われました。三代目アルトワークスではマイナーチェンジによる性能面の変化はありません。
燃費はターボie/sグレードの2WDマニュアル車が19.4km/L、4WDマニュアル車が18.8km/L、2WDオートマチック車が16.8km/Lです(10・15モード、以下同じ)。

RS/Zグレードは2WD車が20km/L、4WD車が19.4km/Lとなっています。二代目アルトワークスよりも燃費効率が向上していることがわかります。

三代目アルトワークスの中古車価格は9~99.8万円です。価格帯の後半はチューンナップされた車や限定仕様車で占められているため、30万円いかない値段でも三代目アルトワークスを買い求めるには十分です。

二代目よりも向上した燃費効率、そして洗練されたボディデザインなどが購入の決め手になるでしょう。

四代目アルトワークス HA / HB22S(RS系)・HA / HB12S(ie系)

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1998年10月にアルトのフルモデルチェンジが行われ、それに従ってアルトワークスもモデルチェンジされました。

通常型のアルトと一線を画するエクステリアデザインは四代目でも健在で、丸型二連のヘッドライトが印象的なフロントマスクになりました。

四代目アルトワークスは内部機構もこれまで以上に新しくなっており、エンジンに可変バルブを採用するなど新技術が盛り込まれています。

グレードは「ie」と「RS/Z」 の2種類が設定されていました。両グレードは搭載されているエンジンが違っており、RS/Zの方が出力とトルクが高くなっています。

両グレードにはこれまでのモデルと同じように5速マニュアル仕様の4WD車が用意されていました。また、ieには3速オートマチック仕様4WDが、RS/Zには4速オートマチック仕様2WD車が設定されてもいました。
新型技術が使われたためか、燃費はさらに向上しています。ieのマニュアル仕様2WD車は22.5km/L、マニュアル仕様4WD車は21km/、オートマチック仕様4WD車は16.8km/Lという燃費効率になっています(10・15モード、以下同じ)。

RS/Zの燃費効率はマニュアル仕様2WD車は20.5km/L、マニュアル仕様4WD車は20km/、オートマチック仕様2WD車は17.6km/Lです。

残念ながら、四代目アルトワークスは発売されてから2年余りで廃止されました。2000年12月のアルトのマイナーチェンジを機に廃止が行われ、以降2015年12月までシリーズは凍結されます。

四代目アルトワークスの中古車価格は3.5万円~77.9万円です。発売からわずか2年ほどで廃止されたモデルだからかあまり人気は高くないようで、中古車価格は三代目アルトワークスとあまり変わりません。

走り味も劇的に変わった部分は無いため、クラシックな三代目とモダンな四代目を外観から選んでみても良いでしょう。

五代目アルトワークス HA36S

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アルトワークスが廃止された後もアルトの販売は続き、2014年12月にアルトは八代目にフルモデルチェンジしました。その1年後の2015年12月にアルトワークスが発売されます。

実に、廃止から15年間の月日を経ての復活でした。カーユーザーの間にアルトワークス復活の知らせはすぐに広まり、発売からほどなくして納車まで数ヶ月待ちという状態が生まれます。

アルトワークスが復活した理由は、当時の自動車業界の中で実用的なマニュアル仕様の軽自動車が少なくなっていたからでした。マニュアル方式は根強いファンがいる一方でユーザーの数は少ないため、どうしても高級志向かつ趣味的な位置づけになりがちです。

それに対して、実用的かつ手の届きやすいマニュアル車であるという点がアルトワークスの基本コンセプトであり営業戦略でした。実用的なマニュアル車が減っている時だからこそ、スズキはアルトワークスの復活に踏み切ったといいます。

アルトワークスの再来は大きな歓迎とともに迎えられました。それは、自動車史に名前を残す車種がよみがえったことはもちろん、八代目アルトの技術を取り入れて大きな進化を果たしていたからです。

まず、五代目アルトワークスの最大の長所である加速性能は十分すぎる性能でした。時代の流れとともにかつてほどの独自性は無くなったものの、「飛ばせる軽自動車」というスタンスは健在です。しかも、チューニングが施された結果「ターボRS」よりも出力とトルクが高くされていました。
高いエンジン性能に加えて、軽量化が図られている点もユーザーにとっては嬉しい限りです。

四代目アルトワークスのRS/Zグレード(マニュアル仕様2WD車)は車両重量が690kgでしたが、五代目アルトワークスのマニュアル仕様2WD車では 670kgまで減っています。

これには「HEARTECT(ハーテクト)」と命名された新型プラットフォームが関係しており、新たに基礎部分の設計をすることで軽量化を実現できました。わずか20kgの差ではありますが、乗り味の違いにはっきりと表れます。

先進的な安全装備が搭載されている点もこれまでのアルトワークスと大きく違う点です。まず、ESP(横滑り防止装置)が全車種に装備されました。次に、オートマチック仕様車に 衝突被害軽減ブレーキ、誤発進抑制機能、エマージェンシーストップシグナルなどの予防安全システムが装備されています。

2018年12月の一部改良では、オートマチック仕様車にさらに後退時ブレーキサポートおよびリアパーキングセンサーが組み込まれました。この時の一部改良で、マニュアル仕様車にエマージェンシーストップシグナルが搭載されています。

燃費性能も良好で、2WDマニュアル車が23.0km/L、2WDオートマチック車が23.6km/L、4WDマニュアル車が22.0km/L、4WDオートマチック車が22.6km/Lという数値を見せています(JC08モード)。燃費だけを見ると他の軽自動車には負けますが、アルトワークスは燃費効率を求めて乗る車ではないため些細な問題です。

これらの確かな性能に加えて、外観がかっこよく仕上げられている点も見逃せません。流行を取り入れてボックス型のフォルムになった点は、アルトワークスの新境地といったところでしょう。 グレー・ホワイト・ブルー・ブラックと用意されているどの色でもヘッドライト周りのメッキ加工が見た目を引き締めます。

五代目アルトワークスの中古車価格は95.5万円~297万円です。新車価格は最も安いマニュアル仕様2WD車で1,509,840円(税込)なので、中古車を探せば最大50万円程の節約ができます。まだ新しい車を格安で買えるため、かなりお得です。軽マニュアル車が珍しくなっている今こそアルトワークスに触れてみてはいかがでしょうか。

まとめ

アルトワークスはその軽快な走りから多くのファンを作り出した軽自動車でした。

一時期は廃止の憂き目に遭いファンを落胆させましたが、アルトワークスは今一度現代によみがえりました。アルトワークスを知らなかったという方はぜひどこかで触れてみてください。きっとあなたの中の軽自動車の概念が良い意味で打ち破られ、名車と言われる理由を肌で感じることでしょう。

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