2017年7月5日 更新

高齢者の運転は事故が多い? 免許返納・高齢者講習(免許更新)の方法

交通事故の発生件数はここ10年以上減少傾向にありますが、高齢者の交通事故は増加しています。その対策としてはじめられた高齢者講習の効果や、高齢者の免許返納のメリットについてご紹介します。

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高齢運転者の高齢って何歳から?

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70歳以上が受ける高齢者講習とは

現在、70歳以上の免許保有者は、免許証の更新を受ける時、免許証有効期間満了日前の6カ月以内に、高齢者講習を受けなければならないことになっています。DVD等で、交通ルールや安全運転の知識を再確認。指導員より、運転に関する質問などを受けながら、講義を受講することになります。また、器材を使い、【動体視力】【夜間視力】【視野】を測定します。他にもドライブレコーダー等で運転状況を記録しながら車を運転してもらい、必要に応じて記録された映像を確認しながら指導員の助言を受けるといった内容です。

75歳以上は認知機能検査を受検

さらに、免許証の更新期間満了日(誕生日の1カ月後の日)の年齢が75歳以上の免許所有者は、更新手続きの前に、「認知機能検査」を受検することになっています。この検査で、「記憶力・判断力に心配ありません」、または「記憶力・判断力が少し低くなっています」という判定結果が出た人は、高齢者講習を受講し、免許の更新手続をすることができます。しかし、この検査で、記憶力・判断力の低下が運転に影響する恐れがあると判断された人は、「臨時適性検査」の受検、もしくは医師の診断書を提出しなければいけません。臨時適性検査、医師の診断の結果で認知症でないと判断された人は、前回の受検結果と変わりがなければそのまま免許証の継続ができ、受検結果が悪くなっていたら「臨時高齢者講習」を受講した後に、免許証の継続ができます。もし認知症であると診断されたら、免許証の停止・取り消しが行われます。

最近あった高齢者の事故事例

高齢者事故の要因のひとつは自分の老いを自覚できないこと

「自分はまだ大丈夫」「歳はとったが運転には問題ない」「日々の生活に車(の運転)は必要不可欠だから」などの理由から、高齢となっても運転を続ける人は少なくありません。しかし、実際に高齢者が引き起こす交通事故は、後を絶たないのも現実です。
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高速道路のサービスエリア内で、乗用車が暴走し、ガードレールに衝突。車は中破炎上し、乗っていた4人が重傷を負うという事故がありました。運転していたのは、70歳代の女性ですが、このように、突然車が暴走しての事故が非常に多いのです。
特に多いのが、アクセルとブレーキの踏み間違い。止まるつもりが、誤ってアクセルを踏んでしまい、コンビニエンスストアに突っ込んでしまったり、歩行者をはねてしまうなどの事故も、頻繁に発生しています。
また、踏み間違いではありませんが、高速道路での逆走もよくある事例の一つです。高速道路への侵入口や合流で、方向を間違えてしまう普通に考えるとあり得ない事故が、高齢者ドライバーでは実際に起こっています。
自損事故はもちろんですが、人を巻き込んでしまうことが多いのも高齢者の交通事故の深刻な現実です。年齢に関係なく交通事故はあってはならないのですが、高齢者による交通事故が増えているという現実を、当事者も周りの人間も、しっかりと認識することとが大切だと思います。

免許返納のメリット

高齢者ドライバーは運転のベテラン。とはいえ、年齢を重ねるとともに、【視力】【体力】【記憶力】や【判断力】といった身体機能が、若い時より衰えているのも事実です。こうした加齢に伴う身体機能の変化を理解し、個々の変化に応じた運転を行うことで安全運転を続けることができます。自分は大丈夫と思うか、自分の身体機能の衰えを自覚するかで、運転への取り組み方も変わってきます。衰えを自覚し、冷静に判断ができる人たちの中には、自ら免許証を返納する人も増えてきているのが現状です。

交通弱者になるデメリットも

しかし、返納することにより、交通手段がない(もしくは少ない)地域に住んでいる人の場合、生活全般が不便になることもあります。本人が車を運転できなくなるので、家族による送迎などが必要になり、家族に負担をかけることも少なくありません。

運転経歴証明書とは

銀行の窓口や携帯電話の契約など、身分証明書として運転免許を使う機会は多いため、返納したら困るという声も多く耳にします。免許を自主返納した方は「運転経歴証明書」を申請することができます。これは運転免許を返納した日からさかのぼって5年間の運転に関する経歴を証明するもので、身分証明書としても使うことができます。

運転経歴証明書を見せると特典が受けられる

ただ、長年、運転をしてきた高齢者ドライバーにとって、免許返納はリスクばかりに思えますが、メリットもあります。免許証を自主返納した人には、マイカーに依存することなく移動ができ、充実した生活を続けられるよう、地域の実情に応じて自治体等によるさまざまな支援が行われています。例えば、免許を返納すると「運転経歴証明書」が発行されますが、「高齢者運転免許自主返納(the aged driver's license)」のマークのある店舗・施設でこの証明書を提示すると、各種サービスが受けることができます。百貨店、スーパー、ホテル、温泉・スパ、劇場、美容室など、さまざまな施設・店舗が対象となっているので、上手く活用することで生活の充実レベルを上げることができます。

まとめ

あなた自身が高齢(70歳以上)ドライバーである場合も、家族や身近な人の中に高齢者ドライバーがいる場合も、運転していて本当に問題はないでしょうか?危ないなと感じたことはありませんか。事故は起こしてしまってからでは遅すぎます。後悔する前に、今一度、高齢者の運転について考え、見直してみることが大切です。ヒヤッとしたり、ハッとするようなことが増えたら、免許の自主返納をしましょう。家族なら、返納を勧めて下さい。多少不便を感じることもあるかもしれませんが、運転に関してだけは「生涯現役」はあてはまりません。運転しなくても楽しく充実した人生が送れるのだということを、当事者も周囲の人も受け入れることが、本当の意味の幸せにつながるのだと思います。
(マジョリティ)

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