ジャガー XJの口コミ・評価

- 総合評価
- 3.8点
- 外観
- 4.7点
- 走行性能
- 4.3点
- 内観
- 4.3点
- 乗り心地
- 4.8点
- 価格
- 3.7点
- 燃費
- 2.8点
長距離で真価を発揮
総合評価5.0点外観5.0|内観5.0|走行性能5.0|乗り心地5.0|価格5.0|燃費2.0
ジャガーというブランドは、日本ではかなり特殊だ。メーカーや販売会社の戦略によるものなのか、プレステージ性が前面に打ち出されている。その割には、生産国イギリスにロールスロイスとベントレーという絶対的な2枚看板がある以上、最高級にはなり得ない。実際に、ジャガーのメーカーとしての発足当初は「ロールスロイス等が持っている世界を安価に」提供することが売りだったと言われている。日本では、なにやら貴族的な雰囲気で見られることもあるが、実は「なんちゃって貴族」なのだ。
実際に、オーナーになってみると分かるのだが、いわゆる「外車ヒエラルヒー」の中でのポジションも独特。巷に溢れているドイツ車勢とは明らかに一線を画すものの、精神世界で車を愛する仙人のような、ちょっと浮世離れした目で見られることも少なくない。ただし、女性受けは非常に良い。
では、実際に乗車するとどうか。
ショーファー前提とまではいかないので、ドライブが楽しくなるドライバーズカーである。それどころか、他メーカーのLセグメントが苦手としているようなワインディングもお手の物。技術的には、全長が長い割に短めなホイールベースの恩恵と言われているようだが、スッと鼻先が入っていく感じは独特だ。
また、乗り心地の面でも十分に高級。路面の段差を乗り越えた時など、タイヤの堅さを感じさせることなく、いなすような印象だ。信号待ちで再発進する時なども、スロットルを少し開けるとほんの少しの間を置いて「スルスル」と前進する。シグナルグランプリよろしく、勢いよく出ることも出来なくはないが、あまり早くはないうえに、楽しくもないし、第一「らしく」ない。あくまでも貴族的に「静々、粛々」と走らせるセッティングになっている。
ただし、燃費は良くない。4リットルの直6ということや、全重量が軽く2トンを超すことなどを考えると、市街地実走行で3~5㎞、高速道路で7㎞は、昔の技術水準で考えると決して悪いものではないが、現代のものとは比べるべくもない。
生産終了から20年近く経つので、もはや「好き者」しか選択しないかもしれないが、実はねらい目。メカニカルな部分は殆どが日本製になっていることもあって、故障らしい故障はしない。中身はカローラ(ただし直6)、外見はなんちゃってロールスという世界が、往年のジャガーなのかもしれない。
- ジャガリコさん(男性・40代・東京都)
- 所有形態
- 購入者(本人)
- 乗車時期
- 2000年10月
- 投稿
- 2018/04/13