「ルノー5(サンク)」がEVになって帰ってくる!これならマニアも納得?の伝説的カルトカー復活へ

コラム Clicccar

ダイナミックな造形は、WRCマ用にミッドシップに改造された「サンクターボ」を思い起こさせるが、あくまでシティカーがコンセプトだ

ルノーが電動化時代に向けた計画を発表しました。2025年までの4年間で、14車種のコアモデルを登場させるというもので、そのうち7モデルは純粋な電気自動車、残り7モデルもハイブリッドとなるということで、電動化を加速させるという計画となっています。

その目玉的な存在として発表されたのが「ルノー5(サンク)プロトタイプ」です。

ルノー5といえば1970〜1980年代にかけてルノーの大衆車として人気を博したモデルで、日本に上陸したのは1976年。当時、スーパーカーブームに沸いていた少年たちにとっては輸入車であればどれも覚えるべき存在で、このモデルによってフランス語で「5」を「cinq(サンク)」と読むと覚えた小学生も多かったのでは?

この初代ルノー5は欧州で非常に人気が高く、いまでも熱狂的なファンがいる”カルトカー”になっています。そのデザインテイストを受け継いで、電気自動車として蘇らせるというのが新しいルノー5というわけです。

公開されたプロトタイプは、まさにデザインスタディといえるコンセプトモデルですが、オリジナルモデルを知っている人ならばひと目でルノー5の後継モデルであると感じられるスタイリングに仕上がっています。

リヤバンパーに施されたRenaultのロゴはパワーオンに連動して光るという

前後フェンダーが膨らんだボディからは、かつてルノーがサンクをベースにミッドシップ化したWRC用マシン「サンクターボ」との関係を想像したくなりますが、あくまでも標準のサンクにインスパイアされたスタイリングであり、新しいシティカーとして企画された一台ということです。

リヤのコンビネーションランプに強く感じられるように、ルノー5のオリジナルデザインを現代的な手法でリファインしたスタイリングは、ディテールの要素にも伝統を感じさせる仕上げて担っています。とはいえ、空力も考慮したコンビネーションランプ周りではワイドフェンダーであることを強調する処理もなされ、このあたりにはサンクターボの面影を感じてしまうかもしれません。

コンビネーションランプからつながる「5」のロゴは量産版でも残してほしいキュートなディテールだ

フロント周りで印象的なのは、初代サンクの特徴であってボンネットのエアインテークを模した造形でしょう。これは、充電リッドとなっています。機能性だけでいうと若干使いづらい場所のような気もします(とくに右ハンドル圏では)が、それよりも伝統を感じさせることの優先順位が高いということでしょう。テールゲートに輝く「5」ロゴの配置も初代へのオマージュが十分に感じられるものとなっています。

充電リッドは、かつてのサンクの特徴であったエンジンフード上のインテークを模したデザイン。大きなヘッドアップディスプレイも確認できる

さらに、フロントバンパーには光るRenaultのロゴが入り、左右のバンパーのフォグランプはデイタイムランニングライト兼用で、その中にも「5」のロゴが配されているのも印象的です。

もともとのルノー5がグリルレスのデザインでしたが、それを電気自動車らしさの表現として時代を超えてつながってくるという偶然も、電気自動車としてサンクが復活する必然性を感じさせるといえそうです。

なお、現時点ではパワートレインのスペックなどメカニズムについては具体的な発表はありません。しかしルノーの発表によれば大衆のためのモデルとして位置づけられているということですから、手に届きやすい価格帯でのローンチが期待されます。

コンパクトなシティカーとしての電気自動車で差別化するにはスタイリングが重要ですし、そこにヘリテージを込めることができるのは新興メーカーに対する伝統的自動車メーカーのアドバンテージといえます。

そういえば、フィアット500も現行モデルでは電気自動車に生まれ変わりましたし、ホンダの電気自動車Honda eは初代シビックを思わせるスタイリングとなっています。このクラスの電気自動車において伝統の活用というのは世界的なトレンドといえるのかもしれません。

(自動車コラムニスト・山本 晋也)

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