大井貴之&吉原大二郎の日本人2名、無事に完走【パイクスピーク第100回記念大会】

コラム Clicccar

1916年に初開催され、以後106年にわたって開催をされてきているパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム。その記念すべき100回目の大会が現地時間6月26日(日)、アメリカ・コロラド州にあるパイクスピークで開催されました。

前日の悪天候の影響で、一気に雪景色に変わったパイクスピーク周辺

標高4301mのパイクスピークという山にある観光登山道路を封鎖して行われているこのヒルクライムイベントですが、スタート地点の標高は2862mで、そこからさらに1439mの標高差を20kmのコースで駆け上がるというものです。高地になればなるほど、つまりゴールに近づけば近づくほどエンジン出力が下がっていき、頂上付近では30%近く出力が落ちるといわれています。

このヒルクライムイベント、別名「Race to the Cloud(雲に向かうレース)」ともいわれており、今回の記念大会はまさにそんな感じでした。

事前に行われた練習走行の4日間は極めて良い天気で、各選手がドライ路面の習熟走行を行いました。が、パイクスピークの峰々は前日となる25日(土)からの天候の崩れによって大きく様変わりし、山肌は白く化粧が施されました。

コロナ禍明けで100回記念大会ということで観戦チケットもソールドアウト

そのような状況もあって、一部ではフルコースでの開催は危ぶまれたものの、オフィシャルスタッフによる日曜深夜からの除雪作業も奏功し、コースを短縮することなく、レースは開催されました。

また、ここ数年は好天からレース中に大きく天候が崩れるというパターンが多かったのですが、今年は天候はよくはなかったものの、終日同じような状況のままでした。

具体的にいうとロアセクションは霧がかかり路面はウエット。ミドルセクションは路面が完全にドライ。アッパーセクションは再び濃い雲の中で、路面もウエットの状態でのアタックが強いられたことになります。それでも全車が走行を行い、午後3時半前には走行を終えた競技車と関係者の全車両が山を降り始めました。

この記念すべき大会に参戦した日本人は、2名。ドリフトドライバーである吉原大二郎選手(#89 2018年式テスラモデル3)と、このクリッカーでも寄稿をしており、現在はYouTuberとして活躍する大井貴之選手(#234 2021年式日産リーフe+改/Unlimited)。

ともに電気自動車での参戦ながら、現在パイクスピークの参加クラスにエレクトリックはなくなってしまっているので、吉原選手がエキシビジョンクラス、大井選手がアンリミテッドクラスへの参戦です。

吉原選手はテスラモデル3での参戦2年目で総合9位の成績を収めることに

昨年からEVに乗り換えてこのパイクスピークに挑戦している吉原選手。昨年も同じテスラ モデル3での参戦でしたが、決勝出走直前に車両が原因不明のセーフティモードに入ってしまい、コースをひたすら出力を抑えられた状態で走り切り11分41秒162というタイムでした。

今回は、そういったトラブルはなかったものの、「今日は下のほうはわりと霧が出ていて、前方が見えなくて、そのため全開では走れなくて、ミドルセクションに上がって行ったら今度は路面がドライになって、ボクはレインタイヤを履いていたんで、タイヤがタレないように気を付けて走って、アッパーセクションに行ったらまたしてもウエットで、さらに濃い霧。アッパーは見えてても難しいのに、この霧とウエット路面。どの程度プッシュをするか考えながら走ったんですが、それでもなんとかいいタイムで走れて良かったです」とコメントしてくれました。ちなみに、そのタイムは11分06秒205でした。

大井貴之選手は、アラートが出ないよう終始抑えた走りで完走

昨年初参戦ながら練習走行前にマシントラブルが発生し、結果的には出走することができず、今回2年目のルーキーとして参戦した大井選手。

「天候が不安定で、マシンも熟成途中だったこともあり、まずは不測の事態を招かぬよう、今回の目的である”完走”を第一に走りました。コースに慣れてきたこともあり、次の機会があれば、思いっきり走ってみたいと思います」と語った大井選手のタイムは13分37秒568。71台中総合56位となりました。

予選からぶっちぎりだったロビン・シュート選手が総合優勝。マシンはホンダHPDのエンジンを搭載したオープンホイールのマシン

ちなみに総合優勝は、昨年に引き続いてのロビン・シュート選手(#49 2018年式Wolf TSC-FS/Unlimited)でした。シュート選手はこれで3度目の山の男の称号を手にしたことになります。

青山 義明

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