【東京モーターショー15】事故ゼロ、渋滞ゼロが自動車メーカーの夢。その実現には自動運転がキーになる

コラム Clicccar

2015年10月30日〜11月8日までの会期で開催されている第44回 東京モーターショー。

その中では、主催者テーマ事業としてクルマと社会の未来を展望する「SMART MOBILITY CITY」というプログラムが実施されています。

「SMART MOBILITY CITY」のテーマは『クルマが変わる、くらしが変わる、社会が変わる』というもの。

そのSMART MOBILITY CITYの一環として、国際シンポジウム『自動運転は、クルマを、くらしを、社会をどう変えていくのか」が、11月6日に東京ビッグサイト会議棟にて開催されました。

最初に基調講演としてマイクの前に立ったのは、東京モーターショーの主催者でもある日本自動車工業会の会長である池 史彦氏(本田技研工業株式会社 代表取締役会長)です。

「SMART MOBILITY CITY」を主催者テーマ事業として行なうことで、世界一のテクノロジーモーターショーとしてアピールする東京モーターショー。果たして、どのような提案が飛び出すのか興味津々です。

日本自動車工業会の会員社のみならず、おそらく世界中の自動車メーカーにとって究極的な目標は、『安全で快適、持続可能な交通社会』であると池氏は話します。

言い方を変えると、クルマ社会によるマイナスをなくし、メリットだけを享受できることが目標なのです。

それを『ゼロへの挑戦、限りなき挑戦』として日本自動車工業会では表現しています。

ゼロというのは、事故ゼロと渋滞ゼロを意味します。すなわち、死傷者をなくし、ストレスをなくし、燃料の無駄遣いをなくす、ということです。

限りなき挑戦を具体的に示せば、自由な移動と効率的な物流ということになります。あらゆる人の移動権を守ることと、ネット通販の普及などによって、より細部まで行き渡る必要にある物流を支えることを自動車メーカーは目指しているというのです。

具体的に交通事故の低減につながるのがプリクラッシュセーフティと呼ばれるもので、いわゆる自動ブレーキなどが、その一例となることでしょう。また、運転スキルをカバーする技術として、駐車支援のステアリング操作などが挙げられます。

渋滞を減らすには、適切な車間距離や渋滞回避が有効ですが、前者はアダプティブクルーズコントロールなどが効きますし、後者にはテレマティクスサービスを使ったルート設定が効果的。

すなわち、現在普及が進んでいる運転支援システムは、自動車メーカーの夢を実現すべく進化しているといえるのです。

そして、運転支援技術が進化した先にあるのが、今回の東京モーターショーでも各社が提案している「自動運転」というわけです。

もちろん、いきなり自動運転が可能になるというわけではなく、池氏が言うように「ステップ・バイ・ステップ」で、駐車場のような無人のスペースから自動車専用道路、そして歩行者などと混合交通となる一般道へと自動運転のカバーできる領域は広がっていくことでしょう。

そして、自動運転に関する技術は、個別の企業が独自に進化させられる領域と、協調して進めるべき領域があるといいます。

高精度地図やビッグデータの利用については、自動車メーカーにとどまらず他業種との協調も必要になるでしょうし、道路上の情報をクルマに伝えるインフラ整備も必要となるでしょう。さらに、自動車へのハッキング対策や、路上に配置されたセンサーへのジャミング対策も、官民が協力して対応すべき内容だといいます。

自動車メーカー間の調整としても、自動運転への切替やマニュアル運転への復帰時におけるユーザーインターフェースについては、ある程度の共通性がなければ、せっかくの便利な機能がユーザーの使い勝手を損なってしまいかねません。そうした点で業界のスタンダードを整理するのも日本自動車工業会の役割です。

日本でいえば、高齢化・過疎化における移動権確保の切り札として期待されている自動運転ですが、万人にユーザーインセンティブを高めるための工夫もしていきたいと池氏は語ります。

あくまで仮の話しですが、高速道路に自動運転専用レーンができて、そのレーンに限って法定速度が上がるようなことがあれば、自動運転のクルマに乗りたくなるかもしれません。

ユーザーメリットにつながる施策の提案も、自動運転の普及につながる要素として、これから議論に上がっていくことでしょう。

(撮影・文 山本晋也)

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