【東京オートサロン】オートサロンだからこそ出会えるスペシャルな1台
東京オートサロンは、広々としたスペースで展示しているカスタムカーだけが主役ではないです。各ホール内の周囲の小スペースに置かれているクルマに「これぞオートサロン!」という1台があったりします。
僕にとっての「これぞオートサロン!」という1台は、一目でみて「これ何のクルマがベースになっているのかな?」とまじまじと時間を忘れてしまう、そんな元々のクルマを想像させない1台です。
それがこの「BALLY HOO CONCEPT-RAY」です。

非常にシャープなラインを描いていてスポーティーを前面に出していますね。このクルマのベースは何だと思いますか?
ヒントは「左ハンドル」とこの「黄色のボディ」、そして「ミッドシップ」。この3つで分かりますか?

正解は、「ルノー・スポール・スパイダー」でした。…とはいっても、このクルマの面影はどこにも残っていないですね。

リアは、このカスタムカーのコンセプトであるRAY=エイ、特にイトマキエイをイメージした空気をスムーズに流し加速していくような柔らかいながらもエッジの効いたデザインでまとめられています。
ウイングはないですが、高速域でも安定感高そうな印象を受けました。このボディパネルは、すべてBALLY HOOのワンオフFRPだそうです。

インテリアもワンオフで、可能な限り車両情報をドライバーズシートで得られるよう、今のGTカーのようにハンドルにモニター(GPS・レーダ探知機)を装着、スピード・タコメーターなどはレース用のデジタルメーターが装着されています。内外装をまとめてみると、このクルマは決して見た目のインパクトを狙ったのではなく、ワインディング、ミニサーキットでのシャープな走りを目指した1台だとわかります。
これから春になったら、どこかのワインディングでこのクルマの快音を聞けるかもしれませんよ?
(栗原 淳)