ステアリングは丸じゃなくていい!ヨーク、それともスティック? 【山口京一F2P Vol.15】

コラム Clicccar

世の中が平穏だった時代、旅客機は飛行中にコクピット内を見せてくれたものです。
私のもっとも感激したのは1977年、音速飛行中のコンコルドのコクピット見学でした。といっても、可変式ノーズを上げているので、前方視界はありませんでした。
いまでも、搭乗中、コクピットのドアが開いていれば、覗けることがあります。

現在の大中型旅客機市場を2分しているのが米ボーイングと欧エアバスですが、大きな違いがコントロール。ボーイングは、ホイール発達『ヨーク(牛車などの2頭をつなぐ用具形状から来た言葉)』。

そしてエアバスは『サイドスティック』なのです。ちなみに、コンコルドはW形のヨークでした。

 

自動車メーカー技術者、デザイナーが最新航空機にヒントを得るのは当然の成り行きでしょう。油圧、電動アシスト、そして電子制御ステアリングの時代になると、生産車にヨーク風、レーシングカー、コンセプトカーにヨークそのものが出現します。形状は H形、矩形、下切れ矩形などがあり、複数コントロールスイッチを搭載しています。

面白かったのが、GMが燃料電池セダンを意図した“ハイワイヤー”先進コンセプトで、移動型ヨークで、左右いずれかの席からも運転できます。

その電動ステアリング、ブレーキを開発したのがSKF社で、GM先進技術体験イベントに超クイックステアリングの実験車が出てきました。カーガイとして有名なボブ・ラッツ副会長と試乗しました。「クルマでもなく、バイクでもなく、飛行機とも違うな。慣れがいるね。」彼、3種の乗り物を所有し、飛び回っていました。

サイド、センタースティックは、コンセプトカーに見られました。

私が見た究極のスティック操縦は、パリ・セーヌ川の遊覧船コクピットの若いパイロット。

操舵は小さなジョイスティック、推進は航空機のようなスロットルレバー、着岸、離岸は水噴射サイドスラスターでした。キャプテンは、パイロットの脇に立ってアナログ双眼鏡で見張り監督。「彼はプレーステーション世代なので、うまいものだよ。」

 

2011年東京モーターショーには、ホンダがS660のデザインスタディともいうべきEV- Ster、新型アコードのデザイン示唆コンセプトセダン、そして都市型移動マイクロカーコンセプトが展示されました。3車に共通するのが、左右2本のステアリングレバー、“ツインレバーステアリング”、略称TLSでした。

本田技術研究所の小チームは、長年TLSの研究と開発を続けてきました。最初のゴーカートには私も試乗しましたが、カート不得意な私でもコントロールが楽だったのが印象的でした。

もし、ホンダがあと1年、コンストラクターとしてF1を継続していたらTLSを用いていたでしょう。FIAの安全審査認可も受けていたということです。そのF1のコクピット内側には鈴鹿サーキットコース図が貼ってあります。バトン、ヴルツが実際に鈴鹿でTLSと通常ヨーク型の比較テストを行い、TLSが速かったといいます。

(山口 京一)

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