新型セレナのベースデザインは、押しの強いハイウェイスターだった!
■グローバルな新世代デザインと「BIG,EASY,FUN」のセレナらしさの融合
新型セレナのスタイリングは、日産のグローバルデザインである「エモーショナル・ジオメトリー」と、ファミリーを象徴するセレナのコンセプトである「BIG,EASY,FUN」をいかに融合させるかが、大きな課題でした。
言うなれば、「革新と保守の融合」という難しいデザイン・チャレンジだったのです。

開発初期デザインでは、日産の最新トレンドであるVモーショングリルやフローティングルーフ、ブーメランランプで構成。さらに彫りの深いサイドのシュプールラインやリアサイドラインのキックバックを織り込み、革新の塊のようなデザインが採用されました。
一方でカプセルキャビンをイメージして、居住空間を最大限確保しているところが、セレナらしさだといえるでしょう。
■デザイン開発のベースは、押しの強いハイウェイスターの方だった!
デザイン開発が進むにつれて、強烈な印象のブーメランランプは無くなりましたが、その他のデザイン要素はしっかりとスタイルに反映されました。
またフロントマスクでは、Vモーショングリルが重厚なデザインとなって進化。標準車でも、堂々たるグリルを備えています。

ちなみに一般的には、大人しい標準車が先にベースとしてデザイン開発されます。
ところが新型セレナでは、押しの強いエアロパーツで武装したハイウェイスターを優先して開発したとのこと。確かに初期デザインのアグレッシブ振りを見れば、納得ですよね。
また、ボディカラーでは、ルーフとボディを塗り分けたバリエーションも4タイプから選べるので、様々な印象のセレナを楽しむことができます。
■第539弾新型セレナのすべて (電子版はこちら)

(拓波幸 としひろ)