【ネオ・クラシックカー グッドデザイン太鼓判!】第33回・非日常をパフォーマンスする。トヨタ セラ

コラム Clicccar

80〜90年代の日本車からグッドデザインを振り返るシリーズ。第33回は、トヨタの若者向け商品研究から生まれた、ふたりのための「全天候型オープン」に太鼓判です。

1987年の東京モーターショーに出品されたコンセプトカー「AXV-||」。ガルウイングドアという特殊な機構をコンパクトカーに落とし込んだ提案は好評となり、3年後に量産型となって登場したのがセラです。

「テクノ・アート・フュージョン」を造形コンセプトとしたボディは、空力に加え、アールヌーボーの曲線美から着想した美しい水滴型。コンセプトカーに比べ、よりシンプルになった佇まいの理由がそこにあります。

ガルウイングを採用した「グラスキャビン」は、安易にロアボディと独立させるのではなく、Aピラーをボディ色とすることでカタマリ感を演出。スターレットベースのコンパクトボディに、さらに凝縮感を与えます。

余計なラインを廃したボディサイドは、張りのピークを明快にしたS字断面で、一旦凹面とした面はボディ下部で再度凸面を作り、非常に豊かな表情を作ります。ボディ全体のシンプルさを損なわないフロントフェイスは、横方向への流れにより、わずか1650mmの全幅をワイドに演出。一方、ガーニッシュ一体の滑らかなリアランプは先進感を打ち出します。

「見せる内装」としたインテリアは、ソフト感を与える特別塗装を施したインパネのボリューム感が見所。サイドサポートとヘッドレストを一体化したシートも同様で、当時のトヨタの先進的な内装作りが際立ちます。

若者向け商品の研究から始まった企画は、そのままの勢いに乗って「プロダクトアウト」のかたちをとりました。しかし、160万円台という価格を含め、決して浮き世離れした商品にならなかったところが肝です。

ガルウイングという飛び道具を使いつつ、たとえば前後ランプの形状などを始め、いい意味での「量産車的」なまとめ方ができたのは、当時のトヨタの底力を感じさせるところです。

●主要諸元 トヨタ セラ(4AT)
形式 E-EXY10
全長3860mm×全幅1650mm×全高1265mm
車両重量 930kg
ホイールベース 2300mm
エンジン 1496cc 直列4気筒DOHC16バルブ
出力 110ps/6400rpm 13.5kg-m/5200rpm

(すぎもと たかよし)

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