【週刊クルマのミライ】現行型デイズの試乗から、日産と三菱が共同開発する軽自動車の未来を考える

コラム Clicccar

先日、開催された「日産ブロガー試乗会」というイベントにて、本当に久しぶりに日産の軽自動車「デイズ」に乗ることができました。

燃費偽装など開発時における問題が明らかとなったデイズですが、走行感覚はデビュー当初とさほど変わった印象はありません。パワートレインの印象を一言でいえば、ドライバビリティより燃費重視のセッティングといったところ。

試乗した自然吸気エンジン車では、アクセルを全開にすればそれなりの加速を見せるとはいえ、ちょい踏みからハーフスロットルといった領域では打てど響かずという感じ。走りに楽しさを感じる部分は少ないのです。

言い方を変えると、かつての軽自動車、とも表現できるでしょうか。ライバル他社がパワートレインを世代交代させている中で、一世代前のエンジンであることが、こうした力不足を感じる理由でしょう。

いま一番売れている軽自動車ホンダN-BOXに乗ると、燃費のためにはパワーを犠牲にするという時代ではないと実感できます。もちろん660ccの自然吸気エンジンですからピークパワーを求められるわけではありませんが、日常域において不満を感じさせないまま、燃費性能も両立するというのが求められる時代です。そのためにN-BOXの自然吸気エンジンはVTEC機構を備えているほどです。

そうした最新エンジンと比べると、日産デイズの三菱製エンジンはいかんせん古く見えてしまうのです。

日産デイズは2018年5月28日にマイナーチェンジをしています。今回、試乗したのはその最新バージョンで、進化のポイントは先進安全装備にあります。従来は赤外線を用いた低速域でしか効かないAEBS(衝突被害軽減ブレーキ)でしたが、最新のデイズは単眼カメラを使ったシステムへと変更されました。

これにより、歩行者を検知できるようになり、約10km/h〜60km/hの車速域で歩行者に対しても作動するようになりました。また、車両に対する作動車速域は約10km/h〜80km/hと拡大しています。

そして、注目すべきは、この新システムは「技術の日産」を象徴するテクノロジーといえる「プロパイロット」由来のものだということです。基本設計は三菱が担当したクルマに日産のAEBSを載せるというのはけっして簡単なことではありません。現行デイズ・シリーズは日産と三菱によるNMKV社が開発を担当、三菱の水島工場で生産されています。

燃費偽装でも判明したように実際の開発作業は三菱マターで、日産が関係しているのはマーケティングや商品企画の段階までというイメージでしたが、今回のマイナーチェンジの内容をみると、すでに日産のエンジニアリングがデイズに投入されていることが感じられます。

そして、日産の中の人によれば、次期モデルについては、もっともっと日産の技術を投入すべく開発しているといいます。すでにホンダN-BOXがACCやAEBS、LKASといった運転支援システムについて上級モデル同様の機能を与えていることを考えれば、次期デイズにおいては、日産の持つ自動運転技術「プロパイロット」や「プロパイロットパーキング」をフル搭載することで商品力とアップさせることは自然と予想できるところです。

もちろん、ライバルに対する課題となっているパワートレインについても日産と三菱の知見によりレベルアップさせることでしょう。コスト面を考えると電動化技術の採用は難しい面もあるでしょうが、それでも日産コアテクノロジーである「e-POWER」での経験を活かした技術によって燃費とパフォーマンスをバランスさせた走りに期待が高まります。

(写真と文・山本晋也)

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