【ホンダ・クラリティPHEV試乗】汎用性の高さでクラリティの魅力がアップ。ハンドリングと静粛性も向上

コラム Clicccar

ホンダからクラリティのプラグインハイブリッドモデルである「クラリティPHEV」が登場しました。クラリティという名前が最初に使われたのは「FCXクラリティ」で、このクルマは水素を使う燃料電池車でした。

現在のクラリティは、2016年に登場したクラリティ・フューエルセルが最初のモデルで、FCXクラリティ同様に燃料電池車です。この燃料電池車のほかに、電気自動車のクラリティ・エレクトリック、そして今回日本での販売が始まったプラグインハイブリッドのクラリティPHEVの3車種が存在します。

同じプラットフォーム、同じボディで異なるパワーユニットが用意されるのは珍しいことです。

クラリティPHEVのシステム構成は、1モーター、1ジェネレーター、1エンジンというもの。バッテリーはリチウムイオンで容量は27.3Ahです。

走行モードはバッテリーに充電されている電気を使いモーターのみで走る「EVドライブ」モード、エンジンと駆動系を直結する「エンジンドライブ」モード、エンジンでジェネレーターを動かし発電した電気で走行用モーターで駆動する「ハイブリッドドライブ」モードの3つのモードが自動的に切り替えられます。

とはいえ、ホンダがPHVではなくPHEVと名乗ってきただけのことはあり、EVドライブモードでの走行可能距離はJC08モード、WLTCモードともに100kmを超え、一般的な利用では十分にEVとして使える数値となっています。

充電は200Vの普通充電に加えて急速充電も可能。普通充電では約6時間で満充電、急速の場合は約30分で80%の充電が可能となっています。

実際、ドライブしているとEVとして乗っている感じしかしません。駐車場から出て一般道で信号を止まりながら進み、首都高速の入り口から普通のペースで加速して本線に合流しますがエンジンは始動せずに、EVのままで走って行けます。

たとえば、これが朝の通勤で50km先の職場に行き、仕事が終われば帰ってきてそのまま自宅の普通充電器で……というわけです。6時間で満充電ですから、残業して翌日は早出でもほぼ間に合うでしょう。もし間に合わないときはエンジンが始動して充電、もしくは駆動するのですから安心。

「止まるかも、止まるかも」と心配せずに運転できるのは精神的に非常にいいものです。

トルクフィールは力強く、EVらしいグッと前に押し出すような発進と間断ないシームレスな加速が魅力です。燃費を重視したECONモードでは、アクセルペダルを踏み込んでいった際に途中にクリック感が発生するようになっていて、そのクリックから踏み込まないようにすればエンジンが始動せずにEVのまま走れる(もちろんバッテリーの残量によりますが)ようにもなっています。

フューエルセルモデルでもシャープさがあったハンドリングはさらに磨きがかかっています。フューエルセルの車両重量が1890kgであったのに対し、PHEVは1850kgと若干軽くなっています。

搭載するバッテリーは、フューエルセルの5Ahに対してPHEVは27.3Ahに拡大されています。さらに、PHEVの場合は重いバッテリーの多くを床下に積んだことによりより重心が下がり、全体としてのまとまり感がアップ。ハンドリングが向上しています。

EVやエンジンが始動してないときのハイブリッドはエンジンノイズがないため、ほかのノイズが目立ちやすい傾向があります。クラリティフューエルセルもタイヤのゴーというノイズがが大きく目立っていました。

PHEVではホイールにノイズリダクション効果のあるレゾネーターを備えたり、ガラスの遮音性をアップしたり、フロアカーペットの遮音性を向上したりすることで、ノイズを低下し快適性を向上しています。

(文・写真:諸星陽一)

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