名車NAロードスターの極上車は今や250万円!上玉を手に入れる最後のチャンスか!?【中古スポーツカー・バイヤーズガイド】

コラム Clicccar

世界に誇る日本の名車と言われて、何を思い浮かべるでしょう? 1950年代から連綿と続く国産車の歴史には、数多くの名車が存在します。その中から世界に誇れるものといえば、現在世界中で人気のR32スカイラインGT-RやホンダNSXなどがあります。でも忘れてならないのが、ユーノス・ロードスターでしょう。

1989年に日本販売が開始されたユーノス・ロードスター。

後にマツダ・ロードスターに名称を変更しましたが、1989年に発売された初代には、マツダの新販売チャンネルであったユーノスの名前が与えられました。海外ではMX-5ミアータという名前で発売され、世界中で大ヒット。翌年には世界中で9万台を超える販売台数を記録するほど爆発的な人気となり、1998年には2シーターオープンスポーツカー単一車種での累計生産台数が53万台を超えてギネス記録にも認定されています。

大ヒットの要因として手頃なサイズのボディとエンジンがもたらす軽快な走りに加え、買いやすい金額に設定された販売価格が挙げられます。数多く売れた庶民的価格のクルマですから、モデルチェンジを繰り返して世代が代わるごとに中古車相場は下がります。一時はヒトケタ万円という売り物が目立つ時期もありました。

ところが現在、初代ロードスター、NA型(以下NAロードスター)の人気が上昇中です! すでに新車価格ほどの売り物も目につくようになりました。今回はNAロードスターの中古車相場の動きと、買い時を探ってみました。

まずNAロードスターの歴史をおさらいしましょう。海外で先行発売された後の1989年9月に国内販売が始まりました。当初は単一グレードのみでの発売です。トランスミッションも5速MTのみでスタートしており、パワーステアリングやパワーウインドウすらオプションでした。各種オプションを装着したスペシャルパッケージでも、販売価格は185万円に抑えられていました。

1989年発売ユーノス・ロードスター。

1990年3月になると、要望が多かったAT仕様が加わります。さらに同年8月にはウッドステアリングやタン色の内装などを装備するVスペシャルが追加発売され、グリーンの専用ボディ色などで人気を集めました。

1990年発売ユーノス・ロードスターVスペシャル。

1992年8月に安全装備を充実させるとともに、翌9月に本革ステアリング・シフトノブ・サイドブレーキレバー、ビルシュタインダンパー、BBSアルミホイールなどを装備するSスペシャルが追加発売されます。

1992年発売ユーノス・ロードスターSスペシャル。

1993年9月のマイナーチェンジでは搭載エンジンを1.6リッターDOHCから1.8リッターDOHCに変更します。これにより当初のモデル型式NA6CからNA8Cになっています。

1993年発売ユーノス・ロードスター(1800)。

1.8リッターモデルになった後は毎年のように限定車を発売して根強い人気に応えていきますが、1998年1月に2代目となるマツダ・ロードスター、NB型に切り替わります。NAロードスターは実に10年もの間、生産された長寿モデルでした。

1998年発売マツダ・ロードスター(NB)。

息の長いモデルでしたので、中古車市場では初期型と後期型で大きな差がありました。また過走行だったりスポーツモデルらしく修復歴があったりする個体が市場に多く出回りました。さらにATモデルが追加された結果、観光地などでレンタカーとして使われたものもあります。

1998年に2代目(NB)へ切り替わると、これらの多くが中古車市場に流れました。その結果、NAロードスターの相場は急落したのです。2000年代になると50万円以下で程度の良い個体が選べるようになり、2008年のリーマンショックにより下落が決定的になります。国内の中古スポーツカーたちは軒並み相場を下げ、NAロードスターはヒト桁万円の中古車が続出することになりました。

値段が付かないクルマになってしまったNAロードスターに転機が訪れます。スポーツカー冬の時代だからこそなのでしょう、リトラクタブルヘッドライトのモデルに注目が集まるようになったのです。2010年代になって徐々に中古車相場が上がり始めました。

リトラクタブルヘッドライトも人気の理由です。

筆者は過去に数回、自動車雑誌の仕事でNAロードスターの相場を調べたことがあります。2015年時点では、全国に流通していたNAロードスターの平均相場は30万円台でした。それが2018年になると、70万円台にハネ上がります。いずれも最安値は10万円台でしたので粗悪な個体は安いものの、生産されてから20年以上になった頃から良質な中古車が見直されたのです。リトラであることも原因で、2代目のNB型の相場が上がることはありませんでした。NAとNBで中古車相場が逆転したのです。

NAロードスターの人気はどこまで上がるのでしょう。

そして現在、NAロードスターの相場はジリジリと上がり続けています。今回は千葉県のオープンカー専門店、テックピット千葉寺店さんにお邪魔しました。出迎えてくれたのは吉野正弘さんです。

テックピット千葉寺店の吉野正弘さん。

吉野さんに相場が上がった要因を聞きますと、マツダが始めたレストアサービスが相場を牽引している部分があるといいます。

「2018年から始まったマツダさんのレストアサービスですが、あのサービスを受けるためには、巷では250万円は必要で、フルコースになると480万円ほどにもなると言われてます。確かにメーカーさんの仕事ですし、完成したクルマを見た人はまるで新車になっていたというほどのクオリティです。でも、そこまでの金額は出せない人が多いことも事実です。そこで、もっと安い金額で良質な中古車を買おうと思う人が増えたのです」

確かに今でも20万円ほどから売り物は見つかりますが、安値で売られているものにはワケがあります。一般的に買おうと思えるものは80万円以上というのが現実です。現在流通しているNAロードスターの最多価格帯は60万円から70万円台です。また最高値だと250万円台になっています。平均相場は140万円台になりました。もはやNAロードスターは安い中古車というモデルではないのです。

程度により150万円や240万円と言う個体も珍しくありません。

実際にNAロードスターを買おうと中古車を探すと、金額に幅があるので選ぶ基準をどこに置くかが難しいところです。「飾っておくより乗って楽しむ方が多いクルマですので、1台1台でコンディションは大きく変わります。さら初期の1.6Lと後期の1.8Lがありますが、どちらも人気があり相場は変わりません(吉野さん)」とのことですから、見た目や好みの仕様で選ぶと良いようです。

また前述したレストアサービスは良い影響も与えています。「今でも走行に関わる交換部品に困ることはありません。レストアサービスと同時に部品供給も再生産されていますので、維持する上で困ることはないでしょう」と吉野さん。30年も前のクルマなのに古さを気にしないでいいようです。

「ただ、1.6LモデルですとエアコンにR12ガスを使っています。故障するとR12ガスを探すのが困難ですから、レトロフィットなどで新しい134ガスが使えるように改善すると良いでしょう(吉野さん)」など、全く困らないわけではないようです。また内外装パーツは今でも供給されないものがありますので、その点は注意が必要です。

上がり続けたNAロードスターの中古車相場は今後、どのように動くのでしょう。これは吉野さんからハッキリした回答をいただけませんでした。しかし、「確実に上がり続けています。この2年ほどでも目に見えて上がっています」とのことですから、今後相場が下がることはなさそうです。

さらに「最近はアルミホイールを換える程度で乗られるスタイルが多いです。フルノーマルに戻す方やフルノーマル車を探される方も多くなりました」との言葉は、NAロードスターが明らかに旧車として認められている証拠です。旧車の定義は難しいところですが、単に古いモデルではなく過去の名車と捉えれば良いでしょうか。だとすると、今後相場が上がることはあっても下がることはないでしょう。

激しく改造された個体は減りました。

「走行距離が短くて修復歴のない良好な個体はどんどん減っています。ただ、過去にあった売り物にならないような個体は淘汰されたと思われます。今後は良い個体だけが残るのではないでしょうか」と言う吉野さんの言葉をお聞きすると、程度の良いNAロードスターを見つけるなら今だとも考えられます。

【1台目】1995年式ユーノス・ロードスター1.8Vスペシャルが235万円!
なんと走行距離が3.8万kmです。5速MTの1.8Lエンジンで車検はなく車検整備付になります。Vスペシャル専用グリーンのボディは純正同色で全塗装されていてピカピカですし、アルミホイールも純正です。印象的なタン色のシートや幌は新品に張り替えられていますので、気持ちよくドライブできそうです。

1995年式ユーノス・ロードスター1.8Vスペシャルのエンジンルーム。

【2台目】1989年式ユーノス・ロードスター1.6スペシャルパッケージなら122万円!
2台目は最も手頃な初期NA6のスペシャルパッケージ装着車で、トランスミッションは5速MTです。年式は古いですが走行距離は6.8万kmでしかありません。ステアリングにスレはありますが、シートのヤレが少なく室内の程度も良好です。こちらも車検整備付で、もちろん修復歴はありません。

1989年式ユーノス・ロードスター1.6スペシャルパッケージのエンジンルーム。

【3台目】1995年式ユーノス・ロードスター1.8はチューニング済みで240万円!
3台目は1.8LのNA8ですがエンジンがチューニングされています。ハイコンプピストンが入ったエンジンには4連スロットルが装着され、6速MTに換装されています。改造は公認車検を取得済みですので安心して乗れます。また運転席にレカロシートを、ローダウンした足元にRSワタナベホイールを履いています。

1995年式ユーノス・ロードスター1.8のアルミホイール。

取材協力:テックピット千葉寺店 千葉県千葉市中央区千葉寺1222-6 TEL0120-005-091

※このページで紹介している中古車は、取材時点の情報です。

(写真・文/増田満)

【関連リンク】
テックピット千葉寺店
https://www.marutakatt.co.jp/company_8.html

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