正体判明!最新のレーザー式速度測定機LSM-200はオービスではなくネズミ捕り用だった!!

コラム Clicccar

 2019年12月、私はclicccarでこんな記事を書いた。
幻ではなかった! ついに姿を現した最新のレーザー式速度測定機「LSM-200」って何!

 記事の最後をこう結んだ。
「現在、LSM-200の契約書、仕様書、取扱説明書を開示請求中だ。いったいどんな文書が出てくるか、楽しみでたまらない。またご報告しよう。」

 その開示請求は、私が初めてだったようだ。開示までの期間の延長決定を食らったり、だいぶ月日がかかった。
 そうしてついに和歌山県警から、興味深い文書を、しかも大量にゲットした!
 私は無邪気に大喜びしているが、和歌山県警さんのほうは文書をあれこれ抽出したうえで東京航空計器やカナデンに問い合わせて墨塗り(非開示)部分を決めたのだろう。その作業は大変だったはず。ありがとうございます!

 さて、結論からいうと、問題の装置はやはり東京航空計器の「レーザー式車両速度計測装置(可搬型)LSM-200」だった。

 やはりオービスではなく、いわゆるネズミ捕り用の測定機だった。

 ネズミ捕りとは、レーダー式または光電式の測定機を設置し、測定現認係、停止係、取り調べ係(違反切符を切る担当)を配置し、チームで違反車両を待ち伏せるタイプの速度取り締まりだ。警察のほうでは「定置式」と呼ぶ。

 今回の文書ではLSM-200は「定置型」とされていた。定置式の取り締まりに使う測定機なのである。

2件の契約書のうち1件。契約日は2019年5月だ。当時の税率は8%。

 契約書は2件あった。2017年6月と2019年5月の契約で、いずれも3式ずつ。合計6式。1式の価格は457万円(税込みでは493万5600円)だ。
 測定部に内蔵されたカメラは何なのか。こう記載されている。

「違反が確定した時に撮影された違反車両の画像を表示します」
「撮像機能により、測定車両の特定が容易です」

 LSM-200で測定した地点から、停止係が違反車両を停止させる地点まで、かなり距離があり、かつ見通しが悪い場合がある。
 その場合、違反者が停止係に対し「お前は見てないじゃないか。違反したのは俺じゃねぇ!」なんてゴネる可能性がある。そういうとき、「違反が確定した時」の車両を確認するためのカメラなのだ。

LSM-200の操作説明書より。「レーダー逆探知機器に反応しません」とある。レーザー式に反応する探知機はすでにあるのだが。

 そんな便利なカメラがあるなら、どこの県警もネズミ捕り用にはLSM-200を購入し、従来のレーダー式、光電式の測定機は姿を消すのか?
 いや、じつはちょっと心配なことがある。以下は今年2月25日付けの山陽新聞の記事の一部だ。

可搬式オービスで133件摘発 岡山県警、導入1年まとめ
 岡山県警は、狭い道路などでスピード違反を取り締まる「可搬式オービス(可搬式速度違反自動取り締まり装置)」の導入1年間の運用状況をまとめた。通学路や生活道路などの71カ所で133件の速度違反を摘発。車両の速度低下や事故減少といった取り締まり効果が確認されたという。
 運用を開始した昨年1月15日から今年1月14日までの状況を集計した。通学路や住民から要望があった路線を中心に延べ136回実施。特に制限速度が30キロ以下の路線で違反が目立ったという。
https://www.sanyonews.jp/article/987614

 「可搬式オービス(可搬式速度違反自動取り締まり装置)」とは、東京航空計器のLSM-300。ネットでは「移動式オービス」「移動オービス」と呼ばれる。LSM-200と同じくレーザー式だ。
 山陽新聞の記事にはLSM-300の写真が掲載され、頑張っているように報じられている。

 だが、71カ所で136回の取り締まりをやって「摘発」は133件。1回平均1件を割る。全国の交通指導課(係)の警察官諸氏は「なんだそれ!」と呆れるだろう。「そんな効率の悪い取り締まりがあるもんか!」と。

「印刷部」がこういう紙(速度記録紙)をプリントアウトする。「車両番号」は取り締まりの警察官がボールペンで記入する。

 可搬式オービスが登場する前から私は注意深く見張ってきた。今回ゲットした以外に大量の文書を開示請求してきた。それらから読み取れることも総合すると、もしかして東京航空計器のレーザー式は、使い勝手が悪いか、信頼性が低いか、何かしら問題があるのでは? という気がする。

 具体的な理由を語ると長くなる。とりあえず今回は、あの測定機はレーザー式でありオービスではないってことだけお伝えしとこう。

(今井亮一)

今井亮一【いまい・りょういち】
交通違反・取り締まりを取材、研究し続けて約40年、行政文書の開示請求に熱中して約20年。裁判傍聴マニアになって17年目。『なんでこれが交通違反なの!』(草思社)など著書多数。雑誌やテレビ等々での肩書きは「交通ジャーナリスト」。2020年の目標は東京航空計器の新型オービス(レーザー式)の裁判を傍聴すること!

【関連リンク】
今井亮一の交通違反バカ一代!
https://ko-tu-ihan.cocolog-nifty.com/

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