名車トヨタ・2000GTのパーツ復刻。GT-Rやロードスターなど国産旧車のメーカー延命措置とは?

コラム Clicccar

旧車の愛好家にとって、一番の悩みは純正パーツが手に入らないこと。

特に、国産車の古いモデルについては、パーツも廃版になっていることが多いのですが、海外だと、たとえばアメリカでは、1960年代や1970年代のマッスルカーのパーツは今でも手に入るものも多く、多くのビンテージカーが現役で走っています。

そんな日本で、なんとトヨタが名車「2000GT」のパーツ復刻を発表! ほかにも日産がGT-R、マツダがロードスター、ホンダはビートなどのパーツ再生産やレストアサービスを行っています。

ここでは、そんな各メーカーの貴重な名車に対する延命(?)サービスについて紹介します。

クルマ好きなら誰もが知っているトヨタの名車「2000GT」。1967年に発売されたこのスポーツカーは、今でも世界中の愛好家がレストアなどを施し、大切に保存している、いわばヘリテージカーです。

世界的に人気が高い、トヨタを代表する名車の1台

ヤマハ製の2.0L直列6気筒DOHCエンジンや4輪ダブルウィッシュボーンサスペンション、4輪ディスクブレーキ、ラジアルタイヤ、マグネシウムホイール、リトラクタブルヘッドランプなど、当時としては最先端の部品やテクノロジーを結集。

最高速度220km/hを誇り、欧州のスポーツカーに引けを取らない性能を発揮していました。また、映画007シリーズ「007は二度死ぬ」のボンドカーにも採用されるなどで、世界にトヨタの名前を一躍知らしめた名車中の名車です。

今回、トヨタではその2000GTのトランスミッション関係7点の部品(ギヤ、シンクロハブ・スリーブ、ガスケット・オイルシールキット、ベアリングキット、スナップリングキット、スラストワッシャー、シフトフォーク)と、デファレンシャル関係2点の部品(ファイナルギヤキット、リングギヤセットボルト)を復刻。

車両の希少性や部品の転売防止という観点から、車両のオーナーのみに、かつ車両当たり数量制限付きで販売を開始しました。

再生産される2000GTのファイナルギアキット

販売元は、トヨタのレースやチューニングパーツ部門であるトヨタGAZOOレーシングで、これは2019年に開始した「GRヘリテージパーツプロジェクト」の第2弾。

第1弾では、A70スープラ(1986年〜1993年)とA80スープラ(1993年〜2002年)の復刻パーツが販売開始され、大きな話題を呼びました。

A70型スープラ

スープラの部品で再販が予定されているのは、A70がプロペラシャフト、ドアハンドル、フューエルセンダーゲージ、ウェザーストリップ、フロントエンブレムなど。A80がヘッドランプやドアハンドル、ブレーキブースターなどです。

A80型スープラ

日産では、スカイランGT-Rの中でも、いわゆる「第2世代」と呼ばれているモデルの純正パーツ再供給を行う「NISMOヘリテージパーツ」というサービスを行っています。

2017年からスタートしたこのサービスは、日産自動車と、その傘下で日産車のアフターパーツなどを手掛けるニスモ、オーテックが共同で行っているもの。

対象車種は、R32型(1989年〜1995年)、R33型(1995年〜1999年)とR34型(1999年〜2002年)。いずれのモデルも、その高性能ぶりが当時大人気となり、やはり海外にもファンが多い日産を代表するスポーツカーであることは、クルマ好きの方なら言わずもがなですよね。

日産は、スカイラインGT-Rの第二世代、R32型、R33型、R34型のパーツを復刻

再販されているのは、それぞれのモデルの外装パーツやホース/チューブなど、アフターパーツではフォローできない部品類。

特に、発売から30年以上経つR32型では、ウェザーストリップやバンパーレインフォースといった、走行や車検に不可欠な部品など、100点以上のパーツがラインアップされています。

特に、R32とR34は今でも車両を大切に乗っているオーナーが多いモデル。古いGT-Rファンには、とってもあり難いサービスだといえるでしょう。

マツダでは、2シーターのオープンスポーツカー、ロードスターの初代モデル(NA型)を対象にしたレストアサービスを行っています。

1989年に登場した初代は、当時のマツダ販売チャンネル名が入った「ユーノス・ロードスター」という車名で販売されたモデル。海外ではMX-5ミアータという名前で発売され、世界中で大ヒットを記録しました。

発売翌年1990年の世界販売台数は9万台以上、1998年には累計生産台数が53万台を超え、2シーターオープンスポーツカー単一車種におけるギネス記録にも認定されている名車中の名車です。

初代のNA型ロードスター

このサービスは、レストアとパーツ再供給の両方を行うというもの。

まず、レストアサービスはマツダ広島本社で車両を預かり、量産車の企画、設計、解析から少量生産車の製造などを手掛けるマツダE&Tが担当。個々の車両に合わせたクルマのリフレッシュを行うというものです。

また、パーツの再供給は、レストアまでは必要ないけれど、現在廃版となっているパーツを復刻し提供することで、気になっている部分をリフレッシュしたいというオーナー向けのサービスです。

レストアサービスでも使っている部品をメインに、ビニール生地のソフトトップ、ブリヂストン製タイヤSF325(185/60R14)、NARDI製ウッドステアリング/シフトノブなど、今では手に入りづらいパーツを現代の技術で再生産。可能な限り、発売当時の初代NA型を再現できるようにするというのが狙いです。

こちらも、初代ロードスターのファンにはあり難いサービスと言えるでしょう。

ホンダでは、1991年に発売されたオープン2シーター、ビートのパーツ再生産を行っています。

S660の前身とも言えるこのモデルは、量産車としては当時世界初のミッドシップのフルオープンボディを採用。656cc・水冷直列3気筒エンジンを搭載し、最高出力64psを発揮。1996年の生産終了まで、多くのスポーツカー愛好家に支持を受けたモデルです。

再生産しているパーツは、エンジン関連はもちろん、シャーシやトランスミッション、ボディなどのパーツ、電装部品など多岐に渡ります。その数は何と109点(2020年7月6日現在)! 今でもビートを愛して乗り続けるオーナーには、うれしいサービスですよね。

ホンダ・ビート

今でも人気が高い旧車の純正パーツ再生産は、名車を後生に残すという意味でも非常に有意義なことだと思います。でも、日本車にはまだまだ名車はたくさんあります。今はほんとうに一部の車種ですが、対応する車種が今後さらに増えていくことを期待します。

(文:平塚直樹/写真:トヨタ自動車、日産自動車、マツダ、本田技研工業)

参考サイト
「GRヘリテージパーツプロジェクト」公式サイト
https://toyotagazooracing.com/jp/gr/heritage/

「NISMOヘリテージパーツ」公式サイト
https://www.nismo.co.jp/heritage_parts/

「NAロードスターレストアサービス」公式サイト
https://www.mazda.co.jp/carlife/classicmazda/restore/

ホンダ企業サイト「ビート純正部品」コーナー
https://www.honda.co.jp/BEATparts/

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