F1以外の海外戦線にもホンダ勢は勇躍…琢磨はインディ6年目、若手の松下はGP2へ
13日のホンダ・モータースポーツ活動発表会では、F1以外の海外4輪カテゴリーの参戦体制も発表された。インディカー、WTCCへの参戦に加え、F1登竜門のGP2に自陣若手選手を送り込む。
エンジン供給する米国の最高峰カテゴリー、インディカー・シリーズに関しては6チーム12台をサポート予定。そのなかには参戦6年目を迎える佐藤琢磨ももちろん含まれる。今季、琢磨の所属するAJフォイト・レーシングはフルシーズン2台体制となることが昨年のうちに発表されており、より充実した体制で通算2勝目、チャンピオン争い本格参入が期待される(琢磨のチームメイトはジャック・ホークスワース)。
WTCC(世界ツーリングカー選手権)は、ワークスとプライベーターの計3チーム4台体制。ガブリエーレ・タルクィーニ、ティアゴ・モンテイロ、ノルベルト・ミケリスらお馴染みの面々に、リカルド・ライデル(日本では長年リデルと表記されてきた選手)が加わって厚みを増した布陣となっている。なおWTCCの日本ラウンドは、今季はツインリンクもてぎでの開催(9月12〜13日、ロードコース)。
また、昨年は伊沢拓也が“ホンダ枠”で参戦していたF1の登竜門カテゴリー「GP2シリーズ」に、今季は昨年の全日本F3チャンピオンである松下信治(のぶはる)を送り込むことも発表された(GP2はワンメイクシリーズであり、ホンダがエンジン等を供給するわけではない)。
昨年、ホンダのワークス格F3チームで全日本チャンピオンとなった松下は21歳の若手有望株。昨季伊沢が所属していたARTグランプリというチームから、F1の欧州ラウンド併催が原則のGP2に挑戦することとなった(松下は昨年11月にGP2テストに参加経験あり)。マクラーレンとの共同育成プロジェクトでもあり、このチャンスを将来に向けての大きなステップボードとする活躍が期待される。
F1、そしてSUPER GTやスーパーフォーミュラといった国内トップカテゴリー同様、世界各戦線でのホンダ勢の躍進には、今季もファンの熱い視線が注がれることだろう(なお、琢磨や松下、タルクィーニらはこの日の会見は欠席)。
- 遠藤俊幸