【ハーレーダビッドソン Project LIVEWIRE】初の電動バイク、スペックが明らかに…航続距離は?
昨年6月に突如姿をあらわしたハーレーダビッドソンのエレクトリックバイク。まさか、あのハーレーが電動マシンを開発していたなんて想像すらできなかっただけに、世界中のバイクファンを驚かせたのは記憶に新しい。
『Project LIVEWIRE』のネーミングのもと、発売未定のプロトタイプでありながら、全米各地ですぐにユーザー向け試乗会を開催。
ただし、ここ日本では実車を目にする機会はまったくなく、情報すら何も入ってこない状態が続いていた。
そして待つこと8か月あまり。ついに「Project LiveWire Experience」が北米を飛び出した。
ハーレーダビッドソンは2月25日から3月4日にかけて、マレーシアのセパン・インターナショナルサーキットにて、「Project LiveWire Experience」を開催。その実像をようやく掴んだ。
見てまず驚きなのが、そのスリムな車体。タイトなボディから張り出すものはハンドルとアンダーミラーだけで、カトンボのようにか細い。
トラス状の専用フレームに搭載されるのは、リチウムイオンバッテリーと油冷式三相ブラシレスモーター。最高出力55kW(およそ74hp)、最大トルク51Nmを発揮し、トップスピードは92mph(約148km/h)にいたる。車重は270kg程度で、スポーツスターと同等程度。
ヘッドライトをはじめ、ターンシグナルなど灯火類はすべてがLED式。フロントフォークはフルアジャスタブルの倒立式で、リアサスはカンチ式モノショックとなっている。
ブレーキは前後ともシングルディスクとし、ファイナルドライブはハーレーらしくベルト駆動。
ハンドルポストにはタッチパネル式のカラーディスプレイが備わり、そこで「パワー」「レンジ」いずれかのドライブモードを選ぶほか、スピードなど必要な情報が表示される。
航続可能距離は未発表だが、フル充電は3時間半程度で可能。試乗車は専用の充電器を用いて、マレーシアの家庭用電源(220V)にてチャージされていた。おそらく、日本の100V電源にも対応する。
車体の完成度はすでに高い印象で、今後の動向が大いに気になる。
- 青木タカオ