【JNCC 第1戦】入念に準備を重ねた渡辺学がまず1勝
日本最大のクロスカントリーシリーズJNCCが、3月8日に開幕。第1戦の会場としておなじみの大阪府プラザ阪下に、392台が集まった。
この数年オフロードバイクは、安定したクロスカントリーブームを迎えており、その中心と言えるシリーズがこのJNCCとなる。高いホスピタリティや、瞬時にインターネットへリアルタイム更新されるリザルト、メディアへの露出度の高さなどが、多様なフィールドの人気を下支えしてきた形だ。
最上級クラスのAA1では、渡辺学と鈴木健二のトップ2がシリーズを牽引する。僅差の二人は、毎戦のように駆け引きを繰り広げ、レースを盛り上げているが、この開幕もまさにその様相であった。
オープニングラップから、渡辺、鈴木、矢野和都が飛び出す形。矢野は中盤まで2番手鈴木を追うものの、失速。渡辺、鈴木は順位を入れ替えながら後半までバトルを続けた。
勝負の境目は、残り数周と行ったレースの終盤。鈴木が周回遅れを避けきれずに渡辺に遅れをとり、そのすきに渡辺がリードを広げる形。鈴木は「そこで電池切れたね…。今日はハイペースすぎて、本当に疲れたよ」とコメント。勝利した渡辺は「二人の差は僅差だから、マシンも後れを取らないように仕上げてきた」とコメント。まだまだシリーズは開幕戦が終わったばかり。また、この二人を追随する若手にも注目したい。
なお、この日はFUN Bクラスにて小学6年生の山田太陽がクラス優勝、総合でも3位へ入賞した。30代から40代が競技のメインストリームであるクロスカントリーに世代交代の風。嬉しいニュースとなった。
- 岩崎 誠