BASF、アジア・コンポジット・センターを横浜市内に開設…自動車の軽量化を加速
BASFは、熱可塑性複合材を使った自動車用部品の試作およびその性能検証を行うための施設としてアジア・コンポジット・センターを横浜市内に開設し、3月17日に報道陣向けに公開した。本格稼働は4月からを予定している。
BASFジャパンの瀬畑一茂副社長は同日の会見で、「本施設は主に自動車のさらなる軽量化を促進することを目的として開設する。本施設ではコンポジットと呼ばれる熱可塑性複合素材を使って、自動車部品を始めとする新たなアプリケーションおよび試作品を顧客とともに開発する」と説明。
またマシュー・ストルトン執行役員は「自動車部品のほとんどをコンポジット成形品に置き換えることが可能」とした上で、「コンポジットを顧客に近いところで提供するとともに、試作品をこの施設で生産、検証することで、製品開発時間の短縮やコスト削減につながる」と強調した。
さらにストルトン執行役員は「アジア・コンポジット・センターを日本に造るということは当然のことで、日本への戦略的な投資をさらに有効活用することにつながる。さらに我々は、拡大しているアジア太平洋の市場に対しても、より良いサービスが提供できるようになる」と述べた。
アジア・コンポジット・センターに導入された機器は、連続繊維強化型可塑性複合材料を加熱する赤外線ヒーターおよび射出成形機、材料を搬送するロボットで構成され、素材の加熱から成形、冷却・脱型までをおよそ2分程度で自動で行えるようになっている。
- 小松哲也