【ユーロNCAP】ルノー エスパス 新型、最高評価の5つ星
欧州で唯一、公的な衝突テストを行うユーロNCAPコンソーシアムは4月22日、新型ルノー『エスパス』の衝突安全テストの結果を発表した。最高の5つ星評価を与えている。
ユーロNCAPの衝突テストは、前面オフセット64km/h、側面50km/h、ポール衝突29km/h、歩行者衝突40km/hで行う。日本や米国の基準とほぼ同じ、世界で最も厳しい条件で実施される衝突テスト。
2009年2月、ユーロNCAPは新評価システムを導入。評価の項目に応じて、ポイントが配分される。例えば、最重要視される「成人乗員保護性能」には、ポイントの50%を配分。「子ども乗員保護性能」と「歩行者保護性能」には各20%、エアバッグやABS、ESCなどの「安全補助装置の有無」には10%を配分する。
さらに、ユーロNCAP は2015年から、前面フルラップ衝突テストを導入。背の低い女性ドライバーと、後席に乗員を乗せた状態を想定し、テストを行う。緊急回避の自動ブレーキをはじめ、先進の安全装備の有無も、評価基準となった。
新型エスパスのテスト結果を検証すると、成人乗員保護性能は31.4点。前面オフセット衝突では、運転席側ダミー人形の膝への傷害レベルが、5段階で3段階目の「MARGINAL」。助手席側のダミー人形の胸への傷害レベルが5段階評価で上から2番目の「ADEQUATE」。前面フルラップ衝突では、運転席乗員の胸への傷害レベルが「ADEQUATE」。ポール衝突の胸と、追突想定テストの後席は、「MARGINAL」。これ以外の側面衝突などは、最高の「GOOD」。
また、子ども乗員保護性能は44点。歩行者保護性能は25.4点。安全補助装置の有無は10.5点を獲得した。
この結果、新型エスパスの合計ポイントは111.3点。総合評価で、最高の5つ星に輝いた。なお、新型エスパスは、欧州ではラージMPVのカテゴリーに分類される。
- 森脇稔