【上海モーターショー15】ワイルドな未来を目指すSUVとピックアップ…江鈴汽車のコンセプト
江鈴汽車(JMC)はフォードと合弁事業を展開するほか、自主ブランド車としてSUVとピックアップトラックを生産する。上海モーターショーでは、ラインナップの未来を探る2台のコンセプトカーを公開した。
コンセプトカーは、SUVスタイルのものが『御勝S330』、ピックアップトラックが『域虎コンセプト』という名を持つが、御勝(ユェシャン)も 域虎(ユーフー)も現在のラインナップと同じ名称だ。
御勝S330は、現在ラインナップしている『御勝S350』よりもコンパクトなSUVの提案。オフローダーとしての機能を保ちつつ、SUVとハッチバックをブレンドしたものだという。想定顧客は「インターネット環境で育ったデジタル世代」で、そうした若者の価値観を反映したスタイリッシュさを追求している。
グリルは速度に応じてフィンの角度を変えて開口面積を調整する提案。空気抵抗を最小限に抑えることで燃費を向上させるアイデアだという。「可能な限りコンセプトカーのデザイン要素を保って市販したい」とのことだ。
いっぽう域虎コンセプトは実用性を重視した提案。ヘッドライトは着脱が可能で、作業灯として使うこともできるというアイデア。ボディを取り囲むプロテクターも立体的でシャープな形状となっている。
実用性を犠牲にせずスタイリッシュさを追求することで「中国のピックアップ文化の新しいトレンドリーダーとなることを願っている」という。
2台ともまだ空想の域を出ない提案だが、ワイルドでアグレッシブなスタイリングは迫力満点。将来の市販モデルでは、この雰囲気がどこまで表現できるだろうか。
- 古庄 速人