CASE領域で三菱電機ならではの特徴を…CES 2019
三菱電機は、アメリカ・ラスベガスで開催されたCESに出展し、同社のCASEへの取り組みをアピールした。取材に応じた同社 専務執行役 自動車機器事業本部長の井口功氏は、「我々のアドバンテージを活かし、特徴のある取り組みをしたい」と強調した。
展示ブースでは、要素技術のショーケースとなるコンセプトカー『EMIRAI4』(イーミライフォー)の最新型が登場し、同社のHMI(ヒューマン・マシン・インターフェイス)技術の体験試乗を展開したほか、モーターやインバーターなども展示され、電動車向けパワートレイン部品をアピールした。
井口氏はCASE領域への取り組みについて、「主力の育成事業として一層強化していく。人と資金の重点的なリソース投入を行っていく」と説明した。
なかでも、三菱電機がかねてから先行して取り組み、実績のある2つの事例として、ドライバーモニタリングシステムと高精度ロケーターを挙げた。
「我々ならではの特徴のある取り組みをしたいと考えている。特に付加価値があると考えているのは、ドライバーモニタリングシステムと高精度ロケーター。この2つがキラーコンテンツであり、一日の長があると思っている。」(井口氏)
またCASEの”S”(シェアリング)については、みずからシェアリング事業を展開する計画はない、と前置きしながらも、「MaaSのなかでどうビジネスを展開していけるかを考えている。(同社が手掛ける)地域の交通管制や、列車の運行管理システムとの連携なども可能性を探っていきたい。」と言及した。
三菱電機は、自動車部品メーカーであると同時に、総合電機メーカーでもあるという特徴がある。同社の幅広いビジネスドメインを活用し、差別化をしていくというシナリオが読み取れた。
- 佐藤耕一