「CEATEC」に名称を変更、ジャパンがなくなる 10月15日から開催、20周年
毎年秋に開催されている「CEATECジャパン」が2019年に20周年を迎えるのを機に名称を「CEATEC」に変更することになった。これは2月6日の開催概要説明会でCEATEC実施協議会が明らかにしたことで、今年は10月15日から18日まで幕張メッセで開催される。
「ジャパンという言葉に頼るのではなく、グローバルで認知を上げていく必要がある。世界の多くの展示会をみても、国名が入っているものはほとんどない」と運営事務局の菊嶋隆史事務局長は“ジャパン”を取った理由を説明する。確かに米国の「CES」や欧州の「IFA」など、大型の家電見本市には国名が入っていない。
2000年に始まった「CEATECジャパン」は長い間、“家電見本市”といわれ続けてきたが、2016年に「脱・家電見本市」を宣言して以来、さまざまな産業と業種によるCPS/IoTと共創をテーマにビジネス創出を目指す場へと毎年変化を遂げている。2018年の出展企業も家電をはじめ、通信、自動車、物流・流通、金融、医療・ヘルスケア、観光など多岐にわたり、その数は725社・団体にのぼった。うち345社・団体が新規の出展だった。
2019年も引き続き「つながる社会、共創する未来」をテーマに、「ビジネス創出のための人と技術、情報が一堂に会する場として、単にテクノロジーを披露するだけではなく、テクノロジーを活用した社会や暮らしを提案する」という。
会場は、大きく企業・団体展示と企画展示の2つで構成され、合計5つのエリアに分けられる。企業・団体展示は「トータルソリューション」「スマートX」「デバイス&テクノロジー」の3つで、企画展示は「ソサイエティ5.0タウン」「コ-クリエーションパーク」の2つだ。
トータルソリューションでは、「ソサイエティ5.0」の実現に向けた、あらゆるソリューションや製品全般を展示。スマートXでは、コネクティッドカーや電気自動車などのスマートモビリティをはじめ、スマートファクトリー、スマートエネルギーに特化した展示を行う。デバイス&テクノロジーでは、ソサイエティ5.0の実現を支える電子部品や電子デバイス、ソフトウェアなどのテクノロジーを展示する。
企画展示の「ソサイエティ5.0タウン」は、2015年の「NEXTストリート」、16〜18年の「IoTタウン」を継承・発展させ、ソサイエティ5.0で実現する2030年のまちを参画企業で構成するそうだ。コ-クリエーションパークは、未来を担う国内外のスタートアップ企業や海外のパビリオンが融合したエリアになり、設立9年以下のスタートアップ企業をはじめ、大学・教育機関、在日大使館などの海外諸機関が軒を連ねる予定だ。
「経済発展と社会的課題の解決を両立する、超スマート社会、ソサイエティ5.0を実現する展示会になる」とは実行委員会の後藤和男実行委員長の弁だが、詳細は7月に発表される予定になっている。
- 山田清志