メルセデスベンツは新技術が目白押し、電子ミラーから操舵システムを使ったゲームまで…MWC 2019
メルセデスベンツは、スペインのバルセロナで2月25日から開催された携帯通信関連見本市「MWC(モバイル・ワールド・コングレス)2019バルセロナ」に出展した。同社がMWCへ出展するのは3回目で、会場は320平方メートルと自動車メーカーの中では最大級の広さとなった。
会場を訪れると、真っ先にメルセデスベンツの大型トラックが目に飛び込んでくる。注目は電子ミラー「Mirror Cam」の搭載で、これが発表されたのは2018年9月だから、同様の電子ミラーで話題を呼んでいるレクサス『ES』よりも早い。会場には『アクトロス』のキャビンの実物を展示。実際にコックピットに座れるようにもなっていた。
コックピットはデジタル化された「マルチメディア・コックピット」となっている他、部分的な自動運転「アクティブ・ドライブ・アシスト」は自律的にブレーキをかけ、加速し、そして操縦することができるACC機能を含む。また、障害物を検知するとドライバーに対して警告を表示するなど、安全運転支援機能を充実させてもいる。
会場では欧州初公開となる新型『CLA』の展示もあった。ただ、この車両は単なるCLAではなく、なんと車両のステアリングやアクセル、ブレーキなどの操舵機能を活かしてゲームが楽しめるようになっていた。この日は、カートゲームをMBUXのコックピット上で楽しめるようになっていて、スタートすると送風口から風が送られ、走行している気分が味わえる。
ステアリング機能をフリーにできる「ステアバイワイヤ」を採用しているからこそできる機能であるが、実際にこの機能を提供される時期を担当者に尋ねると、「あくまでもコンセプトであり、こんな機能が楽しめたら面白いということの出展。実現の可能性は低いのではないか」との回答だった。
昨年9月に発表されたメルセデスベンツ初のピュアEV『EQC400』の出展もあった。SUVである『GLC』をベースに開発されたこの車両は、スタイルは完全なSUV。フル充電での航続距離は450kmで、80%充電なら40分で終了できるという。発売は2019年秋を予定しているとのことだった。
その他、メルセデスベンツと協業しているスタートアップ企業数社の出展も行われた。その中で面白いと感じたのは、ウインドウ越しに見えてきた風景にタッチすると、ガイドメニューによって必要な情報を表示できるるというもの。大型観光バスなどでの展開を想定しているという。また、今回のMWCではマイクロソフトと共同開発したビッグデータ・プラットフォーム「eXtollo」も発表された。
- 会田肇