5Gを使って新市場創出へ、ドコモが実証実験13件を実施…救急搬送中の情報連携など
NTTドコモは3月19日、総務省の「第5世代移動通信方式(5G)による新たな市場の創出に向けた総合的な実証試験」として2018年10月から2019年3月までの期間、26の自治体、企業、大学などのパートナーと協力して13の実証試験を実施したと発表した。
2017年度に続いて実施した「エンターテインメント」「スマートシティ/スマートエリア」「医療」分野では、さまざまな5Gのユースケースの実現性を検証した。特に「医療」分野では、日本で初めて5Gを活用した救急搬送の高度化ソリューションを実証。救急搬送中における救急車・ドクターカー・救急病院間の5Gを介した高度な情報連携によって救命率向上に寄与することを確認した。
また、ドコモは、NTTコミュニケーションズが実施主体となった試験グループGII「高速移動時において平均1Gbpsの高速通信を可能とする第5世代移動通信システムの技術的条件等に関する調査検討」にも参画。28GHz帯の5G無線装置を使って電車や高速バスなどを想定した60〜120km/hで移動する高速移動体に対する無線アクセスに関する試験で、2つの応用分野における実証試験に成功した。
「エンターテインメント」分野では、5Gの超高速通信と携帯性を生かして、観光スポットや地域イベントと連動した高精細映像伝送の試験を実施した。さらに、市街地や郊外を走行する高速鉄道への高精細映像コンテンツ配信に関する試験を実施した。
2018年度から新たに取り組んだ「交通」分野では、線路設備の傷みの検知による鉄道の安全運行監視の実現性について検証した。
- レスポンス編集部