メルセデスベンツの生き字引「当時の価格も鮮明に覚えています」…オートモビルカウンシル2019

新車 レスポンス

オートモビルカウンシル2019の会場には2台のメルセデスベンツ『600』が展示された。ヤナセクラシックカーセンターでは、長年輸入車にかかわってきたノウハウを生かして、クラシックカーをよみがえらせている。

「600は大きいですね。このブルーのリムジーネは会長の梁瀬次郎が乗っていたクルマで、専属の運転手がおり、専属のメカニックがメンテナンスにあたっておりました」。展示車を見ていると、年配の男性が声をかけてくれた。なんでも、ウェスタン自動車時代から、メルセデスベンツを販売していた営業のOBだという。もともとは東京でメルセデスベンツの販売に従事していたが、地元の大阪に写り、関西地区で営業を担当されていたのだそうだ。

「今回はもう一台プルマンを持ってきています。これは日本に8台が輸入されました。シリーズ全体ではリムジーネが61台、プルマンが8台。1台ランドーレットが入っています。このランドーレットは一度整備で入庫したのを見たことがありますが、何か大きなクジラでも見ているような迫力があって今でもあの時のことははっきりと覚えていますね」と話してくださった。ランドーレットは、リムジンの後ろ部分のみ開閉するオープンカーの一様式。用途は限られるので、正規輸入が一台にとどまったというのも理解できる。

「このリムジーネ、1965年当時の価格で1200万円、プルマンは1400万円でした。これはベーシックな状態での価格で、このクラスですといろいろな特別装備も入ります。ワインクーラーなどを装備したクルマも多かったです」と前述の男性。今でもこうした金額などは忘れないそうだ。

昔から関西では独特のきれいな色の個体が少なくなかった、という話や、九州の方には訪れたことはないものの600ばかりをコレクションしている人がいるらしい、今回一番多かった声は「また『190E』のような5ナンバーサイズのメルセデスベンツが出ないか」というもの、など、いろいろ話してくださった。

  • 中込健太郎
  • 会場には2台のW100型メルセデス・ベンツ600が並ぶ。《撮影 中込健太郎》
  • 一台は8台のみが輸入されたプルマン。《撮影 中込健太郎》
  • 1965年の新車当時、1400万円〜というプライスが掲げられていたのだそうだ。《撮影 中込健太郎》
  • もう一台は故・梁瀬次郎会長が乗っていたリムジーネ。これで標準モデルだ。《撮影 中込健太郎》
  • 「是非頼みたい」という人も少なくなかったようだ。《撮影 中込健太郎》
  • 故・吉田茂が愛した300SEラング。のちに300SELという名称になる。ラングはロングホイールベース版を示す。《撮影 中込健太郎》
  • 日本では通称羽根ベンと呼ばれるこのクルマ。エレガントで存在感も抜群だ。《撮影 中込健太郎》
  • 窓の周りなどに若干の経年変化も。こうしたパーツもメルセデスベンツはメーカーから出るのだという。《撮影 中込健太郎》
  • 根強い人気は190E。狭い住宅地など、個のクオリティを5ナンバーサイズで味わえるクルマがほかにないというので、今もファンは多いという。《撮影 中込健太郎》
  • こちらは会場で販売されていたR129の初期型モデル。《撮影 中込健太郎》
  • メルセデス・ベンツのスポーツモデルをオマージュした伝統的なチェック柄のシート。この仕様もさがすとなかなかない貴重なもの。《撮影 中込健太郎》
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