日産、新役員体制発表---COOに山内氏、川口、星野専務も副社長に昇格[新聞ウォッチ]
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ひとくちコメント
仏ルノーが経営統合の再提案などで揺さぶりをかける中、日産自動車が、ナンバー2にあたるCOO(最高執行責任者)のポストにCCO(チーフコンペティティブオフィサー)の山内康裕氏を昇格させるなどの新たな役員人事を決めた。
きょうの各紙も「日産、新COOに山内氏、スキラッチ副社長は退任」(朝日)などと取り上げているが、COO職は、取締役の志賀俊之氏が2013年に退いて以来の復活。また、副COO職を新設し、仏ルノー出身でCQO(最高品質責任者)のクリスチャン・ヴァンデンヘンデ氏が兼務するという。
5月16日付でCOOに就任する山内氏は1956年生まれの63歳。1981年に国際基督教大学教養学部卒業後、日産に入社。購買畑が長く、2006年に執行役員に昇格、常務執行役員、専務執行役員、アライアンス購買担当の副社長などを経て16年からはCCO に就任。現在は製品開発を担当し、完成車検査の不正問題では西川廣人社長に代わって調査報告書を発表するなどのサポート役を務めてきた。
今回の新しい役員体制では、日本事業担当の星野朝子氏と渉外担当の川口均氏、開発担当の中畔邦雄氏の専務3人が副社長に昇格。事業の立て直しを担うポスト「パフォーマンスリカバリー」を新設し、生産技術担当の関潤氏も専務のまま専任させるほか、中国担当の内田誠専務、北米担当のホセ・ルイス・バルス専務も最高意思決定機関のエグゼクティブ・コミッティ(EC)のメンバーに加えることも発表した。
一方で、日本・アジア・オセアニア事業を担当していたダニエレ・スキラッチ副社長が退任することも正式に発表されたが、昨年11月の「ゴーン逮捕事件」後には幹部社員の流出も相次ぎ、人材の確保が課題となっている。
2019年4月24日付
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- 福田俊之