三菱 エクリプスクロス のスマホ連携システム「SDA」をiPhoneで検証…使い方や機能は?

テクノロジー レスポンス

スタイリッシュなSUVとして昨年登場した三菱『エクリプスクロス』。今年は2.2Lディーゼルエンジンを追加して魅力度をさらに高めたが、注目すべきは最上位グレードに標準装備されるスマートフォン連携ディスプレイオーディオ「SDA」だ。今回のその使い勝手を検証した。

◆タッチパッドコントローラーで操作する新感覚のインターフェイス

SDAはスマートフォンの接続によりApple CarPlayやGoogle Android Autoが使えるようになる統合インフォテイメントシステムだ。日本ではオリジナルのカーナビゲーションを備えるのが一般的だが、グローバルではこのスタイルが主流。その意味でもSDAはグローバルで展開することを念頭に開発されたシステムでもあると言える。これにより、スマートフォン内のお気に入りのサウンドを楽しみ、最新の地図データにアップデートされているナビ機能を利用することが可能になるのだ。

SDAを搭載するのは最上位グレードの「Gプラスパッケージ」。そのシステムはインテリア中央部にビルトインされた。ダッシュボードにはタッチパネル機能付き7インチディスプレイを装備し、コンソールに目をやるとシフトレバー横にタッチパッドコントローラーを配置。また、コンソール中央奥にはスマートフォンを接続するUSB端子を2個備える。

操作はディスプレイに直接タッチしても可能だが、基本はタッチパッドコントローラーで操作する。左右にフリックやスライドさせれば項目や画面の切替ができ、タッチパッドをプッシュすればエンターとなる。また、二本指で操作すればオーディオの音量調整やトラックサーチにも使える。手を伸ばさなくても手許でコントロールできるのがメリットだ。ただし、Android Autoはこのコントローラーに非対応となっているので注意したい。

その他、SDAではクルマのシステムを任意に設定し直すことも可能にしている。対象機能は幅広く、オートライトの点灯タイミングやワイパーの雨滴感応のON/OFF、ドラミラーの自動格納/復帰のON/OFF、内外気自動切替のON/OFFなどが設定可能。普段使いのクルマだからこそ使い勝手は自分用に使いやすくカスタマイズしたいもの。また、SDAで受信しているGPS信号は搭載する時計の時刻修正には活用されている。これらは、ユーザーに寄り添った嬉しい機能と言っていいだろう。

◆音声コマンド入力は一度使い始めたら止められない便利さ

今回の体験では最新OSにアップデートしたiPhone8plus(以下:iPhone)を組み合わせた。iPhoneを接続するとディスプレイ上には使用できるアプリのアイコンが一画面に最大8つまで表示され、横にフリックすると別のアプリを一覧表示。この中から使いたいアプリを選べば即座にプログラムが起動する。今回はあらかじめインストールしてあったアプリが起動。カーナビ用アプリはYahoo!カーナビやGoogleマップなどで、エンタメ系としてはAmazon MusicやSpotifyなどが楽しめた。また、使用した後は右側に履歴が最大3つまで表示されるので、再び同じアプリを使う時に活用すると便利だ。

カーナビの能力はそれぞれのアプリに委ねられるが、地図データはすべてサーバー側からダウンロードして使う。そのため、データを自ら更新しなくても常に最新のデータに基づき目的地を探し出し、そしてルートガイドを行える。これはスマートフォン連携ならではの最大の魅力だ。

このアプリを使って特に便利さを実感するのは、音声を使って行き先などが簡単に探し出せることだ。今まではメニューを開き、カテゴリーからジャンルなど絞り込むか、50音キーボード上に名称を入力するなどの手間がかかるのが一般的だった。それが、ステアリングの発声ボタンを長押しすると音声認識エンジンが起動し、希望の施設名や住所、さらには「近くの○○」と告げれば、それだけで対象リストが表示される。周辺の施設を検索して目的地設定するのはもちろん、電話を発信してメッセージを送り、さらに楽曲を呼び出すことにも対応している。

気を付けるべきはルートガイド中にiPhoneを直接操作してしまうこと。これをすると、その段階でディスプレイ上からルートガイドが消えてしまう。裏で動いているので音声ガイドは受けられるが、これではちょっと不便だ。そこで使い方としては、ルートガイド中は音声認識エンジンを起動してコマンド入力して使うことを基本とする。天気予報を聞いてもいいし、食事したい店の営業時間を聞いてもいい。つまり、iPhoneをいちいち操作しなくても音声を入力すればいいのだ。これでほとんどのことに応えてくれる。しかも、走行中でもストレスなく扱えるわけで、一度使いだしたら後戻りできない便利さを実感できるはずだ。

◆カーナビ用アプリはそれぞれが持つクセを把握して利用したい

測位はスマートフォン側のGPS受信で行う。一応、スマートフォン側のGPS感度が落ちた時はSDA側のGPS情報に切り替わるとのことだが、車速パルスは反映されない。そのため、建物が建て込んでいる都市部や山岳地帯での測位能力はどうしても不安定になる。特に立体式駐車場を出る時や高架下になると自分の位置を見失うこともしばしば。郊外で使うなら十分かも知れないが、道路の密度が高い都市部での利用は不安が残る。

また、アプリに依存することではあるが、地図データの情報量も車載ナビに比べると大きく見劣りがする。車載カーナビのような交差点拡大図は表示しないし、地図上に表示される情報量もあまり多くない。当然ながら、道路の高低差も判別することもできない。

アプリ独特のクセも考慮しておく必要がある。Googleマップでは車がすれ違いできないような狭いルートを案内するし、Yahoo!カーナビでは推奨ルートでの一般道と高速道の使い分けがあまり適切ではない。そうしたクセをあらかじめ理解した上で利用する必要はあるだろう。それでも両者とも交差点名を読み上げたり、車線ガイドを表示するなど、使いこなすことで少しずつ慣れて来る可能性はある。

それとSDAではディスクドライブを搭載していないため、CDやDVDが楽しめない。さらにTV放送も受信できない。音楽は接続したiPhoneに収録したコンテンツを楽しめるが、映像系は音声だけの再生となる。DVDやTV放送をフルで楽しみたいならオプションの7インチWVGAディスプレイメモリーナビゲーション「MMCS」を選択する方法もある。ただ、SDAでも映像をiPhoneなどスマートフォン上で再生し、音声だけをSDAで再生することでYouTubeやiPhone内に収録したコンテンツは楽しめる。この辺も使い方次第で選ぶといい。

このSDAを選ぶべき人はiPhoneユーザーで、音声検索を使って目的地検索をよりスムーズに行いたい人が対象となるだろう。ダッシュボードもSDAの搭載を前提にデザインされているから、そのスタイリッシュさも大きな魅力となる。このシステムの体験を通して実感したのは、ドライブをスマートフォン連携によって楽しむ時代となって来ているということ。エクリプスクロスはその先駆けとして日本のユーザーにどこまで浸透させられるか、その今後の動向に注目していきたいと思う。

  • 会田肇
  • エクリプスクロスの最上位グレード「Gプラスパッケージ」に標準搭載されるSDA《撮影 会田肇》
  • ステアリングにある音声操作ボタンを長押しすると音声認識エンジンが起動する《撮影 会田肇》
  • スマートフォンを接続しないベーシックなSDAのHOME画面《撮影 会田肇》
  • SDAはGPS受信機能も備え、日本では時刻合わせに活用される《撮影 会田肇》
  • SDAではオートライトの点灯タイミングを変更したり、多彩な車両側の設定が可能だ《撮影 会田肇》
  • シフトレバー右横にあるタッチパッドコントローラー。AndroidAutoには非対応《撮影 会田肇》
  • SDAでは車両側と連携することで燃費情報を表示できる《撮影 会田肇》
  • iPhoneを接続したHOME画面。左側のアイコンがCarPlayに切り替わっている《撮影 会田肇》
  • LINEでの通話にもハンズフリー対応できている《撮影 会田肇》
  • SDAには2つのUSB端子を用意。1つはスマートホン連携用として使う《撮影 会田肇》
  • 「Yahoo!カーナビ」でルート探索をした。推奨ルートのほか、高速/一般優先が選べる《撮影 会田肇》
  • 「Yahoo!カーナビ」でのルートガイド。渋滞情報はJARTICによる《撮影 会田肇》
  • 「Googleマップ」での最速ルートで探索した結果《撮影 会田肇》
  • 「Googleマップ」では道路状況の変化でルート変更も行った《撮影 会田肇》
  • SDAには前後左右4箇所のカメラを使い、マルチアラウンドモニターが使える《撮影 会田肇》
  • Amazon Musicを使って再生することも可能《撮影 会田肇》
  • SDAはETC連携も果たしている。写真は利用履歴《撮影 会田肇》
  • エクリプスクロス「Gプラスパッケージ」内装《撮影 会田肇》
  • エクリプスクロス「Gプラスパッケージ」《撮影 会田肇》
goo 自動車&バイク
トップ
中古車
車買取・査定
車検・整備
自動車保険
バイク
バイク買取・査定
ランキング
ニュース
特集
まとめ
Q&A
サイトマップ