2019年の道路貨物運送業者倒産件数、6年ぶり増加の可能性大 帝国データバンク調べ

業界 レスポンス

帝国データバンクは、道路貨物運送業者の倒産動向調査を実施。2019年(2019年1月〜8月累計)の倒産件数は前年同期比26.0%増の126件、通年でも6年ぶりに前年比増に転じる可能性が高まっている。

負債総額は8月末時点で同66.5%増の137億5000万円。通年では3年ぶりに200億円を超える可能性が高い。

通年での倒産件数の推移を見ると、過去最多となった2009年の374件(負債総額1057億2000万円)から減少傾向にある。EC市場の拡大から宅配貨物取扱個数が急増したことで、中小業者にも仕事がまわり、2018年は161件とピーク時の半分以下まで減少していた。

しかし、ここに来て6年ぶりに倒産増となる可能性が高まっている。倒産件数は通年で200件に迫り、負債総額は200億円を超えるペースで推移。慢性的なドライバー不足に加え、労務管理の厳格化など政策的な外部環境の変化に、業者のコスト管理が追い付いていないケースも多い。燃料価格も上昇・高止まり傾向が続く中、近年の仕事量の増大を背景に運賃の値上げなどで資金繰りをつけていた中小業者の疲弊感が鮮明化し始めている。

地域別では、9地域中7地域で前年同期を上回っている。特に「北海道」では前年同期から6倍となる12件に急増。走行距離が長くなりがちな地理的条件下で、運転時間などの労務管理のチェック体制が強化され、人件費や燃料費、高速道路料金といった配送コストと利益のバランスが崩れていることなどが背景にある。また、「九州」では2015年(13件)以来、4年ぶりの2ケタ件数となる11件が発生。ドライバー不足の中で、給与アップや福利厚生の充実など人材集めに関わるコストに利益を振り分けられない小規模業者の苦戦が目立つ。

負債規模別で最も多いのは「1000万〜5000万円未満」で56件(構成比44.4%)。次に多かった「1億〜5億円未満」は40件で2倍超に急増している。また、「5億〜10億円未満」は3倍となる6件発生するなど、中規模〜中堅業者の苦境が浮き彫りとなっている。ドライバーの確保で大手企業と競合せざるを得ず、収益を圧迫しジリ貧になるケースも多い。取扱量の増加に伴い車両数を増やしている業者も多く、ドライバー数とのバランスを逸して、稼働していない車両の維持費などが重荷となっている実態もみられる。

  • 纐纈敏也@DAYS
  • 倒産件数(12カ月移動平均)とガソリン価格《グラフ:帝国データバンク》
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