広がりを見せる『調音施工』。デッドニングとの違いを明確にする理由とは

テクノロジー レスポンス

当サイトでも何度かご紹介してきた走行音静粛化プログラム「調音施工」(ちょうおんせこう)。その対応車種や効果について新しい情報が入ってきた。

今回はそれをいち早くご紹介するため、フォーカル・オーディオ・ジャパン(株)の代表取締役である中島 敏晴さんに再びインタビュー。「調音施工」のことだけでなく、来月「A PIT オートバックス 東雲」内にオープンするというフォーカルの期間限定店舗「フォーカル プラグ&プレイ 東雲ポップアップストア」に関するお話も伺ってきた。

◆「調音施工」のそっくりさんが続々登場?

―その後「調音施工」はいかがですか。伝え聞くところによると、正規の取扱店以外のカーオーディオ店や、オーディオ以外の業種のショップでも独自で似たようなサービスを 始めているようですが…。

中島:はい、そのようです(笑)。もともとカーオーディオ店さんはデッドニングに力を入れているところが多いので、その延長線上で、「調音施工」に関心があるお客様からのリクエストに応えてホイールハウス内施工などを始められているところが多いようですね。 材料のBAM シートは全国のたくさんのお店に卸していますし…。

―そういうのはフォーカル・オーディオ・ジャパンさんでも関知しているんですか?

中島:いえ。「フォーカル プラグ&プレイ ストア」以外での施工については当社では関わっていません。実は「調音施工」の名称は当社で商標登録出願中なのですが、まだ出願中ですので名前を使うなとまでは言えません。おそらく見よう見まねでおやりになっているんだと思います。

―見よう見まねといっても、とりあえずBAMシートを買ってきてホイールハウスに貼り付ければ、それなりに効果が得られるというものなのではないですか?

中島:う〜ん、そうですね…。確かに貼る前と貼った後とで音の伝わり方が変化するのは事実です。ただ、毎度申し上げているように、「調音施工」の目的は最小限のコストと取り付け時間で、クルマに負担を掛けず、快適性を確実にアップさせることです。必要以上に貼りまくれば重量は増えますし材料も無駄になります。また、音のバランスが崩れて他の騒音が目立ってしまうことも多いですね。快適どころか逆効果になってしまうことさえありますので、「フォーカル プラグ&プレイ ストア」以外での施工はお勧めしていないんです。結局、車種ごとの個別のノウハウがモノを言うんですよ。

◆高い効果が検証された車種のみに施工を限定

―なるほど。では、もともと「調音施工」に向いている車種とそうでない車種というのもあるんでしょうか?

中島:はい。実はそこが、今回もっともお話ししておかなければならない部分なんです。 「BAM 施工」と呼んでいた時代から 1年ほど経ちまして、当社としても輸入車から国産車までさまざまな車種に施工して実地で検証してきましたが、効果がはっきり現れる車種と現れにくい車種が明確に分かれます。もちろん体感には個人差もありますので、効果が現れにくい車種でもご満足いただけている場合はありますが…。

―具体的に、向いている車種はどの辺ですか?

中島:もっとも向いているのは、やはりテスラでしょうか。もちろん EV だから効果が見えやすいというのもありますが、設計上ツッコミどころが多いというか(笑)。クルマとしてのポテンシャルが素晴らしいぶん、伸び代も大きいのでお客様の満足度が非常に大きいですね。テスラにお乗りの方全員に、全力でお薦めしたいです。それからBMWの5シリーズ、3シリーズ、メルセデスベンツ C クラス…といったあたりでしょうか?同じメルセデスでも E クラスはさらにちょっとひと工夫必要だったりして、同じメーカーでも車種による性格の違いがけっこう出るんです。

―輸入車ばかりですね。国産車はどうなんでしょう?

中島:残念ながら、国産車はどちらかというと効果が出にくいものが多い傾向ですね。まず、ホイールハウス全体がインナーフェンダーカバーで全面的に覆われておらず、高級車でも一部にしか付いていない場合が多い。施工する面積が減ってしまいますから、物理的に効果が出にくいんです。もちろん輸入車でも効果が出にくい車種があり、そのあたりのデータも蓄積してきています。

―単にクルマの良し悪しというより、設計の考え方が違うんでしょうね。

中島:だと思います。当社直営の「フォーカル プラグ&プレイ本店<木更津アウトレット前>」では、お客様のご了解をいただいたうえで、そのような車種については室内側の一部デッドニング施工とセットで提案した時期もありましたが、やはり時間や費用が余計に掛かってしまっては「調音施工」の趣旨に反するのではないかということで、確実に効果が見込める車種に限って施工をお引き受けするよう、この10 月から方針を変更させていただいたところなんです。

―そうですか。現実はなかなか厳しいですね。

中島:「調音施工」はありそうでなかった新ジャンルですので、日々発見があり日々進化している状態です(笑)。最新の検証済み対応車種はホームページで公開しています。今後さらにノウハウが蓄積されるにつれて対応車種を広げていきたいと考えておりますが、 国産車は思った以上に手強かったですね(笑)。とにかくお客様には結果にご満足いただかないと意味がありません。当社としても苦渋の決断です。

―対応車種以外については、どのお店に行っても施工を受け付けてくれないんですか?

中島:少なくとも「フォーカル プラグ&プレイ ストア」の各店舗は、そのような方針でお客様に説明差し上げるようにしています。もちろん各ショップさんもご商売ですので、 例えばデッドニングとセットで提案しているところもあるかもしれませんし、それを選ばれるかどうかお客様次第というところもあります。疑問点などがありましたら、ぜひ「フォーカル プラグ&プレイ本店<木更津アウトレット前>」にお問い合わせいただければ、 最良の方向性をアドバイスさせていただきたいと考えております。

◆フォーカルストアの出張店舗が東雲にオープン

―ところで、今度「A PIT オートバックス東雲」(東京都江東区)に期間限定のフォーカルストアをオープンするそうですね。

中島:はい。いわゆる「ポップアップストア」というやつなんですが、オートバックスさんからのお誘いもありまして、「フォーカル プラグ&プレイ ストア」の出張店舗を11月1日から30日までの 1 ヶ月限定でオープンすることになりました。対応車種はメルセデスと BMW、MINI の一部に限定させていただいているんですが、フォーカルとビーウィズの車種専用スピーカーキットの即日取り付け販売(予約制)を行おうと考えています。

―「調音施工」もお願いできるんですか?

中島:はい。「調音施工」はテスラ車(モデル 3、モデル S、モデル X)に限ってということになりますが、予約制で施工をお受けいたします。期間中は他の車種につきましても現地でご商談やご予約を承っておりまして、ポップアップストアの期間終了後に木更津の本店で作業をお引き受けすることができます。フォーカルのスピーカーキットを装着したデモカーも用意しておりますので、読者の皆様にもぜひお越しいただければ嬉しいです。

従来のいわゆるデッドニングと異なり、「ロードノイズ」と「エンジンルームからの透過音」という走行時の2大騒音源に的を絞ることで、最小のコストで最大の効果を狙うという「調音施工」。前回の取材時と異なり対応車種がかなり絞り込まれてしまったので、 残念に感じている読者もいらっしゃることだろう。しかし中島社長の説明にもあったとおり、本当に効果が望める車種のみに施工を行うという方針は良心的である。現場からフィードバックされる情報は日々更新されているそうで、対応車種も再び拡大していくに違いない。このサイトでは今後も「調音施工」に関する最新情報をお伝えしていく予定だ。

  • 藤澤純一@Mycar-life
  • 期間限定オープンするポップアップストアをスーパーオートバックス東雲にて展開している《写真提供 FOCALジャパン》
  • ポップアップストアのブース《写真提供 FOCALジャパン》
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